3巻は夏休みが終わり
薫は髪を切って、そして中盤のクライマックス
紅華歌劇団大運動会に向けた練習に話が移っていきます
3巻からかげきしょうじょに登場するキャラクター達を深掘りする個別エピソードがスピンオフという形で掲載されるようになり
そのスピンオフが8話
3巻本編が9話
という形でアニメ化されています
まぁ9話もほぼほぼ双子ちゃんの個別エピソードみたいなもんだけど
8話はねぇ、奥さんが初めてかげきしょうじょを見て
結果単行本を大人買いして今に至るので、私たち夫婦にとっても思い出深いですねぇ。
見ていなかったら奥さんはまってないし
私だけはまっていた状態なら漫画買ってたかもわからないし
買ってなかったらこうやって記事にもしていないしねぇ。
今までかなり駆け足で話を進めていったから
たった1話を20分に膨らませているので今回は逆にアニメの方が情報量が多い
このスピンオフ自体も好評で、次巻以降の恒例になったそうで
かなり気合いの入ったエピソードなんでしょうね。
最後のエモい終わりかたがたまらん。
エモいっていうのはこうやってそこに至るまでの道をしっかり舗装してこそ活きるんやぞと棒特撮ドラマの脚本に言ってやりたい。
身内にその道のプロがいて、同じ道を歩むことを周囲から期待され、しかしまた同時に比較もされる
同じ息苦しさを感じる二人が惹かれ合い
でも根っこの部分ですれ違い、終わってしまうひと夏の恋
良いよね。本当に良い
薫と陸斗って明らかにさらさと暁也の対比だと思うんですよね。
ここでも出てくる対比
回りに期待されて始めた野球・歌舞伎
陸斗は同じ苦しみを知っている、でも違う薫との別れで野球に対する自身の思いに気づき
暁也は自分にはない才能を持っている、しかしその才能を活かすことができないさらさが歌舞伎から離れることで、歌舞伎に対する情熱を得る。
失ったことで得る情熱、執着
良いなぁ、若いって。こういうほろ苦い話嫌いだけど好き
是非陸斗くんは野球を続けてほしいし、薫もトップになってほしい。
1巻でちょろっと出てきただけの彼氏ネタがこんなにもエモい話に化けるとはね
そうなると杉本さんの捨ててきた彼氏の話も気になるんだけど、とりあえず11巻までの時点ではそこについては語られておらず、今後に期待といったところ。
そして第9話
双子だけど一緒じゃない
っていう話はわりとセオリーではあるけれど演劇の授業の時から少しずつ蒔いていた伏線がここでばっと開いていくわけですね。
ここで国広先生が再登場するのも良いですねぇ
さらさちゃんの誤解もちゃんと解けたし
そこでさらさちゃんがやらかして
本科生が絡んでくることで、アニメだとなかなか嫌な所しかでない聖ちゃんの全うなところというか、意地悪だけど悪い子ではない所がかいまみえたりして
アニメも良いけど漫画も見ようね。もっと味わい深くなるよ
と本当に思う。
双子ちゃんも千秋の闇とその告白の流れが良いよね
よくよく考えると暁也くんと同じシチュエーションだなと思いつつ
違う劣等感を同じフォーマットできれいに仕上げつつ、二人の成長の物語に仕上げていて、永遠に同じ道を歩くと思っていた、少なくともまだ一緒に歩いていると思っていた道が既に別の道になっていて、でもいつかまた同じ道を歩くときが来る
それが二人の目標になる、という結末にぐっと心打たれました