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新しいタイプの死亡フラグ回避もの、すごく好み【#ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん】

最近マジでなろうか年上彼女ものばっかり読んでいる気がする。あ、あと百合

令嬢系5年上彼女もの3百合系1そのほか1くらいの割合

 

令嬢ものも前に悪役令嬢ものについて考察した時と比べさらに多岐にわたるんだなぁということがわかってきたのですが

belphegor729.hatenablog.com

異世界転生ものはいいんですが、最近は悪役に仕立て上げられて処刑された後に生まれ変わる系がポチポチあったり

あれ結構しんどいんですよね。基本的に冤罪で処刑なので、残された人の悲壮感がえぐい

 

で、今回紹介するのが、そんな悲運の未来を、ゲームプレイヤー側がキャラクターに干渉して防ごうという、

なんというか、オタクなら1度は願ったことがあるのではなかろうかというシチュエーションを題材にした

ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん

 

正直タイトルでちょっと敬遠していたのですが、読んだら抜群に面白かった

あ、アニメ化決定おめでとうございます

 

ありません?

ゲームしてたり、マンガ読んでいたりして

「あーなんでそこでそんな選択しちゃうの!!」

って言いたくなるシチュエーション

そんな声が、ゲームのキャラクターに届いてしまい・・・

というのが本作

 

小林さんに気のある遠藤君が

小林さんに乙女ゲームを勧められるんだけれど

先に読むと理解が深まると一緒に渡された、ラスボスキャラの悪役令嬢のスピンオフ

いわゆる「悪役にもつらい過去が」系のスピンオフを先にプレイさせられてしまったせいで

悪役令嬢に感情移入してしまってプレイを拒否する遠藤君

わかる、すごくわかるぞ遠藤君

私もKeyのAirをプレイし終わったときに放心して1週間くらい上の空で、

どうやったら二人は幸せになれたんだろうとぼへーっと物語に飲み込まれていたんですよね

AIR - Switch

AIR - Switch

  • プロトタイプ
Amazon

いや、来世で二人は幸せになったんだ

とかそういうのはいいんです。今世での二人の話しかしていないので

もっと言えば晴子さんがまったく救われていないので・・・

と、話がそれた

 

で、そんな遠藤君にどうしてもプレイしてもらいたい小林さんは

「遠藤君実況してよ、私その実況に解説付けるから」

と謎の提案

二人でプレイすることになるが

 

その実況と解説が、なぜか攻略対象キャラの王子にだけ聞こえており・・・

 

悲劇の悪役令嬢リーゼロッテにハッピーエンドを届けるため

二人の高校生の奮闘が始まる

 

といった感じ

まぁまずそもそも論としてリーゼロッテさんが悪役令嬢もの史上トップクラスで可愛い


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ここ重要どんなに面白くても、絵がへちょいとなかなか入ってこない

それで読むのやめちゃったなろうコミカライズも幾つかあるしね

 

 

で、リーゼロッテが悪役令嬢になってしまった理由が

ツンデレという概念のない世界で

王子への好意をうまく表現できずに自縄自縛になってしまい

追い詰められ弱っているところを付けこまれて闇落ちしてしまう

といった感じで、


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私もこういうシチュエーションは結構しんどいんですよね

報われない両片思いとか本としんどいんですよ

お前そこは気づくやろ!

とか

なんでそこを勘違いで済ませようとする!

とか、

そう思っているならその行動はないだろ!

結構多いじゃないですか

ぶっちゃけ本作でも遠藤小林ペアはそうなんですが、が、が

 

そこをうまく実況と解説の二人がフォローして

素直になれないリーゼロッテを王子がエスコートしていくので

非常にストレスフリー

またリーゼロッテの照れ顔も可愛いので、純粋に眼福でもあります


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また今作が読みやすいのは、基本的に悪人がいないというのもありますね

結構悪役令嬢ものっていわゆるヒロイン役のほうが悪どく、

いじめと告発される事案もヒロインの世間知らずの行為に対する叱責を大げさに騒ぎ立てていただけというパターンが多いんですが

本作のヒロイン フィーネも普通にいい子で

彼女も二人の声が聞こえるようになったことで、いじめだと思っていたリーゼロッテからの行為が、彼女への思いやりからくるもののプライドから素直に伝えられていないだけで、決して彼女に害をなすために行っているわけではないということがちゃんと伝わるので


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若干の百合要素もありつつ、二人の関係性も改善していくので、まぁ語彙力が死んでいるんですが”良い”のですよ

 

二人のおかげでツンデレの概念を理解した王子とフィーネのおかげでだんだんツンが潜んでいって、本来の優しいリーゼロッテが現れていく中盤

そして、外れていったストーリーを強制的に元に戻すように悪夢にさいなまれ、闇落ちしかけるリーゼロッテを守ろうと奮闘しているのがちょうどいまコミカライズしているところですね

王子とリーゼロッテの恋仲も気になりつつ、遠藤君と小林さんの関係も、今のところ遠藤君の一方通行ではあるものの、遠藤君も頑張っているのでそこらへん報われてほしいところ

 

まぁ実際のところカクヨムで最後まで読んでるんですけどね

ツンデレ悪役令嬢リーゼロッテと実況の遠藤くんと解説の小林さん(恵ノ島すず) - カクヨム

なろう系は結構原作完結済みのものが多いので、割と安心して先を楽しみにできるのが良いですわ

 

令嬢もの、生まれ変わり系は全部面白いけど重いし

特にこれ誰も悪くない”はず”なんだけど

正に「そう思っているならその行動は違うだろ!」が重なって主人公が命を落とすところから始まるのでかなりしんどい

原作のほうも終わっていなくて着地点が見えず、そもそも罪と自責を背負ったまま20年弱立っていて、未来ハッピーエンドがあっても過去のバッドエンドが救済されるわけではないのですっきりするヴィジョンが見えないんですよね

 

ざまぁ系も、始まったばっかりでざまぁのターンまで言っていないやつが多かったり

と面白いけれどもフラストレーションたまるのが多いので

こういう善意で補強されているような漫画が清涼剤なんです