LetLifeLoose

映画、漫画、革のブログです

熟練シューフィッターとベテランカラリストの靴ブランド「BROSENT」について語らせてほしい

 

 初めての本格紳士靴は、コードウェイナーのスエードダブルモンクでした。

 今思うと自分でも結構とがった選択だったなぁと思うのですが、足に合わず、四苦八苦したうえでたどり着いたのが、宮城興業で、足に合う靴は体の調子も良くしてくれるのかと感動することしきりでした。

 

 

 

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 で、よいものを買うと人間欲が出るもので、もっと良いフィッティングを、もっと良い靴を、と調べた結果、たどり着いたのが、このブロセントさんと、レザーポートさんの名も無きビジネスシューズでした。

 

 

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 どちらを買うか凄い悩んでて、レザーポートさんに会いに、お台場の稲妻フェスに行ったり、 

 フィッティングがぐずぐずになったコードウェイナーの中敷きを作ってもらいうついでに試着をしにブロセントさんにお伺いしたりしました。

 どちらも多分2018年の3月か4月かなぁ 

 で、まぁ結局どちらも買うのですが、ブロセントさんもレザーポートさんと同じくらいファンになったので、ブロセントさんとそのオーダーシューズについて紹介していきたいと思います。

 

 まずブロセントさんについて

 

 

 ブロセントさんは、某紳士靴店Tで長い間活躍された清水さんと(カルミナを日本に初めて輸入されたとか、そうでないとか)

 シューケアブランドで長く染め替えなどをされた本間さんの2名で営まれているオーダー主体の紳士靴店です。

 後輩の靴を買いに行ったときに思ったんですけど、Traiding P〇stさんってとてもフィッティング丁寧なんですよね。フィッティングに関する知見も多くある。少なくとも、自社で扱っている靴についてはしっかりと把握されている印象があります。

 そんなT社で働いていた清水さんのフィッティングセンスと、T社時代にラストの開発などに携わっていたこともあって、その時の自分の知見をふんだんに盛り込んだオリジナルラストは、一度試着されてみることをお勧めします。

 

 また、フィッティングの知見があるということで、インソールの提供サービスもとてもお勧めです。フィッティングチェックを行った後で、ヌメ革を切り出して靴に合ったインソールを作成してくれて2000円~なので破格です。

 

            

 

 また、インソールを作るまでもないと判断されたら、もっと安い既製品の案内もしてくださるので、売り上げではなくお客様目線での接客をされていて、きっと皆さんファンになると思います。

 

 半地下のバーを改装した店舗もとてもおしゃれ。本間さんが染め替えに使っている染料の瓶がお酒みたいでまた良い雰囲気になっています。

 本間さんも癒し系ボイスで、シューケアの知識も豊富!

 本間さんの革染めのスキルがあってのブロセントのサービスとも言えます。私も決め手は本間さんのパティーヌ技術でしたし、また一足染め替えを行っていただきたいなとも思ってます。

 

 

ということで、私の靴です

 

 

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こちらはBrosentの2アイレットチャッカブーツ 「Alice」です。

 アノネイのヌメ革に、本間さんの手染めでミュージアムカーフ風に仕上げていただいています。

 

 

 

 ミュージアムカーフ風の仕上げははじめての依頼だったそうで試行錯誤されたそうですが、とても素敵な仕上がりになってます。

 

 木型の調整は右足の小指にお願いしています。木型の調整情報はcm単位でデータ管理しているそうです。凄み

 

 またブロセントさんの商品の特徴として、靴の名前がすべて女性というところがあります。靴を女性としてとらえてる感じ、いいですよね。よくない?

 

 

 ちなみにこの靴のほかに購入時に悩んでいたのは、チェルシーブーティーの「Victoria」

 「ルパンの娘」というドラマの衣装の発注があったそうで、渡部篤郎さんがドラマ中で履いているそうです。

 

 

 悩んだ結果、あまりにもかっこよすぎて気後れしてチャッカにしたのですが、チェルシーでもよかったかなぁと今でも少し悩んでます。

 まぁでもいいんだ。アリスちゃんって名前がかわいいよね。

 やっぱり名前があると愛着がわくと思うんですよ。それが女性名だとなおさら良いですよね。いいセンスだなぁと思います。

 

 

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こちらサイドビュー
清水さん渾身のラストとそれを形にする日本でも有力な製靴会社セントラルさんの技術力で出来上がったこのふまず。ググッとすぼまっているのがわかると思います。この履き心地はぜひ試着をしに行っていただきたい。
 ラストはセミスクエアとラウンドの2種類で、履き心地に違いはないそうですが、個人的にはセミスクエアのほうが履き心地が好みでした。そこらへんもぜひ味わってほしいですね。

 

 

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  ソールは最高級品のJ.レンデンバッハのオークバークソール。

 デフォルトでの設定がオークバークソールですのでこんなに贅沢なことはないです。

 オークバークソールは固いために履き始めは靴ずれが起きやすいといいますが、木型が良いからか、私は全くそんなことはなくて、履き始めからしなやかに足についてきてくれました。

 踵はタイヤメーカーのコンチネンタル社によるトップリフト。

 ポルシェで採用されている会社の製品と聞くとグッとくるものがありますね!

 

 清水さんが惚れこんだトップリフトだけあって購入して1年たちますが、踵のヘリがほとんどなくて、能力の高さがうかがえます。

 次ほかの靴で踵がだめになったら、ブロセントさんでコンチネンタルトップリフトに変えてもらうんだ。

 

  ブロセントさんの靴のラインナップについて

 ブロセントさんのオーダーシューズは長い間インポートシューズに触れてきた清水さんがデザインしていて、定番のものから珍しいデザインのものまでいろいろ用意されています。
 チェルシーブーティーのビクトリアのゴムの劣化を考慮した独特のサイドゴアのデザインだったり、キャップトウについても、通常のストレートのものから、斜めにずらしたスライドキャップ、

 

ハイブランドでよく用いられるダイヤモンドヤップ

 

など個性的です。

ビンテーシューズでもよく見受けられるショートウィングも素敵ですね!

 


 個人的にはサイドエラスティック/ダイヤモンドキャップのマリアちゃんが気になりますね。レジーマンデザインが出たらすごくほしい。
 あと、これも個人的になのですが、内羽根のデザインがすべてアデレイドなので、普通の内羽根もあるといいなぁと思ったり、思わなかったり。そしたら黒でストチ一足欲しいです。
 グレーのミュージアムカーフみたいな染めで。
 アデレイドでレースステイ部分のみ同色異素材のコンビよくブロセントさんで提案されていて、それもすっごくかっこいいんですけどね。

 

 

 

 おまけ、同色のベルト

 

 ブロセントさんは本間さんの前職の関係で、荒井弘史さんの靴を置いているFANS浅草さんでも提供している、「振り子ベルト」という面白いアイテムを扱っているのですが、ブロセント独自のサービスとして、こちらもヌメ革のパティーヌをすることができます。

www.brosentshoes.com

 

 

 こちらのベルトもセールの時に購入して、靴と同色で染めていただいたので、そちらも紹介します。



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振り子ベルトはピンで留めずバックルと革の摩擦で固定するため無段階で調整することができるので、飲み会でも重宝してますw

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最後にblogについて

 

 

belphegor729.hatenablog.com

 

 最後に、ブロセントさんは定休日である水曜を除いて毎日ブログを更新しています。
 ブログの内容は、オーダーシューズの紹介
 オーダーシューズのオーダーの仕方のアドバイス
 靴のメンテナンスのアドバイス
 フィッティングのアドバイス
 など多岐にわたり、またどれも有用な情報ばかりです。
 フィッティング理論やメンテナンスなどは、有用ではありますが、多くのサイトで披露されている情報でもあります。
 
 ですが、パターンオーダーのアドバイスは、なかなか情報提供しているサイトは少ないのではないでしょうか。
 これはオーダーを専門としているお店のブログならではだと思います。
 数百になるオーダーシューズのサンプルと、その中でお二方がこれは、と思ったオーダーを解説付きで見ることができるのは、ブロセントさん以外でオーダーをするときにもきっと役に立つと思います。

 

 以上、ブロセントさんの紹介でした。
 とても力のあるお店で、オーダーされた方の評判もとても高いと思うのですが、あまり周りでオーダーされている方を見ないので(一人くらい?)
 是非足を運んでもらって、お二方の人柄に惚れてもらって、うっかり一足オーダーしてもらえればと思います。

 
 ちなみに、ブロセントさんで取り扱っているクリームは、イングリッシュギルドと言うブランドで、ほどよくロウ分があり、ワックス苦手なんだ、と言う方がほどよく靴を光らせるのに最適です。

 

ペネトレイトブラシもかっこいい!

 

 

 

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【2002/2/5追記あり】本当に世の人々が革靴にルーズフィットを求めているのか真剣に考えてみた。


革靴歴大したことない人間ですが、ちょっと悲しくなったので
自分の思いをつづってみます。

 

きっかけは、こちらのブログです。


要約すると、
Eウィズ以上の靴ばかり売られているのは大衆に求められているからで、

靴クラスタの人間がそれを、

誤ったフィッティングで、それを伝えるのが靴屋の使命だ
といくら訴えても、大勢の人はルーズフィッティングを求めているのだから、そんなことしたら大炎上、君たちがマイノリティなのは変わらない。

ということだと思うのですが。

 

 果たしてそうなのでしょうか?
 個人的なイメージですが、ウィズ標記にあまり意味はないと思っています。ウィズは同ブランド、同木型の中でのサイズでしかないと思っていて、ブランドを超えて比較すべきものではないと思うのです。

 

AというブランドのDウィズよりBというブランドのCウィズのほうが大きいということもありうるのがウィズだと思います。


 それに、Eウィズで大きいのであれば、捨て寸がある限りにおいてサイズを落とせばいいと思うんですよね。


 だから実は靴クラスタ側もそこまでウィズにはこだわっていないと思うんです。もちろんウィズの展開が多いに越したことはないですが、木型一つ作るのもコストがかかりますので。

 そこで問題提起をしている人は確かにちょっと落ち着こう、とは思いますが。

 

 ですのでEウィズ以上しか買わない≠ユーザーはルーズフィットを望んでいる
 だと思うので、
 とりあえずユーザーの大多数がルーズフィットを望んでいるのか?という点で思ったことを書きなぐろうと思います。

