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クレイグボンドの最後にふさわしい映画でした!【#007NoTimeToDie】

映画にはまるのが遅かったのもあって

実際のところ007って慰めの報酬から見始めて

 

007/慰めの報酬 [Blu-ray]

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  • ダニエル・クレイグ
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ちゃんと終えているのってクレイグボンド3作だけだったりするので

まぁあっさいにわかファンなのは否定できないところです

 

 

あ、クレイグの奥さんってブラックウィドウでナターシャの母を演じたレイチェルワイズなんだw

 

 

夫婦そろってスパイなんだねw

 

と、話ががっつりそれたけれども

コロナのせいで、かなり公開が遅れてしまい

かつ、公開の延期で、プロダクトプレイスメントの関係で撮り直しが発生するのでは?

とかいろいろすったもんだの外野のヤジがたくさん漏れ聞こえた本作ですが

 

監督が、恥ずかしながら存じない方でしたが日系のキャリー・フクナガ監督という方で

また何よりも、私を007に導いてくれたダニエル・クレイグのジェームスボンド最終作

という事で、まぁ見に行かないといけないよね。見たいよね。

とうことで、いい感じに時間の都合もついたので見に行きました!

 

 

ストーリー

スペクターとの戦いの後

ボンドはMI6を引退し、マドレーヌと情熱的な日々を送っていた

彼女を伴侶とする為過去の恋人の墓に訪れたボンドはしかし

壊滅したと思っていたスペクターに襲撃される

彼の行動がスペクターに漏れていたことに不信感を覚えたボンドは

マドレーヌと別れることを決意した・・・

 

それから5年後、奪われた細菌兵器とその科学者をめぐる

CIAとMI6の縄張り争いにボンドは巻き込まれる

 

これが世界の平和を揺るがす大事件の序章とも知らずに

 

 

さよならボンド、全てがボンドの終末に向けて収束していく作品

本作は本当に、クレイグボンド最終作、ちゃんと、ボンドというキャラクターを終わらせるために組み立てられた作品でしたね。

引退した元007、彼の代わりに配属された新007

過去のキャラクターの再登場

スペクターという組織の総括

ボンドとボンドガールの関係性

そして彼自身の終末

 

いや、ここまでしっかりと、明確に終わらせに来るとは思いませんでした。

そういった意味では、MCUのエンドゲームとも近いかもしれませんね。

明確に終わらせることを意識し、主体とした作品。

 

例えばスパイダーマンやバットマンのように、というか、ある意味ある程度の話数でリセットされる映画作品のルーツともいえると思うのですが

とは言えこれらの作品や、これまでの007も(あまりちゃんと見ていないので断言は危険だと思っていますが)

映画としてはここで終わり、とはいえ彼らの物語は続いていくよ

という感じではあったと思うので

 

知らぬうちにとは言え、子をなし、そしてその子の未来に殉じる

 

子どもとの血のつながりをボンドが娘の目の色が青いことで気づくという演出は

 

ダニエル・クレイグがボンド就任当初

目の色が青いことで受け入れられない人の声があったことに対する

スタッフの反論というか、愛情というか、そういうものだという話を聞いてなるほどと思ったり。

 

私は過去の007に思い入れがないので、旧来のファンがそこにどれくらいのこだわりを持っていたのか、安易に批判することはできないとは思っているんですけどね。

 

そういった意味で、少しそれるけれども新007の配役はかなり意欲的で、でも現実的な設定だったなと思ったり

 

次のジェームスボンド、という話にな

ると必ず出てくるのが

「黒人のボンド」と「女性のボンド」

人種や性別の垣根を取っ払おうという動きは、映画とは違う文脈

BLMやジェンダーフリーの文脈の中で語られてきていると感じていて

私ははっきり言って大反対です。

かげきしょうじょの中でも触れられましたが

これは差別ではなく役割分担とかだと思うんですよね

belphegor729.hatenablog.com

 

 

 

創作の話とは言え、織田信長が黒人や白人であってはいけないという話と私は同一だと思っています。

え?女体化?うーん

女体化は基本「実は女だった」という設定だと思うので

そもそも女性ですはちょっと違うと思うんだよね。

まぁスピンオフとして、性別反転した世界です、みたいな「大奥」みたいな設定で

ジェーン・ボンドやりますとかだったらまぁありかなぁ。

というかめっちゃ興味あるかなぁ。

うーん。だんだん興味が出てきた

 

いかん、また話がそれる

で、今回の新007のノーミは

007だけどボンドじゃない

というところで非常にいい落としどころだと思うんですよね。

ジェームスボンドは白人男性であるべきだけれども

007を含めた00ナンバーは別に白人でも男性でもある必要がない

また、彼女も007を名乗るにふさわしい有能さの持ち主であったのも好感度が高い

折角黒人女性の007を生み出したのに

彼女がボンドの引き立て役で終わってしまったら元も子もないというか

意味がないというか

ボンドと並び立ってそん色のない存在であってこそだと思うんですよね。

そういった点で非常に良い設定デシタ。

 

 

監督のルーツをふんだんにちりばめた和テイスト!

