私ね、ヘンリー・カヴィル大好きなんですよ。
多分最初に見たのは、ギリシャ神話を題材にした「インモータルズ−神々の戦い−」という映画なんだけど
マン・オブ・スティールで、正に完璧な肉体といえる肉体美を披露して
個人的に一番好きなスパイ映画「コードネームUNCLE」でマッチョだけどスーツも似合うハンサムでプレイボーイなエージェントを好演してハートぶち抜かれまして
それ以来大好きなんです
だから、DCEUが、シリーズ主演を、降板してまでスーパーマン役に復帰したのにカメオ出演一回しただけで役を下ろすという信じられない不義理を働いたことに関しては本当に怒りましたし、
今回、もう続編が見込めそうにないエージェントUNCLEを彷彿とさせるような本作には本当に期待していたんです。
監督もコードネームUNCLE撮ったガイ・リッチーとスナッチなどでコンビを組んでいたマシュー・ヴォーン監督だし、カヴィルの相棒は、学生時代見ていたWWEの、当時の絶対王者だったジョン・シナだし
やっばい
アドレナリン止まんない!
と思って見に行ったんです
見に行ったんですよ…
決して悪い映画ではなかったと思うんです
思うんですが、マインドセットに失敗したので、最後までうまく取り入れずに終わってしまいました…
あらすじ
ケリー・コンウェイは、スパイ小説がヒットしたベストセラー作家
しかし、完結に向けて執筆を進める中でスランプに陥る
そんな中、電車に乗って実家に帰ろうとしていたケリーは突然ファンを装った刺客に襲われる
彼女を助けたのは本物のスパイ?
彼いわく、ケリーの書いた小説が、余りにも現実とマッチしすぎたため、その小説のモデルと言える組織が危機感を覚えて襲撃したのだという
助けたスパイは、その組織と敵対しており、組織を壊滅させる鍵もケリーの小説の中に、もっと言えばケリーの頭の中にある
何故、ケリーの小説が現実をなぞるのか
大きな秘密をはらみながらヨーロッパを縦断する逃走劇が始まる
といった感じ
二転三転する展開は純粋に面白い
スパイ映画らしく誰も彼もが秘密を抱えていて、主人公のケリーすら観客にとって信頼できる語り部ではなくなっていくのはとても興味深く、スリリングな展開が続いていきます
信頼できるはずの人物が、実は…という驚きから、あれも嘘、これも嘘、いろんな皮が剥がされていき、最初と最後でまるっきり違う映画というくらいにキャラクターたちの立ち位置が変わっていく
その中でも、小説のストーリーが現実とリンクしていけ小気味よさと、そこにすら隠されていた伏線
終盤の、小さな要素が伏線となってガンガン回収されていくのは純粋に気持ちよかったです
マシュー・ヴォーンらしいアクションも魅力的
マシュー・ヴォーンといえば、キングスマン
私的にはX-MENファーストジェネレーションの繊細な人物描写でファンになった口ではあるのですが
露悪的ともいえるようなとんがったアクション演出にカルト的な人気がでて火が付いたのかなと思うんですよね
本作でもその独創的なアクションは健在で
序盤のスパイがフィクションのアーガイルとダブって見えるアクションシークエンスは
常にフィクションのアーガイルがスタイリッシュで、リアルのスパイのほうがちょっと弱いのがいかにも理想と現実って感じで皮肉が効いていますし
クライマックスのシークエンスは、カラフルな発煙筒で彩られた空間でダンスを踊りながら虐殺したり
キングスマン1作目のバレリーナ暗殺者を彷彿とさせる、アイススケートアクションも笑っちゃう
さすがのマシューヴォーン監督といった感じでしたね
しかしある点で嵌れなかった
ただ、ここまで書いておいてなんですが、私本作全然楽しめなかったんです
マダムウェブのせいで、作品を否定的に見る癖がつき替えていたのでそのあたりのハードルはぐっと下げてみようと思っていたはずなんだけど
ここまで読んだ方は何となく気づいたかもだけど
私が楽しみにしていた、ヘンリーカヴィル、全然出ていないんです・・・
中盤から終盤にかけての本当に盛り上がるシーンで全くでなくなるんですよ
ポスターでセンターにいるのに
ジョン・シナに至っては本当にちょい役😢
むっちむちなドレスを着たブライスダラスハワードと
くたびれたおっさんのサムロックウェルが本作の主役なんですよ
ここからはネタバレなので未読の人は注意なんだけど
いや、ブライスダラスハワードは5年間現場から離れて小説書いてたら今くらいの肉付きだよねというリアルさはおっしゃる通りだし
サムロックウェルもフィクションのアーガイルとの対比でくたびれた感じ出しているので仕方がないんだけどさ
私が見たかったのはカヴィルのスタイリッシュアクションなんですわ
それを求めて見に行ったので盛り上がるシーンで登場皆無なの
「俺はこれを見に来たわけではない」
という拒否感が強かった
勝手に勘違いしたのはお前だろ。といわれたらそれまでだけど
さもカヴィルが主演化のようにポスターとか作られたらさ
フィクションだと思っていたエージェントアーガイルがリアルでもいた!
という作品だと思うじゃん
私はこの予告を見て、だいぶバイアスはかかっていたけどケリーを助けたひげもじゃひげをそったらカヴィルを期待していたんですよ
自分の著作の登場人物で空想の産物だと思っていたキャラクターが実際にいて助けられるとか浪漫じゃん?恋に落ちる・・・かどうかはさておき盛り上がると思うんだよ
でも、アーガイルとアイデン、ザッピングされるから明らかに身長違うし、
ケリーのパートナーはアイデンだと常に念押しされるから、これ以上エージェント出ても話ぐちゃぐちゃになるだけだからカヴィルもうこれ以上登場シーンが増えることも主体的に動くこともないな、、、って気づいてすっと醒めちゃったのよね
ついでに言うと、カヴィルも角刈り、シナも角刈りなので差別化を・・・というのもちょっと思ったし
拒否感でちゃうと、ストーリーの粗も気になっちゃって
ケリーの深層心理の中の知識を小説として吐き出させているはずなのに初手で殺そうとしてたの何なん?って話だし
両親が実は組織の人間だったあのシーンも、母親はちゃんと胸を狙っていて生きていたのは防弾チョッキのおかげでしたーは良いトリックだったけど
父親のほう誰が見ても気絶しただけだったの、
「いや、確実に殺せっていったのあんたじゃん何でヘッドショットせんの?」
と、思うたですよ
ラストも急に謎のファイル転送が始まったし、言うて組織の戦闘員大量に殺したうえでボスまで殺したんだから別に頑張ってファイル転送しなくても組織としては終わりじゃない?とか。とか。
まぁ気になっちゃいますよね。悲しいけど
ラストでいくら、実はアーガイル実在しますとか言われても、
マダムウェブのスパイダーガールと同じで、「だったらちゃんと今作で活躍させてよ」
という不満を増幅させるだけでしたね、私にとっては
最後に
一応アーガイルは3部作構想で
2作目は真のアーガイルの過去編
そして3作目が1作目の続きとのこと
うん?
過去編ってことはまたカヴィル活躍せんの?
これはカヴィルファンとしてはきついなぁ・・・
正直私マシュー・ヴォーン監督のスパイ作品とそこまで相性良くない気がしているので、アーガイル2はちょっと様子見るかもしれません