 

 思ったこと、というか、微妙に違うんじゃないかな?ということですね。

 まず同じブランドの木型であっても日々進化していて、例えば、スコッチグレインも細身の木型にアップデートしています。

 https://form.allabout.co.jp/special/117/7/

 
まずは細身の足の持ち主の多い20代~30代を対象とした「オデッサ」シリーズに用いることにした。販売を開始した結果、想定外の喜びももたらした。

 「従来「3E」の靴を好まれていた40代以上のお客さまからも、同じくらい多く買っていただけたのです。理由を探ると『足へのフィットとはどのようなものか、これでようやく理解できた!』との声が多く寄せられていました」


 ウィズが同じであっても昔と変わらないタイトさのものが売れているわけではないということになります。

 それに、これが売る側と買う側の理想的な関係だと思うのです。
 ユーザーが緩い靴を求めているから緩い靴を売っている。
 から、

   ユーザーの知らないユーザーが本当に必要としているものを提供する。


 確固たる理由でルーズフィッティングを選ぶ人も、この人の言う”超マイノリティ”に属すると思います。


 多くの人はただ漫然と、購入時にいたくないという理由で買っているだけだと思うんですね。もちろん急にきっつきつの靴を薦められたら嫌がると思います。

    でも、今はいている靴よりも少しきつい靴を、丁寧に説明しておすすめすれば、客とメーカーに信頼関係もあるでしょうが、悪いリアクションは返ってこないと思うのです。

現にこのスコッチグレインの記事では返ってきていませんね。
 

 また、細身のフィッティングは求められているのか?という点については
 オリエンタルのオリジナルシューズと
 REGALの上級ブランド「シェットランドフォックス」で取り上げているマッケイグッドも、強調しているのは「ウェストの絞り」ですよね。恐らく既存のものよりも窮屈なはずです。


 


 私は残念ながら参加できませんでしたが、先日伊勢丹で開催された靴博2019シークレットプレビューでは、フィッティングを意識した木型の伊勢丹オリジナルシューズやビナセーコーのペルフェットが公開されたそうです。

 https://kusumin.com/kutsuhaku2019_pre/

 こちらは実物を見ておらず、履いてもいないので確かなことは言えませんが、木型を作成した人の名前を前に出していますので、フィッティングにこだわった木型なのは間違いないでしょう。

 スコッチグレインや伊勢丹は、間違いなくエントリーユーザーの意識改革に取り組んでいます。
 そして、エントリーユーザーが次に手を出すミドルレンジの靴も木型の細さを意識しています。


 さて、最初の命題に戻ります
 
 緩いフィッティングをユーザーは本当に求めているのか?

 繰り返しになりますが、私は違うと思います。
 緩い靴の履いている方は、

   それを履きたい!

 と思って買っているわけではないでしょう。
 ドレスコードがあり、仕方なく履く中で、何となく手にしているだけだと思います。

   そりゃ、しっかりと理屈を提示できなければ、あえてきつきつの靴を履きたいとは思わないでしょう。

 

 

いやいやフィッティングなんて個人の趣味の範囲なんですから、

それを押し売りする方が間違ってるでしょう。

お客さんが黒色が欲しいと言ってるのに

「いや絶対に茶色です」と無理強いするようなもんですからね

 

検討外れもいいところです

靴の色と同レベルの石でもってルーズフィットを選ぶ人は繰り返すけどそれこそマイノリティだし

茶を買え!と命令しているのではなく、

茶も似合うと思うのでお試しくださいと

そういうレベルの話でしょうに

極端な例を提示して正当性を示そうとするのは良くない

 


 それに、本当に皆が好きで履いているならスニーカービズもKutooも起きてないよね。
 彼らは、正しいフィッティングを知らないがゆえに体に異変をきたし、反旗を翻したのです。まぁ後はスニーカーよりも高いっていうのもあるかなー


 私もそうでした。
 ただ漫然と大きめの靴を履き、靴擦れの原因もわからず、結果、医者に診てもらうことを靴屋に薦められるような足になっています。

 

belphegor729.hatenablog.com

 


 私の奥さんもそうです。足に合うパンプスがなく、仕方がなく大きめの靴を履き、足を痛め、靴に対するヘイトはそれはもうものすごいものでした。 

 

 私はたまたま良い情報に出会い、革靴に対するヘイトを持つことなく今に至れています。

 

 

belphegor729.hatenablog.com

 


 


 ですがスニーカービズが受け入れられ、kutooがこれだけ盛り上がっていることは、ユーザーが大きめの靴を選びがちだという点と関連して考えたほうがいいと思うのです。
 選択肢が増えることは良いことだと思います。しかし、これらの活動に、履ける靴の選択肢を増やすのではなく、今まではいてよいとされた靴を履いてはいけないようにしたい。という思想も存在することは、そこには革靴・パンプスに対してヘイトが存在しているからだと思います。

    ヘイトの原因は何でしょうね。足に合わない靴を履いていることに気づいていないからではないですか?

    


 ですので、ユーザーが大きい靴ばかり買うので売っている、ではなく、最初のスコッチグレインの記事のように、ユーザーに新しい体験の提案をする。
 伊勢丹のように、靴に親しみを持ってもらうようにイベントを企画する。
 提供側が積極的に提案をしていくべきだと思うし、してきていると思うのです。
 炎上しないようにね。


 誰も意見を求めていない人に意見しろなんて言っていない。
 そんなの炎上するの当たり前。
 緩いフィッティングで健康上問題ない方であればそれはそれは素晴らしいこと。別にタイトに履かれてもよいですし、ルーズに履かれてもよいと思います。

    ただ、世の動きを見るに、そういう方ばかりではないですよね?


 今、ルーズフィッティングをしていて悩んでいて、でもジャストフィッティングを履くことに今一歩踏み出せない。
 そして、そのことに自分自身気づいていない、そういう人に、どうアプローチをするか。


 私の周りには、それを真剣に考えている人ばかりだし
 きっと販売側の方々も、その難題に日々立ち向かわれているのだともいます。

 

    なんか、見えている世界が違いすぎてくらくらする。この方の回りにはそんなに悪意のあるユーザーが沢山いると言うことなのでしょうか。であれば悲しいことです。

   

 

 

 最後に、ウィズの話を少し
 そもそも、Eウィズ以上しかない理由がユーザーがルーズフィッティングを好むからだとして、Dの人間がEを履くのはいいでしょう。
 ですが、C以下の人がEを履くのはダメですよね。その中の多くの人が体を痛めます。 
 多分ですけど、C以下の靴を求めている人は、最初から自分がマイノリティだって自覚してますよ。
 いわれるまでもなく。
 他人のフィッティングどうこうではなくて自分が履ける靴がないことに困っているのです。そしてそういう人は、お店に履ける靴がないことに怒っている人はいないと思うんですよね。
 そのことに気づく機会を提供してほしかった、という人はいると思いますが。

 
 足が小さい話と、ルーズフィットを好む話は別で論じたほうがいいと思います。

 

 ちょっと話が行ったり来たりして書きなぐり具合がひどいですね。

   この方が見ているクラスタも違うところにあるのかな。

    確かに昔見た2ちゃんのスレは悪意に満ちてはいたかも。
 
 【2020/2/5追記】

スコッチグレインもDウィズをラインナップするようですね

https://kusumin.com/only_mi_series/

 

まずは伊勢丹のみと言うことで、実験的な意味合いも大きいとは思いますが

その為に膨大なコストをかけて木型を用意していることになります。

この人はDウィズがマジョリティなのは変わらないと言うかもだけど、求めているのは選択肢が増えることなのでそもそも考えている土俵が違うんだよなぁ

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念願のJOEWORKS(ジョーワークス)でオーダーをしてきました!

 「ENLIGHTMENT」

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「ショーンハイト」と続き

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土曜日の最後のイベントで、知る人ぞ知るパターンオーダーの名店
「JOE WORKS(ジョーワークス)」
でのプチオーダー会でした

 

 

 

JoeWorksについて

JoeWorksはグッドイヤーウェルト製法からさらにひと手間加えたマシンメイドのクオリティの限界に挑戦しているブランドで、

おそらくこの価格帯のパターンオーダーではかなり細かくフィッティングをしてくれるブランドです。

 

 JOE WORKSの詳細についてこちらをご覧ください 

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JoeWorksとの出会い

 

 JoeWorksさんは名前だけは結構前から聞いていたのですが、HPの記載が割とあっさり目で、気になりつつもそのままスルーしていたんですね。

 ですが、靴好きで有名なMAXさんがJoeWorksでレイジーマンをオーダーしてから俄然気になりまして

lifeofsgymax.amebaownd.com

 去年の秋に意を決して工房にお伺いしてから、必ず1足作ると決めていたんです。

 で、今年の春に開催されたsakai-san主催の靴磨きを楽しむ会で、同じ思いを秘めた仲間を発見し、一緒にオーダーをしに行くこととなりました。

 

実際にオーダーしていきます!

