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映画、漫画、革のブログです

しゃべりすぎる割に伝わってこないのがもどかしい【#映画刀剣乱舞】

どうも、奥さんが刀剣乱舞ガチ勢で鈴木拡樹さんガチ勢のべるです

 

私も仮面ライダーディケイドからの戦国鍋TVの流れで鈴木裕樹さんを好きになり

(というか紹介したの私なんですけどね)

前作の映画刀剣乱舞-継承-も普通に大好きな映画なのです

 

belphegor729.hatenablog.com

 

んでんで、

続編の話が出てきて奥さんと一緒に興奮したわけですよ

また鈴木裕樹さんを銀幕で見れると

 

ただ、脚本が前作成功の立役者小林靖子さんじゃないといわれ、うーん、、、と不安になり

舞台は現代といわれ更に不安が増す

 

ただまぁせっかくの映画だから、前回とは方向性を変えたい

という心意気を強く感じもしたので、

公開翌日に見に行ってきました!

(奥さんは後悔当日に舞台挨拶中継回を見に行っていました)

 

 

結論から言うと、場面場面では非常に良いのだけど

致命的な欠点がいくつかあり、手放しでほめられない

という微妙な感じでした

 

 

 

あらすじ

時は平安

朝廷は京を脅かす鬼、「酒呑童子」討伐を決定した

大江の山の鬼退治に介入する歴史改変主義者「時間遡行軍」

それを防ぎに来た、三日月宗近率いる刀剣男子たち

その一人、山姥切国広は、逃げた時間遡行軍を追いかけた先で

鬼退治の真相を目にする

棄民たちを適当な理由で虐殺する朝廷軍

「何もしていないのに、ただ生きていただけなのに、なぜこのような目に」

朝廷が用いた毒により今死に絶えようとする酒呑童子

そこに介入する時間遡行軍により

酒呑童子は本当の鬼に変化する

そしてその血に侵された山姥切国広は消失してしまう

その直後に背後から源頼光に襲撃され命耐える酒呑童子はしかし

明日の明日その先まで呪いあれと呪詛を残す

そして1000年後・・・そしてその先の2012年

山姥切国広を探し現代に迷い込んだ三日月宗近が見たのは

酒呑童子に瓜二つの少年「いぶき」と、彼を主と呼び付き従う記憶を失った山姥切国広だった

そこには、現代を舞台にした時間遡行軍の壮大な策略があった

 

と、言った感じ

 

良かったところ

良かったところ多いんです。すごく多い

まず、前提として刀剣男子たちが非常に良い

主演の三日月宗近は言うまでもなく

今回初参戦の

山姥切長義(ちょうぎ)

奥さんの推しの刀剣男子なんだけど

無茶苦茶格好良かった

山姥切長義は、時の政府の要請によって内閣官房の役人を仮の主として顕現するのだけど、そういった経緯から現代に顕現した刀剣男子たちのリーダー的なポジションで立ち回るのですよ

奥さんうれしかったろうなぁという思いと、これは確かにいいキャラしとる。奥さんが推すのもわかる

 

実は敵に回った山姥切国広とは複雑な感情があるのだけど

前作で織田信長に複雑な感情を持っているはずの不動行光の扱いが案外あっさりしていたのと同様に

そこを深堀しない。必要ないから

さらっと流す

結果責任感が強く、使命に忠実な冷静に熱いキャラとして仕上がっていて非常に良かった

 

仮の主の中ではへし切長谷部のバディのギャルがとてもよかった

キャラ紹介ページのポージングがやばいけどすごく真っ当な子で

面倒見のいい姉御肌で素直でいい子だった

バディを組むへし切長谷部との凸凹コンビ感も見ごたえがあって

つんつんする長谷部とうまく会話している感じが、オタクにやさしいギャル感があってよいでしたよ

この人ジュウオウジャーでブルーやってたんですってね

 

 

そっちでは真面目なお姉さんタイプだったと記憶しているので、結構演技の幅が広い

 

