政府に対する不信感が全体的に漂う第5話
今回はこんな感じの目次で感想を述べていきます
トカゲのしっぽ切りをする米政府
これが脚本の個人的な印象なのか、それともアメリカそのものが抱える闇なのか
やはりウォーカーの行為は米政府として看過できない汚点となった模様
とは言え、切り捨て方が鮮やかですね。
超人血清によって明らかに精神に異常をきたしていたジョンでしたが
超人血清によって何が増幅されたかというと
きっと2代目キャプテンアメリカという名前の重さにつぶされそうになる不安だったのでしょう。
不安が増幅され、唯一の理解者を失い、もはや
「キャプテンアメリカ」
というアイコン、アイドル(偶像)にすがるしかないウォーカー
盾の所持者としての資格を否定され
キャプテンアメリカという
すがる偶像すら奪われる
落ちていく”元”キャプテンアメリカ
ただ、キャプテンアメリカという称号を人殺しの免罪符にしようとている彼
キャプテンアメリカをやってあげている、という感情も見え隠れする彼
同情できる点はあるものの、あまりいい最後は迎えられないんじゃないかな
過去にさかのぼって剥奪されているからもはや”元”ですらないのか
それに、結果論とは言え、重責を全うしようとする焦りか、憧れの存在になった万能感からか、サムのカーリへの説得を邪魔したことがこの悲劇の遠因でもあるわけでやはり同情の余地は少ない。
与えられた役を演じていては真のキャプテンアメリカにはなれんのよね・・・
まぁ、キャプテンアメリカを作り出したのは第2次大戦の米政府かもしれないけれど
キャプテンアメリカがアイコンとなったのはスティーブの信念であるわけで、
任命され、命令に従わされる存在はそもそもキャプテンアメリカというアイコンと相いれないのかもしれない
個人的に一番罪深いと思ったのが、死なせてしまったレマーの家族に、殺した男がレマーを殺したと嘘をついたこと。
自分の罪を矮小化しようとしていることが、最後の良心すら捨ててしまった気がして
行為以上に、もう元に戻れない感じがしました。
嘘をついた彼を見つめるレマーの妹の目が心なしか冷たい気がするのは気のせいでしょうか
良心と違い、SNSにアップされた生の動画を見ている可能性の高いデジタルネイティブ世代の彼女は、その動画の中に殺害されたフラッグスマッシャーズメンバーの
「俺じゃない」
という叫びが入っていたのではなかろうか
謎の伯爵夫人の正体について
そんな彼に理解者のふりをして近づいた謎の伯爵夫人
おそらく彼女がパワーブローカー、ないし彼の手の者なんでしょう。
結構、「実は女性」みたいなパターン多い気がするので
パワーブローカー本人なんじゃないかなぁ
超人血清が、その製造手段も含めすべて失われた中で、彼を手なずけることは再生産するうえで重要な要素ではなかろうか。
戦闘要員として使ってもいいし、米政府がイザイアにしたように人体実験に使ってもいい
まぁきっと後者なんじゃないかなぁ
と、おもったらこの人、当たり前だけど原作にいるキャラみたいですね
ヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌ ”ヴァル”
ニック・フューリーの恋人だったり
ヒドラのスパイだったり
スクラル人と入れ替わっていたり
原作の設定がミックスされている可能性も考えると
S.H.I.E.L.Dの元エージェントでありヒドラのスパイ
そして、タロスと同時期に地球に逃げ込んだスクラル人
といった感じでしょうか。
原作でそういうポジションのキャラをあえて出してきたということは
ニックとタロスがキーパーソンとなるドラマ
シークレットインベージョン
の布石にもなるんだろうという気がしますね
スクラル人の科学力だったらウォーカーから超人血清を抜き出して複製するのもむつかしくなさそうだけど、この話はもう引っ張らないかもな
ジモの退場
個人的に残念だったのはジモの捕縛
割とあっさりでしたね。ジモもワカンダに対しては負い目を感じているということでしょうか
ジモの今後の活躍に関しては来週の最終話に登場するかどうかな気もする
うわ、来週で最終回か。さみしいなぁ
今後もジモを活躍させるなら大なり小なりジモは出てくるだろう
個人的には超人血清によって変貌したウォーカーにとどめを刺す役割であってほしいけど、そうすると完全に主役を食ってしまうからな・・・
それに、逃げた割にバッキーにあっさりと見つかっていたり、素直に捕縛されていたりとあまりにも精神が高潔なんですよね。
ヴィランの立ち振る舞いではない
というのも、ちょっと今後の扱いに困りそうだなという気がちょっとしています。
フラッグスマッシャーズもいい最期を迎えられなさそう
あとにもう戻れなくなったもう一人、フラッグスマッシャーズ カーリ・モーゲンソウ
彼女もまた超人血清の暗黒面にとらわれてしまったように見える。
これに関してはGRCという組織がちょっとふわっとしているのも問題かな
なぜそこまで強硬に移民政策を断行しようとしているのか、それが良心から行っているのか野心から行っているのかもわからないので、いまいちカーリの怒りに正当性があるのかが見えてない
GRCとパワーブローカーについてはちょっと消化不良で終わりそうな予感
あと1話は短いよねぇ
最後に
内容的には半分以上がサムがキャプテンアメリカを継ぐ(?)覚悟を決めるストーリーだったわりに、あまりサムに言及しなかったな。
きっと彼なりの新しいキャプテンアメリカ像を作り上げていくんでしょう。
キャプテンアメリカの真似をしていてはキャプテンアメリカにはなれない、というのはウォーカーが体現してしまいましたし
望まれぬ”黒人のキャプテンアメリカ”にあえてなろうとするファルコンの雄姿がとても楽しみ
そして、ミドルクレジットで謎の盾を作ろうとしているウォーカー
政府の後ろ盾もなくなったのでUSエージェントですらないのかな?
”キャプテンアメリカ”という偶像に最後まで縋り付く姿は哀れですらありますが
ラスト一話
ジョン・ウォーカー、カーリ、そしてファルコンの3すくみに決着がつく
もったいぶって次回まで引っ張られてしまったワカンダ製のファルコンスーツのお披露目も楽しみ
早く週末になってほしいですね