 

その時はほぼバイヤーと化していたMAXさんを含め5人くらい集まったのですが
全員の日程がそろわなかったので、2チームに分かれて、
私のグループは「Enlighatment」の日程に合わせる形で29日にオーダーという流れになりました。

 オーダールームにはデザインサンプルが所狭しと並んでおり、これを見るだけでも眼福です。



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基本的にはここからデザインを選ぶ形になりますが
 型紙は木型ごとに用意しているようで、違う木型のデザインを選ぼうとすると、別途型紙作成費がかかるようです。 
 しかし、一度型紙が作成されれればその後同じデザインを作成する方は型紙作成費がかかりません。
 これまでにオーダーのあったデザインはインスタグラムで公開されていますので、こちらを確認しながらデザインの妄想を膨らませていくとよいと思います。

 f:id:belphegor729:20190702142813j:image

 

木型について

JOE WORKSは大きく分けて木型が2種類
ラウンドトウとセミスクエアトウになります。
見た感じラウンドトウのほうが少しぼってりした感じ
セミスクエアトウでも、コバの形を丸くすることでラウンド感を出すことができますよ、とのことでした。

 

フィッティング確認


 そこから、フィッティングサンプルを試着して大体10分程度ならし、足の傷み具合を確認したうえで木型の調整の相談をします。
 今回コインローファーだをオーダーする予定ったので、ローファー用のフィッティングサンプルで確認。


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 相変わらず右の小指が痛い。とても痛い。
 左の小指も10分履いていると少し痛み出してきます。
 右の痛みは履いてすぐに感じるのですが、左の小指の痛みは10分以上履いていないと確認できなかった痛みです。
 また、私は踵が弱く、特に右の踵が良く痛むので、それもフィッティングを担当してくださってる駒澤さんにお伝えします。

 一通り、サンプルシューズを履いた時の問題点を確認したうえで、
 両足の形を確認。


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足方を確認し、甲周りとボールジョイントの長さを2か所確認します。
 私はボールジョイントの長さの左右差が、5㎜あるそうで、これは当日オーダーをしたほかの方と比べても倍くらい差がありました。
 右でかいなぁ・・・
 ということで、乗せ革をすることで確定。
 したのですが、踵の痛みについて相談したところ、
 「ちょっと靴下を脱いで踵を見せてください」
 といわれ、お見せしたところ
 「病院に行ったほうがいいかもしれないですよ・・・」
 と、衝撃の提案。
 え?まじすか
 「たくさんの足を見てきましたけれども、ここまでひどいのはなかなかお目にかかれないです」

 どこに行けばいいんだろう?整形外科?

 


 こんな足でローファーオーダーしてもいいのだろうかと、当初考えていたUチップのデザインの話をしてみたところ
 「できますよ」

 マジカ

 使いたい革の在庫を確認し、作成可能とのことでオーダー変更

 

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スリッポンを脱ぎ、紐靴のフィッティングサンプルを試着。
 サンプルの乗せ革をする個所に銀ペンのようなものでぐりぐりとマークを入れる駒澤さん
 
 「この踵だと、正直乗せ革などしても痛みは出ると思います。先に治療したほうがいいですね」

 グサ べるに10のダメージ
 
 とはいえやらないよりはやったほうがいいと思ったのでそこもお願いし、フィッティングは終了。
 1時間くらいかかったのでは?
 本当に丁寧でここまで??というくらい細かくヒアリングを行ってくださったので、きっと出来上がりも素晴らしいだろうと、期待せずにはいられません。
 

オーダーしたデザイン!


 こちらのデザインをベースに、トゥのつまみを消してもらいました。


 革は、フロント部分はハッチグレイン

 

(三人ともハッチグレインでのオーダーでした)

 

 踵から外羽根にかけてをミュージアムカーフグレー(これの在庫がなかった)
 踵はアップチャージを乗せてシームレスヒール
 ライニングはアップチャージなしのノーマルライニング(4色ほど選択可能)と
 デュプイ(アノネイだったかな?)の生成りのライニングが選択可能で、デュプイの生成りを選択
 ソールはダイナイト
 
 という、出来上がりが想像できない変体仕様となりました。

 

納品について


 今のところ完成は10月の予定。10月が待ち遠しいです。


 また、作った後も沈み込みなど確認して調整を対応してくださるそうで

本当にありがたいです。

 また、完成したらご報告します。

 

【10月23日追記】JOEWORKSから完成の連絡がありましたので受け取りに行ってきました。



 

belphegor729.hatenablog.com

 

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お値段以上・ショーンハイトにお邪魔してきました


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土曜日はイベントが盛りだくさんで
一つ目が昨日ブログにアップした「Enlighatment」でしたが、

 

belphegor729.hatenablog.com

 


2つ目がツイッターでしりあったいたうさんの

ショーンハイトオーダーを見守る会(勝手に呼称)でした。


 ショーンハイトの詳細については私の過去記事を参照していただけるととてもうれしいのですが

 

belphegor729.hatenablog.com

 

 簡単にまとめると、パターンオーダーの中では最安価に位置し、型紙の変更にも柔軟に対応してくださる。
 工場直営のメリットを最大限に生かしているとても注目度の高いブランドです。

 

 私も気になってたんですよね。ということで、良い機会だったのでお邪魔させていただき、便乗して試着をさせていただきました。

 


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 ワイワイガヤガヤ集まってあーでもないこーでもないと横から茶々を入れるのがオーダーの楽しいところですね。
 いたうさんは、事前に用意した既成靴の写真をもとに担当の伊藤さん(社長さん?)といろいろ相談をされていました。

 

 激熱なショートウィングチップが出来上がるのが楽しみです。

 


 当日オーダーされたのは2名で、私はそのあとにちょこっと試着させていただきました。

 ということで、ショーンハイトさんのレビュー

 木型は

 

 アメリカントラッドとブリティッシュトラッド、ロングノーズ

 

 の三種類だそうです。サロンに置いてあったのはアメトラとロングノーズなのかな?

 私が試着したのはたぶんロングノーズ(3種類あることは公式サイトで知った。)でトウの形はとても好みです。

 



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 普段履いているサイズは25.5なのですが、こちらは25がジャストフィット。

 ですので、やや大きめのつくりですね。私はどの靴を履いても大体小指が痛むのですが、木型の革乗せ調整は無料で行ってくれるそうです。太っ腹!

 左右別のサイズでのオーダーも可能ということで、流石です。

 踵のフィッティングがやや甘いという話を聞きましたが、そんなことはなく、甲でしっかり押さえられているのもあって、価格を考えるととても良いフィッティングです。

 

 ただ、以前作った宮城興業のパターンオーダーも、コルクが沈むにつれ、踵のフィッティングの甘さが顕著になってきたので、そこは試着だけでは判断できないところかもしれません。

 

価格について

 

詳細は公式サイトの価格表をご覧いただきたいですが

 基本価格が3万円

 アッパーのアップチャージが3000円~20000円

 アノネイのアップチャージが5000円だったと思いますので、

 おおよそ5000円くらいを予算で考えておくといいと思います。 

 そのほかの仕様変更は一部パーツの革を変更したい程度であれば無料(一応本来は2000円かかるようです。)

 いたうさんはデフォルトでデザインの用意のないショートウィングをチョイスして、型紙作成料5000円とのことでしたが、内羽根ロングウィングのデザインアップチャージが5000円とのことなので、これ実質型紙作成料0円なのでは。。。

 また、360°グッドイヤー(踵までウェルトが来ているデザイン)

 ストームウェルトなどの仕様変更も無料だったよう・・・お、恐ろしい

 だし縫いの色も複数職選べ、靴紐も丸紐平紐で複数色用意しているそうです。

 

まとめ

 

 コスト良し、木型良し、オプション対応良しと三方良しの素晴らしいブランドでした!

 

 ショーンハイトの後にジョーワークスでオーダーをしましたので、ご興味ありましたらこちらもご覧ください

belphegor729.hatenablog.com

 

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みんながよく見る靴ブログが知りたいのでまず自分が読んでる靴ブログを10個さらしてみる。

 私、活用できているかはさておき、情報の収集欲は割と人並み以上にあると思っていて、ブログをはじめたかった理由も、これまでのインプットを一度整理したいと思ったからというのがあります。始める最後の一押しはアベンジャーズでしたが。

 で、皆さんは普段靴の情報を集めるのにどんなサイトを使われてるのでしょうか?知識欲を満たすためにどんなブログを見てるんだろう?

 というのを教えてほしく、であるならまぁまずは自分のおすすめブログを紹介すべきだよね、ということで、定期的に更新のある靴関係のブログ10選、紹介します。

 

 

最初はお店のブログ5選

ブロセント

 目黒にあるオーダーの名店ブロセントさんのブログです。
 水曜日以外毎日11時過ぎに更新されています。


 オーダー依頼を受けたシューズの紹介や、染め替え依頼の靴の紹介
 また、前職時代に培われ、ブロセントで熟成したフィッティングや革の染色に関する知識を惜しみなく紹介しています。


 パターンオーダーをする際に気にかけるとよいことや提案事項など、これからパターンオーダーを考えている人は、ブロセントさんでオーダーする気がなくても一読するととても勉強になります。そしてほしくなりますw
 水曜日はブログの更新がないのでいつもしょんぼりしてます

 

 

銀座ヨシノヤ

 今はGINZASIXの正面に移転した、銀座ヨシノヤさんの紳士靴担当の方のブログです。ヨシノヤさんの新作や、パターンオーダーの靴、修理に持ってこられた古い靴などを日々アップされており、とても眼福です。
 担当の方の靴や革に関する知識もとても勉強になります。


KOKON
 http://kanazawakokon.com/blog/
 金沢のオーダーの老舗KOKONさんのブログです。
 金沢の美しい情景や来られるお客さんとの触れ合いについて書かれており、店長さんの優しい性格が感じられる素敵なブログです。

blogの結びに発送前のアイテムをご使用介していて、それを見るのもいつも楽しみにしてます。
 一度行ってみたい。
 また、新作の開発などの情報もあったりして、KOKONファンの人は必見のブログですね。まぁ私持ってないんですけどね。そして持ってるひとはきっと見てますね!
 今度ジョーワークスは作るぞ!

