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映画、漫画、革のブログです

ラララ いいエンディングだった・・・

結構前に紹介した金田一連十郎さんの漫画

ラララ

belphegor729.hatenablog.com

ちょっと前に完結しまして

男避けにバツイチが欲しかった亜衣さんに騙されて始まった士郎君との結婚生活が

少しずつ形を変えながら、ゆっくりと前進していって

その間にまさかの形で家族が増えていって最後には4人

他人が一緒に暮らす、というのが「家族」の本質だとしたら

この4人もまさに家族なんだよね

准くんの妹まで一緒に育て始めた時は本当にびっくりしたけど

そこから士郎君が一歩進んで保育士への道を進む

受け身だった士郎君が、亜衣さんとの生活の中で主体性を獲得し

彼の能動さが物語全体を動かしていく原動力になっていく

そんな士郎君に、ざっくばらんで何事にも動じない亜衣さんも影響されて

お互いを認め合って高めあっていく、夫婦の理想形がそこにあるなって思うんですよね

 

最終話、10年後に結婚式を挙げられる夫婦なんて本当に素敵ですよね

二人の間に結局子供はできなかったのか、というのはちょっと残念だけど

そのほうが霧島家らしい

血のつながりが薄いのに、誰よりも絆の強い家族

というのは、この漫画が目指した理想形だと思う

 

 いつか式を挙げるとしたら

 お互いが迷いなく相手の死を自分の人生の一部だと感じた時にする

 

他人が寄り添って家族になる

それを、こんなに詩的に表現できるのか

親兄弟の死は間違いなく自分の人生の一部だ

望む望まないにかかわらず、よほど強い意志を持って拒絶しなければそうだろうと思う

でも夫婦は違う

親兄弟、そして子供は家族”である”

でも夫婦だけ家族”になる”

んだよね

 

なるほどなぁって感動しました

 

そして語られる准パパの過去

彼がどうして霧島家に子供を託すことにしたのか

不幸な子供だった彼の子供もまた不幸になってしまう

不幸にしないために頑張っていたはずなのに

不幸にさせたくないという思いが空回り、泥沼にはまってしまう

彼の人生はなんだったんだろう

その不幸の連鎖も、霧島家が断ち切ってくれたことで

准君も幸せな家庭を持つことができ

父の境遇をおもんばかることができるようになった

霧島家だけではなくて、お相手の大澤さんのポジティブさにも救われていそうだけど

そういったところも含めて

金田一さんの漫画は人の縁のポジティブな可能性を凄く賛歌する内容で

最近毒っけのある漫画ばかり読んでいたのですごく心が浄化されます

ちょっと大人になった大澤さんも見てみたかった

 

金田一連十郎さんはもう一個連載していてドラマ化もした

ゆうべはお楽しみでしたね

 

ちょっと変わった出会いから始まるちょっと変わってるけどやっぱり普通な日常を淡々と愛らしく描いていて、

やっぱり好きな漫画家さんなんだなぁと再確認

こちらも、同居→結婚→家族が増える

と着々と人生のステップアップをしていて

どこまでも続けられそうだけれども、逆に言うといつでもやめられそうな感じにはなってきたので、できれば末永く二人の物語を読ませてもらいたいなぁというお気持ちです