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サムライミのホラー演出が光る怪作【#ドクターストレンジマルチバースオブマッドネス】

子供が通う保育園にコロナ陽性者がでて学級閉鎖(?)なっちゃってもうてんやわんやです

あげくのはてに長男くんも発熱しちゃって、抗原検査をして陰性だったのでよかったのですが、危うく公開日に自宅待機になるところでした

 

ということでみてきました

Dr.Strange in the Multiverse of Madness

 

今年2本目のMCU作品

Drストレンジは1作目が個人的にかなり好みだったので

その続編、監督がスコット・デリクソンから初代スパイダーマンシリーズのサム・ライミにかわり

より狂気の度合いが増したとの前評判、ホラーは苦手ですが、スパイダーマンNWHのあとに公開されたアメコミ原作映画2本が期待はずれだったのもあり、かなり期待して見に行きました!

 

belphegor729.hatenablog.com

belphegor729.hatenablog.com

 

ということでネタバレ全開感想です!

 

 

ストーリー

Drストレンジは毎晩

悪魔に終われ、少女を犠牲に対処しようとするが叶わず死ぬ夢を見ていた

 

あるとき、失われた5年の間に伴侶を見つけていた元恋人のクリスティン・パーマーの結婚式に出席したところ

蛸のような一つ目の怪物が現れる

怪物退治に向かったところ、夢にでた少女が終われているのを発見する

あとから駆けつけた現ソーサラースプリーム(至高の魔術師)ウォンとともに怪物を退治したDrストレンジは

マルチバースを渡る能力を持った少女 アメリカ・チャベス  を保護

その能力を欲するなにかに終われるアメリカを守るため

同じ魔術師の ワンダ・マキシモフ 助力を求めるが・・・

ワンダヴィジョンで闇の魔導書「ダークホール」に魅入られたワンダは

スカーレットウィッチとして覚醒

マルチバースに僕の悪魔を放ち、僕の悪魔を放っていたのはスカーレットウィッチだった

彼女から逃げるため、Drストレンジとアメリカ・チャベスの世界を渡る旅が始まる

 

神秘よりもホラー、そして想定外のストーリーでさすがMCUと思わせる出来!

監督が違うとこうも雰囲気が変わるか、というのは強く感じましたね

私がDrストレンジ1作目に引かれたのは至高の魔術師たちが作り出す万華鏡のような異世界、ミラーディメンションで

それは前述のスパイダーマンNWHまでは健在だったのですが

今作では「あれ?そんなんありましたっけ?」というくらい鳴りを潜めてしまった

正直そこは残念。かなり残念

でも、その分魔術とホラーの伝統的な親和性の高さをふんだんに活用したホラー演出が光っていましたね

水や鏡は異界の扉、という古典的なホラーの演出をふんだんに使って盛り上げていますね

サム・ライミが元々そっちの畑の監督というのもあり、ノリノリでやっているのがよくわかる

怖いっていうわけではないけどね

銅鑼からずりずりと現れるスカーレットウィッチはエクソシストみたいだったし

ラストバトルのゾンビストレンジのデザインもめちゃめちゃ気合いがはいってましたねw

 

ストーリーも、てっきりワンダと一緒に敵と戦うのかと思いきや

ワンダ自身がメインヴィランだったとは

公開まで予告も含めあまり情報をいれていなかったのもよかったのかな

 

だんだんとも行きが怪しくなっていくワンダ登場シーンが本当に秀逸

タイムストーンを渡さなければ、渡すとしてももっと粘っていれば

愛する人を殺してまで守ろうとした決意が無為に終わることがなかったのに

というDrストレンジに対する密かな不快感はなるほど気がつかなかったなとすごく感心しました

そしてワンダによって壊滅するカーマ・タージで

「あ、これ取り返しがつかねぇ」

と思ったら案の定でしたね・・・

ワンダ、生い立ちから悲惨だったから本当に報われない人生だったな・・・

 

belphegor729.hatenablog.com

 

 

今回はストレンジやらかさなかったな

というか、MCU作品って、わりとこう、

いや、でも自業自得じゃん?