 

パンチャ

 福岡にあるハンドソーンのパターンオーダーがメインのお店のブログです。基本的にはオーダーのあった靴の紹介をしていくブログですが、オーダー靴の紹介は、「その発想はなかった!」というような斬新だったり、意外にマッチしてたりするデザインと出会うのが面白いですね。

 

セーラムシューストア


 埼玉にある宮城興業を扱っている靴屋さんのブログです。
 今年できたまだ新しいお店で、起業に向けてブログをはじめられたのを見つけて以来、更新が楽しみなブログの一つです。
 足に合う靴がなくてご自身でいろいろ調べた結果宮城興業と出会ったそうで、足に対する知識も素晴らしいです。
ご自身で靴づくりの勉強もされており、そのうち手作りの靴の販売もあるかもしれません。
 宮城興業のオプションについてもユーザーである経験からかとても練られており、機会があったら行ってみたいお店の一つです。


次は個人のブログ5選
化ノ革
 
 みんな大好きカタオカさんのブログです。上の括りにするか悩みましたが、blogのスタンス的にこちらかな?うーん。どうだろう。まあいいや

   カタオカさんの、靴についてのお役立ち情報ももちろんためになるのですが、
 個人的にとても楽しみにしているのが革靴図鑑
 とんでもないレア物や、カタオカさん渾身の作品が紹介されていて、その靴が持つバックグラウンドのストーリーについてもカタオカさんの豊富な知識が遺憾なく発揮されておりとても読みごたえがあります。

 

みんくすのぐーぶろ
 https://kusumin.com/
 みんなのアイドルくすみさんのブログ。コンスタントに更新をされていて、ブログが更新されると誰かしら教えてくれるのでありがたいですw
 カタオカさんのブログもそうですけど、実演系が多いのがとても参考になりまね。関税の話はためになりました。イギリス旅行紀楽しみです。  
 また、いろいろイベントを企画されているので、そのレポートもとても面白いですね。セントラルさんの工場見学行きたかったなぁ。

 

HUNGRY HEART
 
 ビンテージシューズを収集されている、その道では有名な方のブログ。
 九州の靴屋事情に詳しく、福岡の職人さんとShoetyさんを知ったのはこのブログ。
 それと同時にパターンオーダーもたくさんされており、出張の際にいろいろと新規店舗の開拓をされてます。
浅草コブラー、 bootmakerO.E、カビリアの靴、吉靴房を知ったのもこのブログだったなぁ

 

N.O.S w-box


 こちらもビンテージシューズの記事が多く、デッドストックのいかした靴の紹介や、古靴についての考察もいくつかあり、過去記事をたどるのが楽しいサイトです。また、ショーンハイトさんのファンでもあるようで、個性的な靴をいくつも注文されていて、とても参考になります。
 
 
サラリーマンのファッションを考える。
 
 靴に限らずファッション全般について、毎週月曜日に更新されているブログです。
 靴について調べ始めたころに乱したブログの中で、まだ更新が続いているのは、こちらとHUNGRY HEARTさんだけだったり。
 結構更新が止まっているブログがおおいんですよね。
 靴のケアの簡単な知識はこちらのブログで学びましたし、私が愛用しているFirst Experienceを紹介していたのもこちらのサイトです。

 


番外編

10で収まらなかったので、最近更新がないけど好きなサイトも上げたいと思います。

 


おふぃすかぶ

 前の記事でも触れましたが、私が革靴と向き合うようになって最初に参考にしたブログです。

 

 

 

belphegor729.hatenablog.com

 

 


 元靴屋の店員という立場から、肩の張りすぎない靴との付き合い方。ちょうどいい手入れの方法。過保護でもダメなんだよといった話を、やさしい語り口で紹介されていて、当時の私にとってとても貴重な情報でした。
 今はChromeBook等ITガジェットの紹介が多いようですが、それでも革靴初心者の方にぜひ過去記事を読んでもらいたいブログです。


Zinryuさんのnote

 靴の木型と足の関係について、日本で一番考察されている方の一人だと思うZinryuさんが、これまで培ってきた知識、情報を公開したnoteです。
 2018年に公開されたnoteですが、そこにある90本の記事どれもZinryuさんのノウハウが詰まってますので必読です。

 私もコードバンを藍染するときにとてもお世話になりました。
MAXな生活

 みんな大好きすぎやMAXさんのコレクションを紹介するブログですね。
わたしMAXさんの語り口好きなんです。
 丁寧なんだけどパッションがあって、MAXさんがアイテムをそのストーリーも含めて愛されているのがその豊富な情報量から伝わってきます。

 そして何よりもレイアウトが美しいんですよね。
 読みやすい。
 それに比べて私のブログのなんと読みづらいことか・・・

 最近お忙しいようなのですが、更新楽しみにしてます。

 

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靴磨きっていいですね。いいんですよ。

 先日、母が福岡から遊びに来まして、最終日に東京観光がてら、アメ横と銀座をぶらぶらしてました。

 観光といっても、特に母は目的が無いようでで、母の父に対する不満を聞きつつ、最近発覚した弟夫婦の離婚の話をしたりしつつ私が行きたいところをぶらぶらして、予約していた空也の最中を受け取って、解散


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はじめて食べましたけど、これは確かに美味しい

 


 といった感じだったのですが、まぁ私も新宿からバスで帰ると楽なので、山手線に揺られながら、母は浜松町で降りて、そのまま新宿まで行こうかと思ったところ、

 次はー品川ー品川ー

 という声が聞こえてきました。

 そういえば品川駅 

浅草にある「FANS」さんのポップアップストアあったな?
 変な傷ついちゃったし、つま先もガリっとやっちゃったからちょっと磨いてもらおう。
 と思って立ち寄ることに。

 

 


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  出迎えてくれたのは岡村さんという方で、FANSを運営されているR&Dの社員だそう。
 「あ、ツイッターやられてます?この靴見たことあります!」
 と気さくに話しかけていただいて、写真をパシャリ。接客業の方は、すっとお客の懐に入っていくのが上手ですね。口下手なのでとてもありがたい。

 


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 「ブリフトスタンドで磨かれたことあるんですか。あちらは凄い方ばかりですよね。比べられちゃうと恥ずかしいですけど頑張りますね。」

 と照れながらおっしゃりつつも、素早い手つきでクリームを塗布して磨いていらっしゃいました。
(そういえばこの靴たなぱん先生にも磨いてもらったな)
 慣れた手つきで靴磨きをする所作は本当にかっこいいですね。
 磨いてもらっている靴のエピソードを話したり、シマウマは全身コードバンだという話で盛り上がったり、R&Dさんと縁の深いブロセントさんの話でも盛り上がりました。
 FANSでオーダーサロンを運営している荒井弘史さん。熊革の調達のため猟師さんと交渉しているそうですよ。

 ブリフトスタンドさんもそうでしたけど、コースいくらで何分と一応決まってはいるものの、あまり時間にこだわってはいらっしゃらなくて、
 渡された靴をいかにきれいにするか、要望にいかに応えていくかを短い時間で真摯に考えて下さり、また、靴磨きと言う時間を大切にしてくださってるなと思いました。

    職人さんの技を盗むのもいいですし、私なんかは周りに靴について熱く語れる友人がいないので、もちろんツイッターで談義するのも楽しいですが、対面で声を出して談義するのは代えがたい幸せな時間ですね。


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そして磨き終わりがこちら、美しいです。傷もきれいになくなってますね。

さすがでした。

 


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 靴磨きは、靴をきれいにしてもらうだけではなく、その時間を楽しむものなんだなぁと改めて思いました。
 
 そんな岡村さんは、前は池袋の店舗で靴磨きをされており、このポップアップストアが終わったら、本社で営業になるそうです。靴磨きができなくなるのはさみしいけれど、やってみたくもあったとのことで、ぜひ新しい挑戦頑張ってほしいです。
 
 ポップアップストアは6月末まで
 前にご紹介した荒井弘史さんのサンプルシューズも何点か置いてあり

 

belphegor729.hatenablog.com

 

 この週末は靴磨き芸人の奥野さんも来られるそうです。岡村さんもとても素敵な方でしたので、仕事帰り、ぶらっと品川で寄り道して、靴磨きをされてみてはいかがでしょうか。 

 

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名も無きビジネスシューズとIRONBOOTSの Leather Portさんについて語りたい(靴編)

Leather Prot さんをご存じでしょうか

印西の隠れ家的食堂の離れにひっそりと居を構えた
知る人ぞ知る革製品の名店です。

 革靴好きの間ではそのクオリティの高さを含め、ご存じの方も増えてきているかもしれません。

 そこにある商品は、代表の井熊さんが中国で出会った凄腕の革職人さんによる手作りの品です。 


 メイドインチャイナと侮るなかれ。

 井熊さんの革にかける情熱は厚く、彼がプロデュースする製品は、国籍ではなく、その職人しかできない技を井熊さんが見初めたものです。

 ご自身がプロダクトのファンですので、新作は自分で購入して使用感を確認するそうですし、店内にあるサンプルも、提供品ではなくLetherPortで購入したものだそうです。そこには、徹底した職人との対等な、リスペクトのある関係がうかがえます。

 自分が本当に良いと思ったものしか売らない。簡単なようでいて、きっととても大変で険しい道のりだと思いますが、それを貫いたことで今、靴付きの方から多くの支持を集めているブランドです。

 私も、メイドインチャイナということではじめは半信半疑ではありましたが、ある機会で商品に触れることができ、そのクオリティの高さに驚きまして、いくつか商品を購入させていただきましたので、この機会にじま・・・紹介をしたいと思います。

 

 まずは、IronBoots! 


 Ironbootsは、Lether Portが始まるきっかけとなったアイコン的なプロダクトです。IronBootsの工房責任者との出会いがなければLetherPotはなかったといっても過言ではないです。


 Ironbootsは現在8デザイン。

 その特徴は、工房が独自のルートで入手している厳選された革と、ハイクオリティな工房の職人によるハンドソーン(手縫いによる底付け)です。

 どうなんでしょう。ブーツってあまり触れることがなかったのですがワークブーツで手縫いの底付けって珍しいのではないでしょうか?(調べた限りではホワイツがそうなようですね。)

 金額としては5万円台~6万円台(一部モデルはコードバン使用で9万円台)と、ハンドソーンであることを考えれば恐ろしく安いです。(金銭感覚壊れた発言)


 私が所持しているのは、Hephaestus!


 ブーツが苦手なので、短靴タイプのデザインです。


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 アッパーはヨーロピアンブルハイドという蝋と油分を充てんしたタフなレザーで、IronBoots生産当初の主力商品だったもの、素材の入手が困難になり現在は廃盤となっている素材です。

 革の種類で説明しましたが、ブルは繁殖用に去勢されていない牡牛の革で、傷が多いものの皮が厚くタフであることが特徴です。ワークブーツに最適な素材ですね

 

 奇跡的に素材を入手することができ、数量限定生産で受注再開したときにオーダーしました。

 水に強く、ちょっとの雨ではびくともしません。頼りになりすぎる。


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 現在は、同様のタフさを備えたトスカーニワックスブルハイドという素材がラインナップされています。


 次は名も無きビジネスシューズ!

