思い立ったが吉日と、独学でゴリゴリ頑張ってきたレザークラフトなのですが
一度ちゃんと習ってみたいなぁという思いは前からあったんですよね。
それでレザークラフトのワークショップについて調べてみたら、私の住んでる市内でワークショップを行っているところを発見。
それがこちらCountless Riverさん
仕事のついでに場所を確認したりして、よし今度予約してみようと思ったのが2年前だったのですが・・・
その直後に台風でそんな場合ではなくなり、そのまま東京に出向、第2子の妊娠とプライベートをそちらに割く余裕がどんどんなくなってしまいました。
そうこうしているうちにレザークラフトそのものに対する意欲自体が無くなってきている自分を自覚し始めて
「これはまずい」
と、カンフル剤を打ち込む意味でもなんとか時間作っていってみないと
と思い今回参加することとなりました。
Countless Riverさんについて
Countless RiverさんはJR内房線姉崎駅から徒歩10分ほどの場所にあります。
近くには、歴史が古く源頼朝にもゆかりのある「姉崎神社」があります。
もともとレザークラフトに携わってからは20年近くとのことで、業界に長くかかわられているそうです。びっくり。
ただ、ワークショップや教室を始めたのはここ数年との事。
ちょうど私がカウントレスリバーさんを認識し始めたころですね。
基本的には、Countless Riverとして金具などの販売をしつつ
TRAD-BISONというブランドでレザーアイテムを販売しているとの事。
先ほど教室もやっているとも書きましたが、ワークショップが好評で新規の受付はしていないそうです。残念orz
ただ、コロナの影響でワークショップの件数もやっぱり減っちゃったみたいですけどね。
ワークショップについて
ワークショップの申し込みは、Countless Riverさんのサイトからも行けますが
ワークショップの予約サイト「アソビュー」から行う感じです。
アソビューは昔ファーストシューズを作るときに登録したんですよね
belphegor729.hatenablog.com
シルバーアクセサリーのワークショップもやっていてこちらもちょっと気になります。
今回私が体験するのは15000円の長財布のワークショップ
www.asoview.com
体験できるコースとしてはほかに4種類ほどありましたが、キーケースはちょっと構造が簡単すぎるし、名刺入れでもいいけど、私がワークショップで手に入れたいスキルを考えると少し値は張りますがこちらかなと。
ワークショップ開始!
Countless Riverさんのワークショップで使用する皮は
ミネリバリスシオというイタリアの革
タンナーは私が前に個人輸入したプエブロと同じバダラッシ・カルロ社
belphegor729.hatenablog.com
バケッタ製法というオイルをしっかりと浸透させた非常に質の高い革を生産するタンナーさんです。
バダラッシ・カルロ社の革はいろいろあって日本では個人での入手が困難です。
そんな貴重な皮を使わせてもらえるのもとてもありがたいですね。
講師の佐藤さんもぜひいい革を使って良さを理解してほしいとのことでこの革をワークショップで使っているとのことでした。
カッティング
まずは銀ペンで型紙を転写し、革包丁で切っていきます。
ここでいきなり私が皮包丁の持ち方が逆ということが発覚
「できなくはないけど、安定しないでしょ?」
今までカット用のステンレスを仕込んだ定規をガイドに切っていたのであまり気づきませんでしたが
「それは刃こぼれがやばいんじゃない?」
と更に指摘。
確かにガンガンかけていったなぁ・・・
包丁は、線に沿って、ゆっくり切っていけば、割と安定するということを教えていただきました。
じとーっと、ゆっくり
しっかりと胸に刻みました。
染色
染色も覚えたい技術の一つですね。今までは藍染の液にドボンするだけだったので、しっかりと染の技術も覚えたいところ
今回はムラ感のある仕上げをしたかったのですが
その場合は染色力のあるアルコール染料を使うとのこと
その染色力の強さで濃淡を出すんですね。
脱脂綿に染料を付けて・・・
いきなり革に塗ると色がつきすぎるので、いったん紙などに塗ってから、少しかすれる感じでトントンと色を乗せていきます。
端切れで練習して、いざ本番
最初のうちは楽しかったのですが・・・
だんだん疲れてきました。
最後まで染め上げるのに1時間以上かかったかも?