って話多いじゃないですか

アイアンマン大体そうだし

特にMCU的前作のスパイダーマンNWHが

スパイダーマンとしても自業自得だし

Drストレンジの説明不足というのが話がこじれた大本の原因だったり

ようするに”やらかし”ですね

Drストレンジ1作めも

 

あれもある意味ではエンシェント・ワンのやらかし

まぁ、1作目の感想でもかいたけど

エンシェント・ワンは超然的なのではなくて

キャパオーバーなのを必死で隠している

分不相応な能力と使命を持ってしまった女性だと妄想してみてますけどね

そうするとエンシェント・ワンがとても可愛い女性に見えてくるのでおすすめ

 

belphegor729.hatenablog.com

 

それはさておき、そんなDrストレンジが初めて巻き込まれる映画だったなと

広義で見れば、アベンジャーズメンバーのワンダマキシモフのやらかしの後始末ではあるんだけど

 

特にNWHでストレンジはガッツリやら貸しているのでちょっと身構えていたのですがそんなことはなかったですね

 

それはきっと本作のテーマによるところが大きいのかもしれないな

 

たぶんですが、本作のテーマは

正しい、正しくないではなくて

”違う方法”はなかったか

ストレンジがタイムストーンをサノスに渡したことは

ストレンジは”これ以外にない”と思っての行動で

たとえそれによってワンダに恨まれても、クリスティンと結ばれなくても”仕方がない”はずだった

でも、マルチバースの存在を認識したことにより

もしかしたら違う選択しもあったのではないか

悲しむ人がより少ない選択肢が、自分がクリスティンと結ばれる選択肢が

あったのではないか

実際別のユニバースではタイムストーンを渡すことなくサノスを打倒していたし

すべての世界でクリスティンと結ばれなかったそうだが、心通わせた世界はあった

マルチバースの数だけ選択肢があり、正解がある

 

それに気づいたストレンジが、少しだけ謙虚になる

なるほど本作はDrストレンジが成長する物語だったんですね

 

まぁ、すべてのユニバースでやらかす男だとイルミナティにめをつけられていたのは笑いましたがw

ストレンジ作中でもそんな扱いかよw

 

スペシャルゲストの扱いは大いに不満

ただこう、よかったからこそ絶対に許せないことが1点あって

それが、秘されていたイルミナティ

そしてそのメンバーの扱い

 

いや、ひどすぎよね

ワンダごとき注意するほどでもないと侮っておきながら

本体ですらない平和な世界のワンダに虐殺されるとか

ブラックボルトなんてこれから登場するキャラでしょ?

ファンタスティック・フォーのリードリチャーズだってそう

 

インヒューマンズの王は暴発して自爆

MCU随一の頭脳の持ち主がても足も出ず裂けるチーズ状態で細切れになって死亡

この2人は戦いすらしていない

キャプテンカーターは3次元で見れたのは凄くよかったけど

案の定相手にならず自身のシールドでまっぷたつ

 

同じインフィニティストーン由来のパワーの持ち主のキャプテンマーベルが辛うじて善戦していたけど、石像に押し潰されて死亡も、壁を突き抜けて激突しても無傷なのにそれで死亡は解釈違いすぎる

 

恐らく一番のサプライズのはずのプロフェッサーXも能力対決で瞬殺・・・

 

ほんとさ・・・

ふっざけんなよ!

 

MCUでも指折りの強キャラたちに対するリスペクトがぜんぜん無い

やられ方もひどすぎて

 

あ、あの強キャラたちが勝てないなんて・・・

 

という衝撃を視聴者に与えられていないと思うんだよね

少なくとも私は

あー、シナリオのために過度に弱くされてやがる・・・

 

とげげんなりしてしまった

 

殺される必然性はなかったと思うし

プロフェッサーXだってもうちょっと一矢報いてもよかったはず

 

ついでにいうと、操られていたとはいえイルミナティ虐殺に荷担したのにのうのうと暮らしている、暮らせているあの世界のワンダはなんなん・・・

 

そして、MCUのメインユニバース以外のすべてで子供のいるワンダだけど、あれ父親誰なんですかね

すべての世界で違うんじゃろうか

ヴィジョンが子供作れるユニバースとかもあるんかねぇ

 

あともう一つ不満があるとすると

アメリカチャベスの扱いかなぁ

 

なんというか、すごいマクガフィン感が強いというか

新キャラではなく限定キャラって感じが強い

 

舞台装置って感じであまりキャラとしての魅力が感じられないし

これからMCUの世界に深く関わって行きそうなワクワク感が感じられないんですよ

 

最終的にカーマ・タージの胴着を着たのが、その他大勢の一人になってしまったような感じがしてね

 

 

 

まとめ

ということでドクターストレンジ マルチバースオブマッドネスでした

とりあえず、スペシャルゲストの扱いに愛が感じられないことを除けばおおむね満足かな

やっぱりDrストレンジ好きだわ

Drストレンジも好きだしカンパーバッチも好き

 

なんやかんやいい映画見させてもらいました

 

次はソー・ラブ&サンダーですか

これも全然ストーリーの予想がつかないんだよな

 

楽しみですわ