 

 中国語ではwuming(无名=名前のない)だそうです。

 短くてかっこいいので、以下wumingで統一します。

 wumingは既にご紹介したIronBoots工房の職人の一人だったそうです。
仕事の空き時間にドレスシューズの練習を積んで、それを見た工房責任者(P氏)が独立を勧め、名も無き工房としてスタートしました。

 靴づくりは本来分業制で、デザインを起す人、アッパーを作る人、底付けをする人、ラストを削る人、と別れていますが、彼はそれすべてを高いクオリティで行っています。

 IronBoots同様口コミで人気が広がり、納期も長期化していたのでちょっと前にお弟子さんをとっていたのですが、彼も独立をしてしまったそうです。大変そう。 

 しかし、その中でも自己研鑽を続け、今年は、知り合いからの推挙もあったそうで、靴づくりの世界選手権にも参加しております。
 入賞には至らなかったそうですが、20台と若い身で、これからのクオリティの上昇に目が離せない職人です。


 デザインも、私がオーダーしたときは確か5種類程度でしたが、現在は10以上とパターン作成にも精力的に行われています。

 特に、Uチップダービーは価格も上がりますが人気が高いですね。
 個人的には井熊さんがご自身で所持されているUチップのカラーがとても素敵です。

 

 


 で、カラーの話をしましたが、なんと、wumingはフランス産高級レザーのアノネイ(デュプイでした(--;)すみません)の生成り(無染色)を職人自らの手塗りで仕上げており、その色使いもまた素晴らしいものがあります。特に、最近の完成品は、ミュージアムカーフのような美しいムラのものが多く、とてもそそられます。


 また、ドイツが誇る高級レザー ワインハイマーの生成りも入手できるようになったそうで、そちらを使って作られる靴たちにも興味津々です。
 アノネイとワインハイマーで色のノリも違うんでしょうか。ワクワク

 ということで、私の靴です。

 


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 私がオーダーしたwumingは内羽根フルブローグのラウンドトゥ。
 購入後8か月程度です。
 私がオーダーしたときはまだチゼルトゥのラインナップしかなかったのでドキドキしましたが、想像以上にカッコよく仕上がっています。
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 踵はシームレスヒールといって、通常は2枚の革を踵で縫い合わせることによって踵の曲線を作るのですが、それを1枚の革に癖付けをすることで縫い目のない美しい踵を作り上げる、腕のある職人にしかできない美技です。
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  土踏まずからソールにかけての曲線も美しく履き心地もとても素晴らしいです。
 色はムラ感強めのブラウン。雨風にさらされたこともあり、少し色落ちもあり、補色もしたりしていますが、しみになることもなく深みのある良い色に育ってきていると思っています。
 サイズは、25のDウィズ。
 フィッティングは、井熊さんの計測と、サンプルシューズでの確認を基に、職人さんが最適なサイズを提案してくれます。
 来店できない場合も、必要なデータを井熊さんにメールすることでも提案いただけるそうです。
 提案いただいたサイズは25.5のCウィズか25のDウィズ。ということで、25のDウィズをチョイスしました。


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 ちょっとフェチ感が強すぎて言うのがためらわれるのですが、wumingはライニングもこだわりがあり、オランダ産のカーフを使っております。
 これがね、匂いがいいの。ちょっとウッディな感じもあるのでシューツリーの影響もあるかもしれないけど、このにおいをかぐと落ち着くんですよねぇ。
 


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  個人的に特に凄いと思っているのがソールで、8か月使用して、ほとんど削れておりません。
 私がオーダーした当時は、ネームバリューもあり高級底材のオークバークもオプションで用意していたのですが、井熊さんに相談したところ、基本価格で用意しているソールもオークバークに勝るとも劣らないと太鼓判をいただいたので基本装備のものにしましたが、ほぼノーメンテで実にタフに活躍してくれています。


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  おそらくですが、緩やかにカーブをしているのが、荷重の分散に寄与しているのかもしれません。
 ここまで局面的なソールは手持ちではwumingだけですね。

 そして、最後になりますが、純正シューツリー
 純正シューツリーも、市販シューツリーとほとんど変わらない価格で提供されているのが素晴らしい。
 しっかりツインチューブですし、木型を基に削り出してますので、アッパーとの隙間もほとんどありません。
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 現状税抜き88,800円
 7月31日の価格確定後は
 103,800円と決して安くはない価格ですが
 かかっている手間と、そこから生まれる高いクオリティは
 買うかどうかはさておき、ぜひ店舗で見てもらいたいと思います。

 長くなりましたので、一度ここで切ります。
 次は、ベルト等革小物について紹介したいと思います。

 

 

belphegor729.hatenablog.com

 

【2019/11/19追記】アイアンブーツ工房の新作「IRONDRESS」を試着しに行って来ました!

 

belphegor729.hatenablog.com

 

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なんで大き目の革靴を履いちゃいけないのか真剣に考えてみた。

 前回の記事でなんで合わない革靴を履いてしまいがちなのか、ということについてつらつらと考えてみましたが、

 

belphegor729.hatenablog.com

 

今度は、なぜ大き目の靴を履くと体を痛めるのか、ということについて、考えてみたいと思いました。

 根拠資料無し、ほぼほぼ推測ですが、ご興味あればお付き合いください。

 

 大き目の靴を履くことで起きる事象は足が靴の中で動くこと、そしてトラブルの原因はすべてそこに起因すると考えます。

 足が靴の中で動くことによって、

 一つ目

 堅いヒールに踵をこする、ぶつけることにより、踵を痛める。

 堅い芯材のあるつま先に小指の付け根や指先がぶつかるために指先を痛める。

 摩擦によって足を痛めるデメリットですね。

 

 二つ目

 足が靴の中で安定しないことによって、接地が不安定になる可能性がある。

 要するに足をくじきやすくなる。という予想ですね。ちょっとこれはデメリットとするには弱い感じがします。

 

 そして三つ目ですが

 靴の中の足の動きを無意識に押さえつけようとして、足腰に余計な負担をかける

これが結構大きな負担になっているのではないかな、というのが今回の考察の内容になります。

 

 人間の自然体は、体のどこにも余計な力が入っていない状態だと思うんですね。もちろんそんな状態はほとんどないですが。

 姿勢が悪いとなんでダメかって、例えば私は猫背ですが、猫背であることにより、背筋に余計な力がかかり、筋肉がこわばってしまっています。これが腰痛の原因の一つという認識です。

 また、目が悪い、もしくは度のあっていない眼鏡をかけていると、目の周りの筋肉が緊張して、それがまわりまわって肩の筋肉に負担をかけます。肩こりですね。余談ですが、目に負担のかからない眼鏡の選び方を誰か教えてくださいorz

 だいぶん脱線してしまいましたが、サイズの大きい靴を履いていると、靴の中での足の動きを最小限にしようと足が緊張するんですね。私の知り合いは、無意識に指を少し曲げて踏ん張っていました(RENDOの吉見さんに指摘されてはじめて気づいたようでした )

  ところで、読んでくださってる方の中にスキーの経験があるかたはいらっしゃるでしょうか?


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え?時代はスノーボード?


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リアルに傷つくのでやめてください。

弟にも言われました。

ちゃうねん。そう言う話がしたいんじゃないねん。

スキーはやったことある人ならわかると思うんですが、上手な人と下手な人で如実に疲労度に差が出ます。何でかって言うと、雪面が道路のように平坦ではないからなんですね。

凸凹してる。その凸凹の斜面を、上手な人は、膝を曲げて間接に負荷が係らないようにして、うまーくいなしていくんですね。建物で言うと免震。揺れるけどエネルギーを、うまく逃がす構造

ところが、私のようなへたっぴは凸凹を予測して身を委ねきれないので、力で押さえつけよとします。これは耐震。構造の強度で揺れを押さえ込むので、想定を越えるエネルギーで建物にヒビが入り、最悪倒壊してしまう。

スキーをしたことない人は、ジャンプしたあと膝を曲げずに着地してみてください。膝と腰がめっちゃいたいですよね。ためしにジャンプしてみたらお腹の贅肉も暴れて凄くいたかったです。痩せよう。

   また、競技用のスキーブーツは血が止まるんじゃないかって位がっちがちのフィッティングをします。何故かと言うと、靴の中で足がずれることでエネルギーがロスすることで、タイムと疲労に表れるからなんだそうです。

神田にあるカンダハーというお店のおじさんがいってました。

雪面の凸凹はある程度予測がつきますが、靴の中での足のぶれは予測がつきませんから、小さい疲労が常に足腰に溜まり続けて行くんだろうなぁ。

それによって、実は疲れやすくなってたり、腰痛持ちの人間が腰痛が悪化したりするのかもしれません。

   まとめ

ちょっとスキーの話はちょっと無理があったかなぁ…日常生活でそこまで強い突き上げが地面から来ることはないだろうし。

とはいえ、足が靴の中で動くことで、ずれを押さえようと足が緊張したり、それで膝や腰に負担がかかるのはわりと間違ってないんじゃないかなぁ。

あ、小さい靴はもっと分かりやすくダメですよ!耐えられない痛みは論外ですし、外反母趾だったり、古くは纏足何て悪習もあって問題になったり、まぁほどほどが一番なのは何でもそうですけど、靴はほどほどのレンジが狭いので大変ですね…

 

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革靴を大きいサイズで選びがち問題について考えてみた

  前回の自分語りを思いの外いろんな人に読んでもらってちょっとドキドキしております。

 

belphegor729.hatenablog.com

 

  今回は、そもそも何で足に会わない靴履いてたんだろうか、という考察です。本当は合わない靴を履くことの何が問題だったのだろうというという話まで書きたかったのですか、長くなりすぎたのでまた別の機会に考察しようと思います。

例によって自分語り、根拠資料少なめの考察ですが、ご興味ありましたらお付き合いください。

 


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スニーカーと革靴ってもはや別物?

   結論から言うと、スニーカーサイズと革靴のサイズの考え方が違うのが一番の原因です。

  幼少から革靴をはく人は稀で、まずはスニーカーを履いて、場合によって高校生でローファーを履き、そうでなければ成人式、社会人で革靴デビューなのではないでしょうか?