でもきれいに染め上がりました!
先生も「これはいいなぁ」と太鼓判
先生ほめるの上手ですぐテンション上がっちゃいます。
染め始めるまで気づかなかったのですが、当日はいたBrosentとまったく同じ色のオーダーでした💦
青のムラ染めどんだけ好きなんでしょうね私💦
縫い合わせ
名刺入れではなく長財布のワークショップにした理由はここ。
パーツを張り合わせる時になかなかきれいにいかないというのが自分がレザークラフトを独学でやっていくうえでのボトルネックでした。
なかなか言葉で表せるところでないのと、塗っているところの写真がないので書くこと
があまりないのですが、それでも個人的に必要な情報を得ることができました
コバ磨き
Countless Riverさんではコバ磨きに“膠“を使うとの事
理由は、佐藤さんが手がけるブランドTRAD-BISONのコンセプトにあるそうです。
TRAD-BISONは長く使えるアイテムであることを第一に考えているそうで、そこには“修理をして“ということも含まれます。
市販のトコフィニッシュやトコノールは樹脂系の成分が入っているため、処理剤が浸透しきったところには染料が入りづらくなるそうなんですね。
なので天然の素材を使用しているそうです。
天然の処理剤だとほかにふのりもあるのですが、こちらは管理が大変。ということでした。
どちらも使ったことねーって感じなのですが
確かに“膠”もそんなに使い勝手は変わらないかな?むしろよりきれいな気もします。
革を縫い合わせたあとに段差を包丁で処理し、豆カンナ、リューターなどで整えていきます。
リューターはコバ磨き用にすでに所持しているので、ヘッドを調達すれば家でも使えそうです。
整えたらコバも染料で染めていきます
膠を塗って、ウッドスリッカーで磨く、紙やすりで整えて、また色を入れ、膠を入れてコバ磨き
片側は先生に見本でしていただきましたが輝きがえぐいです。力の加減とかも大事そう
番外編・包丁研ぎ
びっくりしたのですが、佐藤さんは包丁の研ぎも紙やすりでやっているそうです。
基本的に800番のやすりがあれば行けるそう。よりクオリティを上げるために1000番、2000番と上げていくとのことでした。
ちょうど持ってきていた好光さんの包丁を研いでいただきました。
自分でもそれなりに研いでいたつもりでしたが、見えない欠けがひどかったみたいでてこずられていましたが、仕上がった包丁は別物かというくらいにキレッキレで
もう二度と定規をあててきらんめぇと誓いましたよ。
www.youtube.com
完成!
ちょっとわき道にそれましたが、コバを仕上げたので完成です!
現地で写真を撮るのを忘れていたので家に帰ってからとりましたが
シンプルながら触ると革の良さがすごく伝わります。
やっぱりイタリアの革は発色がいいなぁ。
最後に
アイテムが完成した後、おいしいコーヒーをいただきながらいろいろと楽しいお話を聞かせていただきました。
私としてはもっと複雑なワークショップとかも体験したいなとも思うのですが、
やっぱりワークショップは初心者の入り口というのもあり、1日で終わるものを・・・ということで苦心されているようです。二つ折り財布も出したいと考えてらっしゃるそうですが、やはりそこがネックみたい
また、佐藤さん革靴作りも一時期習っていたそうで、私が履いてきていたBrosetにも興味津々でした。
佐藤さんが作られた靴も見せていただきましたが、作家さんらしい独創的な靴でえげつないくらいかっこよかったです。
また気軽に来てほしいとリップサービスかもですが言ってもらえてうれしかったですね。
近くに良い作家さんのお店があるのは
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