良いところ、良いキャラはほかにもあるのだけど長くなりすぎるので割愛

ストーリーというか、設定も要所要所で刺さるところが多く

時間遡行軍と酒呑童子の関係、ギャルと長谷部のラストのくだり

長義と役人の関係性、記憶を失った国広の行動理念など

上手く寝られているなぁと感心します

そのほか殺陣は全般的に良く、特にラストバトルは非常に圧巻で

奥さんは「仮面ライダーでありそうなシーンだった」といっていてなるほどと思いましたね

なんでこの人俺よりも仮面ライダーの解像度が高いんだろう・・・

 

悪かったところ

脇を固めるキャラクターたちとそのストーリーは非常に良かったのですが

その反面

メインとなるストーリーラインがなんか乗らない

なんだろう、こう、そうなるに至った理由などを推し量ることはできるのだけれども

そこが面白さにつながっていない

奥さんがいいことを言っていて、

「そういうことなんだろうと、制作の意図を汲むことはできるんだけど、汲まないといけない時点で刺さっていない」

たとえば、主人公ことねはいぶきに友人を植物人間状態にさせられているのに

彼に敵対することにすごい拒否感を示すんですね

それについて、「平和な現代で、まだ未成年の女の子が人を殺す殺さないなんて話に気持ちが追い付かなくて拒否している、ということなんだろう」

と理解することはできるんだけど、

そういう変なリアル面白いか?って思っちゃうんですよね。

面白くなることもあるよ?でも面白くできてないよ

物語にブレーキをかけているだけだよ?

 

で、なんというか、これ小林靖子さんが脚本を手掛けていたら絶対しなかっただろうなぁというのが無駄にセリフで説明させること

そのせいで凄くテンポが悪くなっているところが多々あるんですよね

特に、ラストの現代に復活した酒呑童子とのラストバトル

シン・仮面ライダーのラストバトルとは違った意味で凡戦で

もっとちゃんと戦ってくれぇ・・・とイライラが半端なく

結局精神世界での対話で片が付く上にそこでの会話が上っ面な感じでもう、もう、もう・・・

そこについてもちゃんと考察があるみたいなんだけど

伝わってこないし、そこまで介助してもらわないと駄目なのは脚本の失敗だと思いますよ

 

セリフが多いのに、大事なことが語られていない感がすごく

そのとばっちりを受けているメインどころであるところの三日月宗近の仮の主ことねと

酒呑童子と縁のある男いぶき

見終わって奥さんに指摘されるまで全く気付かなかったんだけど

酒呑童子の中の人、仮面ライダーゼロワンの亡なんですね

 

 

いろいろあって声も変わっていたので全く気が付きませんでした

 

正直いぶきは演技もきつかった

いろいろ周辺の情報かき集めた感じこれは監督の演技プランも悪いんだけど

基本的に演技が一本調子で感情の起伏がうまく出せていない

感情が薄い亡はそれがよかったんだけど

百戦錬磨の怪演を見せる三日月宗近と同じ画面にいることの多いいぶきは特に比較されやすくてきついですね

役に追いついていない

 

でねーここでも前作に合って今作にないものの重要さを感じたところなんだけど

前作で刀剣男子たちと相対した敵役が、ベテラン俳優の

山本耕史と八嶋さんなんだよね

二人の安定感のある演技が柱となって支えてくれていたので

刀剣男子という奇抜な設定を全力でぶつけることができたんだけど

 

今回は若手俳優二人と、ベテラン舞台俳優たちのぶつかり合いだったので

ちぐはぐしているというか、うまくかみ合っていない

トータルとして絵が弱くなってしまっているなぁ

 

なんでベテラン俳優の榎本明を序盤で使いつぶしたんですかね

 

 

まとめ

 

なんかそんな感じ

もったいないなぁ

いいところもたくさんあっただけに

うまく生かし切れていない感じが強かった

とはいえ、殺陣は純粋に素晴らしい

色とりどりの刀剣男子がより取り見取りな演武を繰り広げるので

それだけでもととった感は十分にありました