また、成長期の靴選びは大きめにしとこうと言う考え方も根強いですよね。

靴そのものの寿命よりも足の成長の方が早い、若しくはスポーツなんかをしていると、靴底の寿命を越えて履き続けてるかもしれない。そこは自分の子供が大きくなったら確かめてみたいところですが、少なくとも自分は、大きめの靴を履いて窮屈になるか、靴底がダメになったら買い換える、を繰り返してました。

 


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そんなこんなで大体足の成長も止まり、26.5の靴を買い求める日々が続いていたのですが、いざ革靴を買おうとなったときに、いつもスニーカーを買っていた靴屋で、なにも考えずに26.5の革靴を買っていったんですね。

履けるし、サイズを落とすと窮屈だし、紐をほどかないと履けないし。今考えるとTimberlandもあったためしがないですね。捨て寸が足りないのに踵は緩かったりで木型が全く合わなかったのかもしれないと今ふと思いましたが。

   そもそも何故スニーカーと革靴でサイズが違うのか。革靴を選ぶときはスニーカーよりもワンサイズ下げた方がいい(スニーカーで26.5なら革靴では25.5)と言いますが、これは、スニーカーと革靴でサイズの考え方が違うことによります。

これはどういうことかと言うと、革靴の先には爪先の変形を防ぐ芯材が入っており、ギリギリのサイズを選ぶと爪先を痛める可能性があるために捨て寸という余裕が必要になります。目安は1~1.5cmですね。

つまり、26.5の革靴といっても、靴の内部の長さは27.5~28cm位あることになります。

ではスニーカーはどうかというと、文献によって捨て寸なんてないよ派と捨て寸込みの数値だよ派に別れていましたが、革靴の内部の長さを考えると、「捨て寸込みのサイズ」というのが正しそうです。

さて、したのイラストは私の右足の足型になります。足長は25cmですので、素人計測であることを加味して革靴のサイズは25~5.5が適正ということになります。ではスニーカーはどうかというと、足長+捨て寸になりますから、26~26.5が適正になります。

 


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靴には縦の長さのほかに横の長さ(width)がありますが、ややこしくなるので省きます。私個人のデータで言うと、スニーカーではEEでしたが革靴ではC or Dでした。

そもそも、スニーカーでEE以下の表記はあまりみない気がしますね。それ以下はすべて普通のくくりに入れられている気がします。そですので、むしろ足の細いかたの方がスニーカー選びに困りそうです。

もうひとつ気になるのは、スニーカーと革靴の作りの違いです。そこを意識しないと、間違った革靴の選び方をしてしまいます。

スニーカーって、ものにもよりますが基本的に踵にはクッションが入ってますよね。ですので、スニーカーでも推奨されるわけではないですが、靴紐をほどかずにはけちゃうし脱げちゃいます。そういう意味では指も一本入っちゃう。

だから、革靴も紐はほどかないもの、指は一本はいるものと考えて買うと大変です。革靴の踵は芯材が入っていますので、踵を優しく包んでくれません。私は踵が弱いようでいつも血だらけでした。今ですと安価な革靴でもレイジーマン(ゴムを仕込んでいる革靴)がありますので、紐をほどくのが面倒であればゴムが仕込んであるものを選んだ方がいいですね。昔はなかった、と思う。今の人はいいなぁ

 

あとは、過去の自分を振り替えると

もっと店員さんに頼るべきだったのかなぁ…

  という反省もあります。
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服屋の店員って苦手なんですよね。というか、何を買うか決めてない買い物がとても苦手でした。買う気がないものを買わされるのでは?とか、買う気がないのに店員さん拘束していいのか?とか

靴屋の店員さんにも同じような気持ちで接するのを拒んでいましたが、靴と服って、店員の役割は違うんですね。

服屋の店員は、似合うかどうか、コーディネートについて意見します。よね?オーバーサイズも着こなしによってはありです。

しかし靴は違います。合わない靴は体に不要な負担をかけることになりますから、やはり専門家の意見は聞くべきということになります。

ある意味処方箋のようなものかもしれない。


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まぁ、私も某百貨店で26.5の革靴を強烈にお薦めされたので、セカンド・オピニオンは必要かもしれませんが。

それでも、他人の意見は視野が広がります。

そこにその人なりの理論の裏付けがあればなおのこと良いです。

革が延びる、中底が沈むと言う話もかかるテンションや体重、詰め物の質によって変わると思うので、定量的な話ができなくて辛いですね。

きつくて痛いを回避しようとすると足腰に負担をかけがちなので、正しいフィッティングは人それぞれかもしれないですが、最低限避けなければいけないフィッティングのポイントを知らなければならないなぁと感じる次第です。

 

まとめ

まとまりがなくなってきたので強引にまとめます。

革靴とスニーカーは

サイズの考え方が違う。

材質が違うのでフィッティングのシビアさも違う。

この二点を知る機会があれば、という後悔がありますが、そこへの近道は、怖がらずに店員を頼るべき、という反省でした。

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腰痛の人に読んで欲しい革靴の話

今でこそ靴クラスタなる集団に属して、革靴についてあーでもないこーでももないとぶちぶち呟いてますが、

5年くらい前までは服装はおろか靴になんて全く興味がありませんでした。

中学生の頃は「ブギーポップは笑わない」に感化されて

ブギーポップは笑わない (電撃文庫)

ブギーポップは笑わない (電撃文庫)

 

 

スポルディングの靴を履き続け(主人公がスポルディングのバッグをつかってたの。黒歴史なの。でもブギーポップは面白いよ!)

 

大学に入ってからは、アウトレットでTimberlandの靴を買い続けてました。

 

[ティンバーランド] Roll-Top A1CN7 レディース

[ティンバーランド] Roll-Top A1CN7 レディース

 

そうそうこんなの。

いや、Timberlandが悪いわけではないんですけどね。アウトレットなもので、少々足に合わなくても安いと買ってたんですね。

こうやって振り替えるとこだわりがなかったわけではないか

社会人になってからも、革靴をはくとすぐ踵が靴擦れをおこして血だらけになっていたので、割と足元にはうるさくなかったのもあり、革靴をはくのは最小限。Timberlandの黒いレザーシューズを履き潰してました。

     で、まぁタイトルにもある通りなんですが、その頃自分が何に悩んでいたのかというと、腰痛だったんです。
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高校時代に好きな子が入ってたので、山岳部に体験入部して、毎日猫背なのに20kgのバックパックを背負って階段を2週間往復し続けた結果、見事に腰を壊しまして。

山岳部にも入部せず、半日しか歩けない体を抱えることになりました。

こう、半日歩くと腰が焼けるように痛くなるんですよね。さーっと

だもんで、旅行に行っても午後は休憩場所を探して観光どころではない。

困った困ったということで整体に手を出すも、その日は良くてもすぐもとに戻っちゃうんですよね。二日にいっぺん来てくださいと言われてもお金が持たない。そこそこ相性の良い整体師さんに出会うもまさかの転勤(整体師が)
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整体も長続きせず、困りきっていたときに、たまたま見かけたのが、当時Lifestyleimageというサイト名だったこちらの記事でした。

 

 

「足が痛くて履けない」といったすぐ分かる症状ならまだマシなのです。むしろ怖いのは、「何となく履けてしまうこと」です。何となくゆったりだから楽、と勘違いしてしまうこと。これは実際には足だけでなく、腰や背中、首、頭にまでかなり負担をかけています。それもジワジワと。

はっとしました。

足は第2の心臓と言いますが、それ以上に大事なものだったのだと。

本題にやっと入りましたがここから色々調べ、スペインのコードウェイナーというブランドの靴をかいました。

コスパの良いブランドとの紹介でしたが4万円、当時の自分としては今まで買っていた靴の10倍弱の値段。藁にもすがる思いでした。

 

それと同時に、靴のオーダーについても調べ始めました。木型作製費込みで10万円。

高い。今考えると底付けはなんだったんだろうと気になるくらい安いですが、当時としては高かいと感じたし、木型についての知識もなく飛び込むのが正解かどうかは悩ましいところです。

色々探し、たどり着いたのが、宮城興業でした。

 

こちらの記事で宮城興業について語った話は私の実体験です。

 

belphegor729.hatenablog.com

 

 

よさげでも千葉から遠かったり、しっかりしてそうだけど価格がわからなかったり。安いところは安いなりに理由があるから安易に選択しない方がよかったり(安い理由を考えた上で買いにいこうという意味)。

結果選んだのは、新宿で靴屋をいとなわれているシュープラスホリコシというお店でした。

ベース価格が比較的安価で、アノネイを扱っていて、こちらも検討可能な価格だったこと。

あとは、シューフィッターによるフィッティングを受けられるという謳い文句ですね。

そして、誂えてもらったので靴がこちら。


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結果として、度々微調整を加えてはいますが、今でも履き続ける相棒を手にいれることができました。

また、履き続けて半年したくらいに歩いていても腰の痛みが来なくなってることにふと気づきました。どれだけ整体に行っても治らなかった痛みが改善していたんですね。

これに気づいたときは感動しました。

勿論腰痛が完治したわけではないです。

それでも、日常生活に支障がないレベルに回復したのは私にとって奇跡だったんですね。

そこから靴のフィッティングの奥深さにはまり、先程のblogでフィッティングの探求をされているzinryuさんというかたのnoteにたどり着き、そのフィッティング理論に助けられながら、様々なパターンオーダーの靴ブランドを履いて回り、最終的にブロセントさんでオーダーをするのですが、ブロセントさんについてはまた別途熱く語りたいと思います。

 

belphegor729.hatenablog.com

 またその後、Leather PortさんだったりJOEWORKSさんだったりにも出会い、

オーダーをすることになりました。

 

belphegor729.hatenablog.com

 

 

belphegor729.hatenablog.com

 

 

ということで結論

長々と話をしましたが、腰痛で悩まれてるかた。靴が原因かもしれません。

私は革靴に助けられましたが、あなたはスニーカーに助けられるかもしれません。

まずは、足をよく知るシューフィッターのいるお店に足を運んでみてください。

もしかしたら、人生が変わるかもしれないですよ!

 

 

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無料靴磨きイベント@ロイヤルガーデンカフェ渋谷に行って来ました



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5月10日渋谷ロイヤルガーデンカフェにて、無料靴磨きのイベントがありましたので遊びに行って来ました!


Royal Garden Cafe / SHIBUYA

企画されたのは、くすみさんとなおやんさん!

