実写推しの子
地元でロケがあったりで、結構思い入れが強くなってしまっている感があるのですが
このムーブメントもとうとう映画で一区切り
見たいような、見たくないような
でもこのキャストたちで最後までしっかり描くのを見たい!
という欲求も強くありましたので
終わるのはさみしいですが、見届けるために
仕事終わりにレイトショー見てきました!
もちろんネタバレ全開で語っていきます
良かったところ
やっぱりキャスティングの勝利はかなりある
本作本当に、子役も含めて外れなキャスティング全然いなかったですね
といいつつ、ちょっと黒川あかねにずっとはまっていなかったですが
あれは半分原菜乃華さんが悪い
彼女の演技力がずば抜けすぎて、かなとあかねが別ベクトルで同格、という設定が崩れてしまっている
結果として私は原さんのファンになりましたが・・・それはそれとして
ドラマの中心にいたのはアクアとかなだったなと思うけど
映画は齋藤飛鳥さんがずっとやばかった
やっぱり国民的アイドルグループでトップはっていたという説得力が
アイドル時代の彼女のことを全く知らなくても伝わってくる存在感があったし
彼女顔の作りえぐいですね
大きな目、ふっくらした頬と唇
星野アイの天真爛漫な危うさがずっとにじみ出ていて非常に良かった
個人的に要潤さんの鏑木Pもずっと好き
落ち着いた演技がはまっていて、こういうPいそうという説得力がありましたね
映画だけのキャストだと剛力彩芽さんも良かったなぁ
一瞬でしたけど、愛のバックボーンを語る重要なシーンで一瞬だからこそ存在感勝負で
ヒステリックな母親嵌ってましたね
実写の楽曲すべからく良かったですね
ドラマの時から思っていましたけど
本作本当に楽曲が神
サインはB正直アニメの時はそこまでぐっと来ていなかったんだけど
実写になって齋藤飛鳥さんとか原菜乃華さんとかが振り付けをしながら歌っているのを見ると、なんか全然印象が違うんですよね
Bポーズめっちゃ可愛い
最初のライブシーンキャストのだれにも思い入れないのにちょっとグッときちゃったもん
そんで映画初出のShining Songも飛び切り素晴らしい
映画という舞台にふさわしいボリュームのある楽曲で盛り上がり方が素晴らしい
というか原さん女優なのに歌うますぎでしょ・・・本当に声がきれい
やっぱり推しの子は業界語りをしているときが一番輝く
2時間の中で一番楽しんで見れたのはやっぱり「15年の嘘」編
映画製作のフェイズが進んでいるのを押印で表現するのが結構ツボでした
また、隠し子公表が、有馬かなのスキャンダル隠しのためと思わせておいて
それ以上に「15年の嘘」製作をスタートさせるための仕掛けにしているのも
なるほどなぁという感じ
喫茶店で壱護社長がアイをスカウトするシーンをルビーがとっているときに、
本物のアイがそこにいるように空見する壱護社長のくだりとかも最高に良かったし、
実際の過去と演じている今が入り混じり溶け合って、回想のカミキだと思ったらアクアだった、というのも非常にぞくっとしてよかったですはい
かなちゃんラストライブアクア君に見てもらえてよかったねぇ・・・😢
原作のかなちゃんとにかく報われないという印象が強くて
その最たるものがラストライブよりも復讐を両片思いの相手にやられるということだったので、ラストライブのタイミングを前出すことで、かなちゃんの原作からの願いが叶うと同時に、アクアもかな離れをして覚悟完了する、というくだりにもなっていてよかったです
微妙なところ
終章が明らかに尺不足
過去編をあえて映画という最後のコンテンツに持ってきたのは面白い試みだし、
実際そのおかげでストーリーラインを大きく変えていないのにかなり新鮮に感じたのでそれはそれでよかったとは思うのだけど
この映画で見たかったのは、あくまでこの物語の結末なんですよね
あの、ナチュラルボーンサイコパスな、
原作よりも邪悪なカミキヒカルに、
原作よりも復讐に向いていない星野アクアがどうやって打ち勝つのか
感情を持続させるには長く語りすぎてしまった感のある原作を、
どううまくコンパクトにまとめ、この復讐劇を描くのか
それが私が映画を見にいったモチベーションの一つでした
それが出来ているかというと、かなり厳しい
あまりにも駆け足すぎる
正直、過去編はドラマ9話で切り離してもっとじっくり終章で良かったんじゃないかなぁ
アクルビ和解の流れも、なんだろう。別に過不足ないはずなのに妙に唐突感があるし
(あのままアクxルビにならなかったのは凄く良かったけど。まぁ全体的に恋愛要素はかなちゃんですら大幅カットだからね・・・)
原作でもそうだったけど、なぜカミキヒカルが映画に出資したのかわかんないし