やっぱり日本人だから、スパイ映画の最高峰、

「007」

でこれほどまでにジャパンのテイストを押し出してくれるのはうれしいですよね

 

意外と全然登場しなかった、ヴィラン・サフィンが付けていたお面は能面

本拠地は明言はなかったですがおそらくは千島列島の島の一つ

そして、その本拠地の島には枯山水があり

 

ボンドとサフィンが相対する場所には畳が引いてある。

 

いやー畳の間は結構シュールでしたねw

 

ただ、全く関係がないとはいえ

サフィン演じるラミ・マレックの出世作

ボヘミアンラプソディーのフレディ・マーキュリーが日本好きだったのと少しかぶりますね。

もしかしたらそこもラミがキャスティングされたポイントの一つかもしれない

 

ラミの不思議な雰囲気がまたその和のテイストにすごくマッチしていた気がしますね

 

ボンドガールが最高にGooD!

今回ボンドガールは2人いるという認識でいいのかしら?

 

メインのボンドガールであるスペクターから続投のマドレーヌは変わらず美人ですし、

4作の中で一番ボンドと心を通わせた人物としてもかなりおいしい役どころでした

 

が、やっぱりスパイといえば女!、そしてアクション!

キューバでスペクターの集会を一緒に叩いたCIAエージェントのパロマ

 

もう彼女が最高!of最高!

胸を大胆に見せるドレスも素敵ですが

最初の自信なさげな雰囲気はどこへやら

銃を持ってからは完全に覚醒して八面六臂の大活躍

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ドレスを着た女の子のガンアクションは映えますねw

全部通してよかったですが、たとえ本作が駄作だったとしても

このシーンだけでもおつりがくるくらい素晴らしいシーンでしたw

 

パロマを演じたアナ・デ・アルマス、ウィキ見る限りだとまだ全然新人みたいですが、それを感じさせない素晴らしい活躍

今度マリリンモンローを演じるそうで

注目必須ですね

 

ヴィラン側の掘り下げはもうちっとほしかったかなぁ

ただ、全部が全部良かったかというと、ちょっとうーんと思うところもあって

 

全般的にヴィラン周りがざっくりとしてしまったなって

 

特にスペクター

ボンドの物語を畳むのを急ぐあまり

あまりにもあっさりと全滅させられて、それはちょっとどうなの?と思ったり

急にしょぼい組織になってしまったなと感じるし

ブロフェルドを頂点とした組織なのはまだいいとして、組織としてバックアップが効かなすぎる。ブロフェルドがいないと何もできない組織なのでは?

と感じさせるのは組織としての脆弱さを感じずにはいられない。

ブロフェルドが老衰で死んだらこの組織どうするんだろう?

この前ゴルゴ13の作者がなくなりましたけど、彼は彼がいなくてもゴルゴ13の連載が続けられる体制を構築していたので、彼がなくなってもゴルゴ13は続いている

しかし、これまでMI6を、ジェームズボンドを苦しめ続けてきたスペクターが

いくら大事なイベントだとは言え

幹部全員出席の上全員殺害で組織壊滅って、いやぁ・・・もうちょっとこう、

弾力性というか、一応スペクターってタコのエンブレムなわけじゃないですか

切っても切っても再生するようなイメージとはスペクター程遠いんですよね

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同じタコがモチーフのマーベルのハイドラと比べたら組織の弱さを感じずにはいられない

 

んで、そのスペクターを壊滅させたサフィンはどうかというと

うーん。どんな組織なのか、これから何をするのかはわかっているが、今まで何をして組織として存続していたのかがわからない。なんだったら組織の名前すらない。

もうちょっと犯罪組織としてのバックボーンをしっかり描いてほしかった。

 