そこに阿部さん、木嶋さん、鳥子さんが磨きてとして参加されていました



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当日は大盛況で、15時5分頃に現地についたのですが、すでに長蛇の列ができてました


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磨いてもらいたい靴を預けて店内で待つスタイル。

ロイヤルガーデンカフェさんのパンケーキが絶品とのことで待ってる間、パンケーキをいただくことにしました。


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食事の写真をSNSにアップするとドリンク無料というサービスもイベントについていたのでジンジャエールも頂きました。

どちらも絶品!

私はこちらの靴を阿部さんに磨いてもらいました

阿部さんエンターテイナーですねw

磨いている間も阿部さんに会いに来たお客さんにたくさん話しかけられてました。

こういうイベントは間だお会いしたことのない方とお会いできるのがとても楽しく、靴職人の磨きてカタオカさんと、ツイッターで素敵な手作り靴をアップされている東京達磨蛙/クジラさんの自作靴の対面は奇跡の瞬間でした


 

客足が少し落ち着いてきたので、鳥子さんにはいてきた靴も磨いてもらいました。屋外で磨くと、明かるさがたりなかったり、風がワックスを乾かしたりと勝手が違って大変そうでしたが、とても綺麗にしていただきました。


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西は大阪から、東は岩手から来客があり(東の方はお手伝いもされてました!大変!)来場者100人以上、磨かれた靴は90足だったとのこと!

 

イベント大成功ですね!

企画運営された皆様お疲れ様でした!

 

 

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革靴に使われるレザーの種類について②

※内容追記した新しい記事をアップしましたのでこちらからご覧ください!

 

belphegor729.hatenablog.com

 

 

 

 

 

前編はではスムースレザーとグレイン(型押し)レザーについて紹介しました。

 

belphegor729.hatenablog.com

 後編では革の銀面以外を使う革、加工して使う革について

また、靴に使う革ということで、靴底で使われる著明な革について紹介します

 

 

 

スエード

革には、いわゆる皮膚である銀面と、肉がくっついていた側である床面があります。

前編で紹介した革は銀面を使っていますが、スエードは床面をサンドペーパーなどでやすって(バッフィング)、毛並みの短い毛皮のような、しっとりした手触りの革です。

スエードは語源はスウェーデンの革と言われ、比較的水に強い革だと言われています。

スエードの中でも裏の銀面が残っているものは銀付スエードと呼ばれ、通常のスエードよりも強度があり価格も上がる傾向にあります。

スエードと似た革に、バックスキン、ヌバック、ベロアがあります。

バックスキンは、後ろの革、ではなく鹿(buck)の銀面をサンドペーパーなどでバッフィングしたもの

ヌバックは New Buck Skin が語源で、バックスキンに似せて、牛革の銀面をバッフィングしたものです。レッドウィングなどブーツによく使われます

ベロアはスエードのうち、毛並みが長いものを言うそうです。

少し脱線しましたが、ブランドの紹介に移ります

 

チャールズFステッド

 

イギリスにあるスエードが得意なタンナーで

スーパーバックと呼ばれるスエードは毛並みが短く目が詰まっており、ヨーロッパ産高級スエードと記載があるとほぼこちらの革になります。

https://www.instagram.com/kawanosuke_nagoya/p/BelDsfSlTV8/?igshid=pprby0jgtbub

チャールズFステッド社はもうひとつクゥードゥーリバース、という革もあり、こちらは牛ではなくKUDUという牛科の野性動物の革を使っています。

野性動物ですので銀面は傷が多いですがらそのワイルドな表情の革はまた魅力的でもあります。

そのクードゥーレザーを使用したスエードも、少し長く、野性味のある毛並みはなかなか迫力があります

こちらの革は中目黒のブロセントでオーダーが可能です。

 

シャラーダ 

 

シャラーダ社はイタリアにあるスエード専門タンナーです。

シャラーダのスエードはカーディフという毛並みの細やかなもので、スコッチグレインで取り扱いがあるようです。

防水性を高めたオッタープルーフというスエードもあり、少しワイルドな見た目です。

こちらはブロセントや、シェトランドフォックスで扱いがあるようです。

 

 

オイルドレザー

鞣した後に大量のオイルを浸透させた革で、しっとりした手触りと鈍い光沢が特徴です。

充填されたオイルのお陰で乾燥しにくく傷や雨に強い事から、主にワークブーツで使用されますが、パターンオーダーのブランドでオプションとして採用しているところがあります。

 

ホーウィン

 

ハッチグレインで紹介したホーウィン社の代表作のひとつがクロムエクセルレザーです。

https://www.instagram.com/independentleather/p/Bpt8jKBFC8E/?igshid=d2huv1rwgdl2

既製の紳士靴での取り扱いは存じていないですが、オーダーオプションで取り扱いのあるお店はショーンハイトなどがあります。

 

ドゥ・ジェルマン

 

こちらはフランスにあるタンナーで恐らく取り扱いは金沢のKOKONのみだと思われます。

クロムエクセルと比べコシがあるようです。オイルドレザーはあまり種類がないのでさわり比べてみてみたい。

 

コードバン

コードバンは食用農耕馬のお尻のからとれる革で、

滑らかな表面は銀面ではなく、銀面の下に生成されるコードバン層を削り出してグレージングという磨き加工をすることで生まれます。引っ張り強度があり、頑丈な革としても知られますが、ヌバックを寝かしつけたような構造であるためか、水に濡れると水ぶくれのようになってしまい、光沢が失われることがあります

滑らかな光沢と大きく入る皺が魅力の人気の高い革ですが、世界的な需要増に対し、欧州での食肉の需要の減少により良質なコードバンは少なくなっていそうです。


ホーウィン

 

すでに2度紹介したホーウィンですが、その一番の代表作はシェルコードバンでしょう。

また、コードバンと言えばホーウィンと言う方も多いと思われます。

特徴としては染料で仕上げた魅力的なムラがあり、その上でたっぷりのオイルを充填しているため、使いはじめからある程度の光沢があり、使い込むことにより輝きを増していきます。

シェルコードバンは、レアカラーと呼ばれる余り世に出回らない色があり、特に、一番薄いウイスキー色はグレージングの際に入ったごみが目立つため希少価値が高いそうです。

歴史上シェルコードバンの靴と言えばオールデンでしたが、

今ではクロケット&ジョーンズ等その他海外メーカーでも盛んにシェルコードバンが使われています。

日本では42nd royal highland等で取り扱いがあります。

 

【2019/10/28追記】

ホーウィンのシェルコードバンを使用した靴の紹介はこちら

 

belphegor729.hatenablog.com

 

 

新喜皮革

 

新喜皮革は日本の皮革産業の二大産地のうちのひとつ姫路で操業するタンナーで、シェルコードバンと比べると透明感があり、また色ムラが少なく個体差があまりないと言われています。

また、金額的にも安価であるため、国産ブランドでの取扱いは新喜皮革の方が多く、

KOKONと、パターンオーダーをいち早く全国で展開した宮城興業出身のオーダーブランド荒井弘史誂え室で取り扱われているコードバンが新喜皮革のものだったと記憶しています

https://www.instagram.com/jpn_leather/p/Br_ri2NF2VB/?igshid=lzycs4xy0m27

 

 

レーデルオガワ

 

レーデルオガワは新喜皮革で鞣されたコードバンに染色と仕上げを行う千葉にあるタンナーです。レーデルオガワで仕上げられたコードバンは水染めコードバンとも呼ばれその染色技術には定評があります。

レーデルオガワは42nd royal highlandで取り扱いがあるほか、REGALのオーダーオプションも水染めコードバンと紹介されているので可能性があります。

 

トーマスウェア 

 

これまでは、良質なコードバンと言えばホーウィンか新喜皮革だったそうですが、新たに上質なコードバンを開発しているタンナーも現れています。それが、ブライドルレザーで有名なトーマスウェア&サン社です。ブライドルレザーで培われた技術がふん伝につぎ込まれ、非常に強度があるそうです。

紳士靴も取り扱う隠れた名店leather portの、ブーツブランドでの取り扱いがあります。紳士靴でこのコードバンが使われるのを見てみたいです。

 

ロカド 

 ロカド社は1990年にイタリアで創業した比較的新しい馬革を扱っているタンナーです

イタリアでは革にオイルを充てんするバケッタ製法というものがあり

その流れで上質なオイルドコートバンを製造しているとのことです。

参考リンク

ロカド社のコードバンとは(塩原レザー)

 

日本に入ってきてまだ日が浅く、靴で使用された例はあまり聞きませんが

海外ではロカド社製のコードバンを使用した靴もあるようです。 

 

ソール


最後に、アッパーではないですが、ソールもオーダーのときに重要な検討ポイントで、ハイエンドの素材としてオークバークと呼称されるレザーがあります。

オークバークは牛の背中からお尻の一番厚みのある「ベンズ」という部位を、オーク(楢)から抽出したタンニンで長い時間(なんと一年も!)をかけて鞣した革で、履きはじめは固いですが、堅牢性、耐磨耗性、耐水性で一級品と言われる素材です。

タンナーとしては

ドイツのJRレンデンバッハ社

イギリスのベイカー社が特に有名です。

 

JRレンデンバッハ

 

国内の取り扱いはレンデンバッハが大多数です。レンデンバッハのソールにはJRロゴが刻まれており

https://www.instagram.com/rifare_kanai/p/BkZgTtqninA/?igshid=pzwov5skbdp3

これに憧れるひとも多いです。私も憧れますね。

 

ベイカー

 

ベイカー社のオークバークソールは浅草コブラーで扱いがあり、また、紳士靴での取り扱いはなくなりましたが、leather portさんのブーツラインでオプションでの取り扱いがあります

余談ですが、ベイカー社もロシアンカーフを再現したレザーのラインナップがあります

https://www.frame.jp/products/detail/29187

 

【追記】海外の皮革販売サイトでロシアンカーフのサンプルを注文してみました。

 

belphegor729.hatenablog.com

 

 

以上で終わりとなります。

紳士靴を買うときに、履き心地ももちろん気になるところですが、その靴で使われているレザーのバックグラウンドについて知っていると、また革靴の楽しみかたが広がると思います。

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革靴に使われるレザーの種類について①

※内容追記した新しい記事をアップしましたのでこちらからご覧ください!

