Let Life Loose

映画、漫画、革のブログです

この落ちは残酷だ・・・【#あげくの果てのカノン】

もともとAmazonで前に期間限定1巻無料だったのかな?

 

途中まで読んでいて、その時は先が気になりつつも、

「これは読むのに覚悟がいりそうな漫画だな」

とちょっと躊躇してしまって購入には至らなかったのですが

 

アメトーークの漫画大好き芸人で麒麟の川嶋さんが紹介した

往生際の意味を知れ

 

という漫画が同じ作者の新作だということを知り

更に、漫画アプリ「マンガワン」で全話配信が始まったので

 

まぁポイントで全話読めるならと、一気に読んでみました

いやー

やばいっすね

全体的に救いがなくてヤバイ

 

いつものざっくりあらすじですが

 

「ゼリー」と呼称される地球外生命体の襲撃により家族を失った主人公 かのん

は高校の先輩 境宗介 にストーカーすれすれの片思いをしていた

宗介が卒業するときに意を決して告白するかのんだが宗介にはすでに彼女がおり、振られてしまう

宗介は卒業後。ゼリーを討伐する組織SLCの戦闘員として活躍し

かのんはSLCの近くのパティスリーでアルバイトをしていた

 

SLCの戦闘員は、戦闘による負傷を、ゼリーを用いた技術で「修繕」し、欠損からすら回復することができるが、そのかわり「修繕」によって、趣味趣向などが「心変わり」してしまう

 

あわよくば、を期待してSLCの近くで働いていたかのんではあったが

パティスリーにケーキを買いに来た宗介と出会い、親しげに声をかけられて動揺するかのん

高校卒業時に付き合っていた彼女と結婚したはずの宗介に、気にかけられ、舞い上がり

道を踏み外していく

 

あらすじ書くのにウィキペディア見たらオチまで全部書いてあってわろ

ははぁそういう解釈だったんだぁと感心したけど未読の人は読んじゃ駄目なやつ

ウィキペディアはたまにこういうのが混じっているから恐ろしい

 

本作は不倫+SFということで

地球外生命体の襲撃と、それを撃退する組織

その組織のエースが、

その伴侶で組織の主任技術者の 初穂 からかのんに「心変わり」することによって起きた不和の結果

重大な結果を引き起こしてしまう

 

登場人物の内面が、結果として外界に影響を及ぼす点で本作はまさしくセカイ系SF作品の系譜に連なる作品で

面白いのが、事の発端であり中心となる不倫という事象が

宗介が「修繕」によって「心変わり」したという外的要因によって引き起こされたことで

初穂が宗介の不倫を「受け入れるか」という問題と

かのんもいつか宗介の「心変わり」によって捨てられるかもしれないという不安

この2つのせいで、どうあがいてもハッピーエンドにはならない

まぁ誰にとってのハッピーエンドか、という話もあるのだけれども

 

その中で主人公かのんは、普通の作品だと割と同情できそうなキャラクターとしてデザインされそうなものの

彼女の行動についてはかなり否定的に、読者に共感を覚えさせないように仕向けられていますね

家族を失った後、受け入れてくれた家族の男の子に実は惚れられていたり

宗介にそっくりの青年と出会い心を揺さぶられたりという

彼女の恋愛感情が何に起因するのかが試されるような事態がいくつも起こる割に

それを振り切って宗介への愛に殉じようとするものの何故か応援できない

まぁいうて不倫だしね、とは思うものの

学生時代のストーキング行為がかなりガチなのもあり

宗介の愛を受け入れようとするそのマインドの持って生き方も純愛に見えてどこか気持ちが悪い

ここら辺の塩梅がうまいなぁと

ただ、多少の疑義はあるものの、「心変わり」に振り回される形となる宗介はだいぶかわいそうではある

一番かわいそうなのは奥さんの初穂だけどね

中盤から終盤にかけて、だれよりも初穂さんが幸せになってほしいと思いながら読んでいましたよ

 

そして、大方の予想通り、「心変わり」によりかのんへの興味を失い

挙句の果てにその「心変わり」の先は奥さんの初穂

でもその頃にはもう初穂の心は擦り切れており・・・

 

と、三角関係がボロボロになって終わりへと向かっていく

 

そんな”あげくの果て”にが積み重なったエンディングは

個人的にはなかなか残酷に見えましたね

これだけ自分の罪を自覚し、逃げようとして、逃げきれんかと

 

作者鬼だなぁ

 

ちょっとSFの部分の詰めに気になるところがあったりはするのだけれど

全体的にはかのんの自覚のない狂気だったり

その彼女の無自覚の悪意によって周囲がどんどん不幸になり孤立していく様だったり

非常に見どころの多い漫画でした

 

ただなぁ、往生際の意味を知れもかなり読むのに体力精神力が必要そうな漫画だなぁとちょっと及び腰なんですけど

本作をオチまで読んで

コレ往生際の~もまともな終わり型しなさそうだなぁと

さらに戦々恐々としています💦

完結したら一気読みしようかな・・・