まぁイメージとしてはスペクターの犯罪にフリーライドしたうえで

その犯罪のキーとなる人物に先に唾つけていた結果

スペクター全滅、そのまま(?)組織を乗っ取った

という感じなんでしょうか。義眼の傭兵がスペクター崩壊後にサフィンについていたので

 

ただ、組織を壊滅させたのも唾をつけていたオブルチェフ一人頑張っていたようにしか見えず、サフィンのカリスマ性とかそういうのが

役者の持つオーラ以上のものがない

組織が壊滅したからと言って、壊滅させた人間にそのままついていくか?というのがどうもね。

 

そこら辺の納得感はちょっとほしかったなと思ったり。

 

一番の欠点は「字幕・戸田奈津子」

はい、これが一番最悪でした。

何が最悪って、自信過剰なのか自己顕示欲の塊なのか

タイトルと一緒に字幕・戸田奈津子って出るんですよ。

 

戸田奈津子といえば、字幕や吹き替えの制作という仕事を有名にした立役者であると同時に、あまりにも雑な仕事ぶりで数々の誤訳を生み出し、そして開き直るという自分がかかわる作品に対する敬意が欠片もなくて私は嫌いなんですよね

 

映画翻訳家の戸田奈津子による誤訳伝説まとめ!英語力が低く引退しろと評判? | 雑技林

 

一度、彼女に批判内容について尋ねたインタビューがありましたが、「文句があるなら自分でやってみろ(意訳)」とどこ吹く風でした。

 

こんなことプロが行っちゃいけないと思うんだ…マジで

例のラーメンブロガーと同じ匂いがするのよね。

 

belphegor729.hatenablog.com

 

腕前ではなく人間関係で仕事もらっている感じが非常に不愉快

独特の言い回しが癖になるっていう人も一部ではいるみたいだけど

そういうのは自分の作品でやってほしいんですよ

他人の作品を自分の表現の場に使わないでほしい

 

 

普通字幕ってさ、スタッフロールが終わった後に担当の名前がひっそりと出るわけじゃん。

なんなの?求められているとでも思っているの?

それとも

007の字幕を担当できるほどの力のある私

を演出したいの?

もう十分名前は売れているでしょ。悪名だけどさ

今回も、ちょっと思い出せないがおそらく誤訳だろうと思うところもあったし

コレ訳すのめんどくさくなったからカタカナにしたでしょ、と感じてしまうところもあった。

ただ、正直ここら辺は戸田奈津子だと先に行ってきやがったので身構えて字幕を見てしまい気づいたところもあるのは間違いないので、せめて終わった後にしてほしかった。

ネタ晴らしをするのが

ただ、恐らく戸田奈津子だと最初に宣言しなくても、

間違いなく違和感を感じたし、戸田奈津子だとわかったうえで見ていて一番失笑したのが

ディスプレイ上に「MDR」みたいな略称が表示されていたんだけど

何故かそこに”MDR”って字幕が付いていて

「いや?その字幕いる?」

って頭がおかしくなりそうだった。

だって、書いてあるもん。字幕って読めなかったり聞いても意味が分からないからつけるのに、読めないし意味わからないよ。

そかも事前にそれが何かの説明はあるからその文字列が理解できなくても全く問題ないし、その文字列がディスプレイ上に表示されていることに気が付かなくても全く問題がない。

何を字幕で表示するか、という取捨選択すらまともにできないのかこいつは

と目の前が真っ暗になりますよ。

こんな無能が大御所ともてはやされてるんだから

 

本当に、あまりにも無能だから早くこの業界から退場してほしいし

せめて、007みたいな専門用語が多用される作品は、そういった知識を自ら増やしていく仕事への熱心さ、貪欲さのない人間にやらせないでほしい。

というか、まじで、これだけ批判の声が上がっているんだからさ

戸田奈津子自身が批判を目に入れないようにしているのは別にかまわないけれど

その結果として駄サイクルに陥っている

dic.pixiv.net

映画ファンの為にも干してほしい、映画業界は。もうどうせ干したって全然生活できるくらい稼いでるでしょ

 

 

 

最後に

いろいろ言ってしまったけど総合的には非常に満足です

最高に格好いいダニエル・クレイグのボンドを堪能できましたし

スパイガジェットも結構楽しめたし

ラミの演じるサフィンも、彼周りの設定はともかく彼の不思議な雰囲気が非常にマッチしていました。

 

これでクレイグボンドは終わり、

ある程度の充電期間を経て、キャストを一新して再開するのでしょうね。

スペクターからノータイムトゥダイも結構待たされたし、