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映画、漫画、革のブログです

終わりの一足を求めて「Siroeno Yosui」さんにお伺いしてきました

 

 

人の欲って際限がなくて、私も欲しい靴のデザイン、欲しい靴のブランドはたくさんあるのですが

際限のない欲望とは裏腹に、物理的な置き場所にも限りがあり

何よりも、足数が多くなればなるほど、はかない靴が出てくることはやっぱり避けられないことだと思うんです。

手持ちが10前後の私ですら、履き心地の関係でほとんどはけていない靴がある。

セールなどで買った靴でも4万円前後、オーダーした靴たちは10万弱のものも多い

 

高いお金を払ってはかなくなるのはもったいないし、何よりも靴に対して不義理だなとも思うんですね。

 

ということで、私の靴活もいったん区切りをつけようかなと思い

上がりの一足について考えてみました。

 

せっかくだからビスポークがいいかなぁと思い

 

belphegor729.hatenablog.com

 

上がりの一足に選んだのは「Siroeno Yosui」さん

 

 

Twitterでお知り合いになった方のオーダーに立ち会ったのが去年の3月 

 

belphegor729.hatenablog.com

ブランドのご紹介はこちらを見ていただければと思いますが

 

片岡謙さんと髙井俊秀さんが立ち上げたビスポークシューズのブランドです。

 

記事のほうで購入に向けて貯金を始めます!

 

なんて言っていたのですが、今年に入って結構仕事がハードで、GW返上して働いたり、結構休日を持っていかれたのでそこそこ貯金がたまりまして、あとはお願いするデザインが固まればオーダーかなぁと、そんな時にたまたま東京に出る用事もできたこともあり、Siroeno Yosuiの片岡さんにDMを送り、工房にお伺いさせていただき、オーダーのデザインについて少しお話をさせていただきました。

 

結構片岡さんがお持ちの私のイメージが私自身に対するイメージと違っていて面白かったです。

私は割とがっつり内羽根派だと思っていたのですが、カタオカさん的には外羽根のイメージだったそう。

確かにBrosentのチャッカブーツも外羽根に入れていいなら

VASSJOEWORKSにこの前着弾した RENDOとなんやかんや4足もある

 

というかRENDO行かなければビンテージシューズのデザインはこちらで使おうかと思っていたんですよね。 

 

今回の訪問はオーダーするデザインのインスピレーションをもらうことだったので、そこは十分果たせたかなと

この時に大まかなデザインが決まって、ついでに今お持ちの面白い革を見せてもらったりしました。

 この型押しのコードバンはカタオカさんのとっておきみたいでかなり面白い質感でした。

 

また、来月あたりにMTO(いわゆるパターンオーダー)のラインも展開予定であることもお聞かせいただき、ブランド展開をしたらまた遊びにとお声掛けいただきました

 

その後Siroeno YosuiさんがMTOのラインのリリースのアナウンスがあったので

 

siroenoyosui.jp

 

また別の要件に合わせて工房にお伺いさせていただきました

 

 

 

まず最初にMTOのフィッティングシューズを試着させていただきました。

 

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MTOのデザインはTwitterにある

シンプルな外羽根ホールカット

 

フィッティングサンプルはそれをベースにしたものでした。

 

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外羽のホールカットはAldenなんかが有名

 

 

足先は薄く、甲が大きく立ち上がる特徴的な木型のつくりをしています。

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ただ、木型がかなり細身なようで、ちょっと私には窮屈でしたね。

カタオカさんも、私の足にはあまりあっていないようだとのことでした。

 

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まぁもともとビスポークをお願いする予定でしたので、それはそれで仕方がないかなと。

 

ということでカタオカさんにオーダーする旨お話しして、 

足の計測に移っていきます。

 こちらについても前のオーダーについていった時の記事に詳しく記載さえていただいているので簡単に

 

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計測の後はデザインと革の相談

革の色はダークブラウン系と決めていたので、それに合う色をカタオカさんの手持ちの中から選んでいきました。

候補はZontaのゴルダニルカーフという革と

ビンテージレザーファンよだれ物のドイツ・カールフロイデンベルクのデッドストック

 

こちらの革は確かカールフロイデンベルクだったと思います。

 

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ゴルダニルカーフは正直ほとんど聞いたことがないですね。

グーグルで調べてもSiroeno Yosuiさんの記事以外では一軒しか見かけず、こちらもビスポークメーカーでのオーダー記事でした。

Zontaといえばムラ感が美しいミュージアムカーフ

またムラのない革でもネバダカーフというものやオールドイングランドという革も評判がよく、ネームバリュー以上の革を生産されているタンナーだなという印象です。

 

belphegor729.hatenablog.com

 

ゴルダニルカーフはそんなZontaの革でも、顔料ではなく染料を使って染め上げたものだそうで、革好きのカタオカさん一押しの革とのことでした。

 

カールフロイデンベルクで誂えた靴も見せてもらったのですが、知識の少ない私には

大きな違いが判らず

ゴルダニルカーフについてもとても良い質感だと感じたので、こちらでオーダーすることにしました。そこからまたちょっとこちらの要望を聞いていただいているのですが、それはまたそれで。

ライニングについてもちょっと考えていたことがあったのでカタオカさんに相談し、ちょっとアップチャージはかかりましたがこちらの要望通りとなりました。

 

最後にデザインは、ベースはSiroeno YosuiさんのMTO「wan」がとても美しかったのと、私のイメージが外羽根だという言葉から、こちらをもとにプレーントゥからストレートチップに。

革のつなぎ目もwanはふまず側に直線なのですが

こちらは外側に、ヒールカップのようにデザイン性を持たせた感じで溶け込ませてもらいました。

踵はもちろんシームレスヒールです。

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 デザイン画はこんな感じ。

 

仮靴の完成は3か月後くらいとのことでした。

3月ごろに仮靴ができて、1月ほど履いてみて、そのフィードバックをもとに本靴の制作に移っていくとのこと。

 

まずは仮靴、とても楽しみです。

 

 

 

 

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