好きなんですよね。百合漫画
両思いだったり。片想いだったり
like なのかloveなのか自分でもわからなかったり
そんな自分に戸惑ったり
そんなモヤモヤした関係にしんみりしたり、ほっこりしたりできてとても良いです
あとは、思いが秘められていることが多いのも切なくて良い
これまでもいろんな百合漫画を紹介してきましたが
今回は多分自分が一番最初に、刺さった、百合の世界に私を沈めた漫画
金田一蓮十郎さんの「マーメイドライン」と言う漫画です
金田一蓮十郎さんは、少年漫画で誌「ジャングルはいつもハレのちグゥ(ハレグゥ)」というギャグの漫画でデビューされた漫画家で、シニカルでシュールな作風で大ヒットしました。ハレグゥはアニメ化もしてます。
最近は青年誌で活躍されているようですが、
ハレグゥをかかれていた頃から、ギャグ漫画でありつつも人間関係は複雑でかつドライなリアルさがあって、そこが広い年代に支持されていたのかなとおもいます。
さて、マーメイドラインはそんな金田一蓮十郎さんの百合系の作品を集めた本で、5つのエピソードが8話の物語として収録されています。
どれもコンパクトにまとまっていて素敵なお話なのですが、
そのなかで2つのエピソードの紹介をしようと思います。
「めぐみとあおい」
マーメイドラインに収録されているお話は二人の名前がタイトルになっていて、このお話はめぐみとあおいが主人公です。
あおい視点の話、めぐみ視点の話、二人の話、そして後日談と一番話数があり、またタイトルのマーメイドにかかる人魚姫の物語を中心に添えた高校生のお話です。
秘めた思いを人魚姫の物語に例えて、そこに高校生のあどけなさ、残酷さと「人とは違うこと」への不理解をスパイスにしてビターな物語に仕上げています。
なんか、もう、つらい
でも、読後感がすごく爽やかなのは、二人の関係を強く肯定してくれているからだと思う。
どの話もモノローグで終わるのだけれど、そのワードのチョイス、センスが素晴らしいです。
「王子様もバカだけど、きっと人魚姫もバカだ。
たって彼女は、何度読み返しても、別の本を読んでも、溺れるバカ王子を救って恋をする」
後日談のモノローグもとても素敵ですが、それは是非読んでみてほしいです。
「あゆみとあいか」
こちらはかなりおもいきったお話で、性同一性障害も絡めたお話。
テーマとしてなかなか難しいと思うのですが、とくに「あゆみ」がとてもパワフルで、読んでいてこっちまで励まされます。
そんなパワフルなあゆみもいろんなことで悩んでいてすれ違って、仲直りして。
短い話のなかに喜怒哀楽がつまっているお話は読みごたえがあります。
紹介しきれませんでしたが収録されている他のお話もコンパクトにまとまっていて読みごたえもあります。
興味を持ってくださったら、是非Kindleでサンプルのダウンロードをしてみてください
他の百合漫画の紹介です