(想像するとしたら「映画が成功して星野ルビーの価値がストップ高になったところで殺したい」なのかなぁ)
「あのインタビューは実はカミキヒカルがとっていた」
という解釈は凄く面白いんだけど、あそこでカミキがノーダメージどころか
むしろライフアップしているくらいの生き生きとした演技をニノがしてしまったから
アクアとしても櫻井君としてもニノカミキに喰われてしまって
本来カタルシスが得られることを期待していたシーンで
私はフラストレーションがたまってしまったんですよね
ニノカミキを攻略する時間も手数も全く足りてない
せっかく、「こいつは殺さないとだめだ」オーラをニノさんがまき散らしているのに
ずっと正攻法で勝てる気がしないしなんだったらアクア君あきらめちゃうし
なので、そこから最後までのくだりが凄い流されて行っている感じがするんですよ
最後刺し違えるまでの流れは正直原作のほうが好きだった
アクア君状況に流されてしまって
カミキヒカルを”許してしまう”のが、
ニノカミキに勝つことをあきらめる言い訳に見えてしまって
すべてが後手後手に回ってしまって
刺し違えるくだりが
口論(とはちょっと違うけど)しても勝てないからとっさに実力行使してしまった
みたいに見えてしまってね・・・
全部覚悟を決めて、最初から完全犯罪を目指して動いていた原作と比べて
カタルシスが足りないと感じてしまいました
カミキヒカル最後の最後で解釈違い起こしちゃったな
最後のぎりぎりまでニノのカミキヒカルはサイコパスな感じすんごく良かったのに
なんで最後の最後で自分の手を汚すかなぁ・・・
アクアと会話するニノカミキはめちゃめちゃいいんですけどね
カミキヒカルは自分の手を汚さない
他人の行動にほんの少しだけ介入して、そのほんのちょっとで取り返しのつかないことを起こさせて愉悦する
そういうサイコパスだと思っていたのに
衆人観衆の中でスモーク焚いたとはいえアクアをナイフで刺して(ここはカミキが焚きつけたアンチの犯行説濃厚らしいですね。失礼しました)ルビーを誘拐って
そんでルビーを直接殺そうとするのはだいぶ解釈違い
せめて、マイルールを曲げてまで自分で殺したくなるくらいルビーは特別なんだな
と思えるような描写を入れてほしかった
とにかく、ニノカミキ本当にいいキャラなのに描写が少なすぎるんですよね
しっかり描き切れてなくて、ニノの演技力、キャラクター解像度の深さに頼り切っていて本当にもったいないです
一番見たかったくだりが改変されていたのがショック
#推しの子実写
— べる (@bel729) 2024年12月20日
見届けに来た
アクアのあのシーンは原菜乃華さんの演技力考えるとまともに見れない気がしている pic.twitter.com/ojjZkiGl83
私はね、原菜乃華のかなちゃんが渾身の演技で
「まだ言ってないのに‼アンタにちゃんと好きだって!」
っていうのめっちゃ楽しみにしてたんすよ
菜乃華さんの演技でぼっこぼこにメンタルを打ちのめされたかったんすよ
まともにみれるきしないっすわーとか
一緒に楽しんでる上司に
「あのシーンで耐えられる気しないっすわー」
とか言いながらめっちゃ楽しみだった。耐えられなくなりたかった
(ちなみにその上司は「齋藤飛鳥ちゃんが死ぬのがつらすぎて先に進めない」とかぬかしていたw)
みたくない?俺は見たかった。
花を海に流すシーンでもめっちゃ期待してた
のに
せっかくもろもろ圧縮たおかげで死んだらビンタするのくだりもカットできたのに
ただ泣くだけなんてもったいなさ過ぎる
菜乃華さんの渾身の演技を堪能しようと思っていたのに、映画は星野家の話にフォーカスされて、三角関係も含めかなりアクルビ以外のシーンがカットされていたので
物足りないですね・・・
有馬かなと黒川あかねが15年の嘘で誰役やっているのかも全然わかんないし
アクアの葬式無くなっちゃったし、舞台挨拶直後だからそのまま公開されたのかなぁ
鏑木Pのこのシーンも要潤さんにやってほしかったんよなぁ・・・
もしかしたらそこを一番残念に思っているかもしれない
最後に
ドラマ良かったし、映画もめちゃめちゃ期待していた分辛めの感想ですが
でも実写化自体は本当にいい企画でした
追っている間はめちゃめちゃ楽しかった
いろいろ書きましたがとはいえ推しの子というコンテンツが終わりを迎え
心にぽっかり穴が開いた気分
マンガの後日談は正直残念だったけど
実写化は本当に成功でした
本当に良かった
関わった方々本当にお疲れさまでした
あーでも、MEMちょ結婚しましたは空気違いすぎてちょっと寒かったかな・・・
そこは設定だけ見れば原作のB小町Pになりましたのほうが好き
最後にドームに立つのをルビー一人にするために引きはがしたんだろうけど
そこルビー孤独になっちゃうんだ、、、とも思ったかな