 

belphegor729.hatenablog.com

 

 

 

 

 

革靴との付き合い方は、勿論素敵なフィッティングの靴に出会うこともあると思いますが

 

 ・どんな革が使われているのか

 

 ・その革はどんな特徴があるのか

 

そういったことを知っているとまたさらに楽しめると思うんです。

特に私は既成の靴がなかなか合わず革靴のパターンオーダーに手を出している人間なので

 

belphegor729.hatenablog.com

 

 

 本記事では主に革靴で使われる革の種類について

革の種類とそれを生産している著名なタンナー(皮を革に加工する会社)を

 

どの靴ブランドで使われているのかも合わせて紹介したいと思います

 

ではでは、よろしくお願いします。

 

 

 

 

スムースレザー

革の表面(銀面)を磨いた、アッパーの素材として一番一般的なものになります。

 

・デュプイ

 

フランスにある高級タンナーで現在はフランスのメーカーJMウェストンの傘下に入っております。デュプイの革は、親会社に優先的に卸されるためか、デュプイ社の革を採用しているメーカーはあまり多く見かけません。

日本では、スコッチグレインのハイエンドブランドで使用されています。

また、ハイエンドのライニングとして用意しているパターンオーダーのブランドもなん店舗かあり、代表的なところで金沢のKOKON浅草コブラーがあります。

参考

素材をさがす,革の産地からさがす,フランス/デュプイ社 - レザーマニア

追記:2015年にJMウェストンからエルメスに売却されたようです。

 

デュプイのシャトーブリアンという革で1足誂えてもらいました!

 

belphegor729.hatenablog.com

 

 

・アノネイ

 

気球のブランドアイコンが可愛い、1984年にデュプイ社から独立したタンナーです。

アッパー用の高級皮革としてよく採用されており、革靴メーカーで謳われるフランス産高級レザーというとおおよそこのタンナーというイメージがありますね。

また、パターンオーダーのブランドで採用られるハイエンドのレザーとしても人気が高いです。

違いについては詳しく紹介されているサイトがないのですが、恐らく

クロム鞣しで染色、後処理をしっかりしたものを

 ボカルーカーフ

タンニン鞣しを仕上げが薄い、もしくは無染色のものを

 ベガノカーフ

と呼ぶようです。

https://www.instagram.com/kawanosuke_nagoya/p/BuL798WFZ_g/?igshid=1iukrusok5xeq

参考コラム『アノネイのお話~いや裏話(キ▼O▼)/』 - BROSENT in 目黒

個人的にアノネイのブラックカーフは何処か赤みを感じますね。

【2019/10/28追記】

アノネイの革を使った靴のレビューはこちら

 

belphegor729.hatenablog.com

belphegor729.hatenablog.com

 

 

 

・ワインハイマー 

 

ドイツにあるタンナーで、多くの方が口を揃えて絶賛する廃業したタンナー

カールフロイデンベルク

のスタッフが新たに創業したブランドです。

ワインハイマーの革は特に黒の評判がよく、オーダーの際にアノネイよりも高いアップチャージがかかるメーカーもあるほどです。

を感じるアノネイに対し、ワインハイマーは青みを感じます

こちらを使っている既成靴のメーカーてしては大塚製靴が有名です。

また、トレーディングポストのオリジナルラインのハイエンドモデルもワインハイマーの革を使っています。

 

・ZONTA

 

ゾンタ社は50年以上の歴史のある、イタリアのクロム鞣し専門のタンナーです。

とても評判がよいのですが、あまり日本での流通は多くないように見えます。

ゾンタのボックスカーフは

 オールドイングランド

という名称で、

キメが細かく評判が良いです。

日本でのブランドでの採用はほぼなく

オールド・イングランドをアップチャージで用意しているお店として浅草コブラーがあります、

 

 

・ HAAS

HAASはアノネイやデュプイと同じフランスのタンナーの一つで

「ハース」もしくは「アース」と読むそうです。

日本での知名度はアノネイ・デュプイに劣りますが

私はそれは流通の少なさが原因だと思っており、質の高い革です。

HAASはフランスの有名ブランドにカーフを卸しており、

そこからも品質の高さうかがえます。

こちらの革は 

クレマチス銀座 の最高級ラインと

天草靴製作所 で使われています。 

 

 ムラ染革

 スムースレザーの一種ではありますが、人気の高まりとともに様々なブランドで取り扱われるようになりました。

 ムラ染め革は大きく分けて2種類あり、1つはタンナーによる革の仕上げの際にムラを強調した染めを施すもの

 

 もう一つは生成り(無染色)の革を後から染料で染める手染め(パティーヌと呼ばれることもあります)

 

 ざっくりいえば、タンナーが染めるか、タンナーから革を買った靴屋が染めるかの違いですね。

 

 後者はブランドに染めのエキスパートを抱えており、だいたいそれを売りにしています

パティーヌという呼称を世に広めたBerlutiが代表的です

 それ以外に、BrosentLeather Port floriwonneが力を入れています。

 特にブロセントさんの通称「Mカーフ仕上」は私がオーダーした靴がきっかけだったりするのでとても思い入れが深いです

www.brosentshoes.com

 

前者の場合は、一番有名な

 ミュージアムカーフ

という名称でひとくくりに呼ばれることが多く、タンナーまで記載されていることは少ないです。

 

・ZONTA

 

スムースレザーでも紹介したゾンタですが、ミュージアムカーフを売りにしているタンナーとしてのほうが有名です。

おそらく一番注革われているムラ染め革だと思われ

これを使用したブランドとしては、スペインのカルミーナ

静岡発made in chinaの新進気鋭のブランドRaymer

また浅草の靴ブランドJoeWorksやスコッチグレインで扱っているミュージアムカーフもZONTA製とのことです。

raymar-shoes.hatenablog.com

 美しいですねぇ

 

・ILCEA

 イタリアのタンナーイルチア社のムラ染め革は

 Radica Carf

という名称で

一説によると大理石の模様を模して先染め加工をしたこの革がミュージアムカーフの始まりで、イギリスの老舗靴ブランドジョンロブがそう呼び始めたのが最初だそう

イルチア社製は浅草にある新進気鋭のメーカーRENDOでパターンオーダーの目玉として用意されたことがあり、

www.rendo-shoes.jp

過去にはRaymerでも使用されていたようです。

ちょっと品薄なうわさも聞きますね。

 

 

・ボナウド

 

 ミュージアムカーフを生産しているタンナーは基本的にイタリアで、こちらのボナウド社もイタリアのタンナーです

 こちらで生産されるミュージアムカーフは

 CORNOVAILLES

と呼ばれ

 上記2社と比べるとあまり見かけませんが

 ボナウド社製はEnzoBonafeのミュージアムカーフで使用され、またリーガルトーキョーのオーダー会で用意されたことがあることから、そのクオリティもまた確かなものだと思われます。

 

 

・国産革

 

 タンナーは不明なのですが、2019年後半あたりから国産のムラ染め革をよく見かけるようになりました。

一部で

 ATレザー

と呼ばれるものと同じではないかとみています。

 国産のキップをムラ染めしているそうですが、上記タンナーと比べても決して見劣りするものではないと思います

 関税がかからず、またブランド力もこれからなため、比較的安価にチョイスできるのもうれしいですね。

 この革を選択できるのは、一部の宮城興業と、RENDOさんになります。

 

 

hisago.net

 

www.facebook.com

 

シボ革

シボ革は様々な方法で革の表面に凹凸をつけたものでその模様や製法により沢山の名前を持ちます

多くの場合はスムースレザーを

 

 ・ドラムにいれて回転させてシワをつける

 ・手で揉む

 

などして独特な表情をつけます。

米粒を敷き詰めたような凹凸が見られる革をグレインレザー(籾殻)と呼び、靴ブランド「スコッチグレイン」の由来でもあります。

模様のついた型を押し付け模様をつけたものを型押し革といい、安価な製法になりますが模様が規則的、シボが無くなりやすいなどデメリットもあります。

最後に、薬品を使い革を収縮させることで皺を出した革を

 シュリンクレザー

といい、収縮させることにより革の密度がまし、通常の革よりも強度が上がります。鞄に使われているのをよく見ます

 

凹凸ができるため一般的に傷に強く、雨にも強いと言われますね。

 

 

・コンチェリア800

 

イタリアのトスカーナ地方にあるタンニン鞣しが得意なタンナーで、その中の

 ベルーガ

というレザーは最近靴への取り扱いが増えており、RENDOや、目黒にあるパターンオーダー専門店のブロセントなどで取り扱いがあります

https://www.instagram.com/brosentofficial/p/BfUwa96hMlA/?igshid=4yb5jxkgfstb

 

 ※ちなみに「ベルーガ」はイルカの仲間のことだそう

ja.wikipedia.org

 

・ワインハイマー

 

スムースレザーでも紹介したワインハイマー社ですが、ボックスカーフにキメ細やかな型押しをした

 ワープロラックス

というレザーも人気の革です。日本では、パターンオーダーのメーカーとして人気のKOKONのオーダーオプションとして入手が可能です

 

・ホーウィン

 

ホーウィン社はアメリカで最大のタンナーで、コードバンとオイルドレザーで有名です。

そのホーウィン社で、最近靴に使われ始めた型押し革が

 ハッチグレイン

です。

ハッチグレインは、製法が失われ現存する革のみの貴重な革

ロシアンカーフ

の雰囲気を再現した革でアッパーの素材としての扱いやすさはロシアンカーフそのものより適任と言われています。

日本での取り扱いは、KOKONの既製ラインを生産しているジョーワークスと、福岡のオーダーブランド コルノブルゥ があります

 【2019/10/28追記】

ジョーワークスさんでハッチグレインとミュージアムカーフのコンビシューズをオーダーしてきました!

 

belphegor729.hatenablog.com

belphegor729.hatenablog.com

 

・HAAS 

スムースレザーでも紹介したHAASですが、「Derby」と呼ばれる型押しレザーもとてもきめ細かく美しいです。

こちらは目黒のオーダー専門店、「Brosent」で取り扱いが始まりました。

www.brosentshoes.com

 

また、エドワードグリーンで人気のレザーである

 ユタカーフ

もHAAS製だそうです

 

 

長くなったので一度区切ります。

後半ではスエード、オイルドレザー、コードバンとソール材の紹介します!

 

 

belphegor729.hatenablog.com

 

 

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