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映画、漫画、革のブログです

予想は裏切っても期待は裏切らない、さすがトム・クルーズ【#トップガンマーヴェリック】

正直言ってみる予定はなかったんです。

 

見たい映画が多すぎる上に、子供が最近よく調子を崩して

全然自分の時間が持てなくて

 

なんで、トム・クルーズは好きだけど

前作は見ていないし、そもそもその前作がすごいNot For Meなにおいがプンプンしていたんですよね。

 

嫌いではなかったですけど、きっとバトルシップみたいな映画なんだろうなぁと

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いやまぁこれはこれで面白いんですけど。

やっぱり大味で、勢いで乗り切るようなタイプの映画でしたし

トップガンもそんな映画だろうなと思っていたわけです

 

それに、トム・クルーズが見たいならそのうちミッションインポッシブルもあるしなぁと

 

ただ、世間のあまりの大絶賛ぶりに、こりゃ見に行かないといけないなという気分に傾いていき、奥さんからも許可がいただけたので見に行ってきました!

 

結論から言えば、噂にたがわぬ大傑作でした!

 

 

 

あらすじ

前作から36年がたち、周りが出世する中、一人昇進を拒み現場でパイロットを続ける

ピート・”マーヴェリック”・ミッチェル

しかし、時代は有人戦闘機から無人戦闘機への開発にシフトしており

徐々に海軍から必要とされなくなっていた

上司とのトラブルにより居場所を失ったマーヴェリックは

旧友で海軍大将まで上り詰めた”アイスマン”の命令で

極秘任務にあたるパイロットの教官を務めることになる

しかしそこには、前作で自分のミスにより死なせてしまった友人”グース”の息子ブラッドリー”ルースター”ブラドショーの姿が

マーヴェリックが己に課したミッションは2つ

作戦の成功と、パイロット全員の帰還

ミッションまでのタイムリミットは3週間

マーヴェリックは任務を無事果たすことができるのか

 

 

という感じ

 

奇をてらっていないからこその丁寧な描写が熱い!

ストーリー自体は想像していた通りすごくシンプルかつ王道でしたね。

左遷で若い世代に触れ、自分を見つめなおし、再起する

その中で、親友の友人との疑似親子関係を混ぜながら

対立と和解の仕込んでいく。

ただ、その中でも観客が真に見たいものは何か、というのをよく考えて作られているなと

 

やっぱり王道が王道たる所以は過去から現在に至るまでの間に評価され続けてきたテンプレートだからなわけですよ。

それを、変に味付けすることなく、シンプルにまとめ上げることで、ストーリーというベースの部分でぐらつくことがない。

ぐらつくことがないから、演出の部分に全振りすることができる

 

前作を見たことがない人でも、テーマ曲の「Danger Zone」聞いたことない人はいないと思うんよね

 

www.youtube.com

少なくとも、見に行こうと思った人で聞いたことがない人はいないでしょう

 

30年ぶりに再会するにあたり、おさらいと言わんばかりに現代版にアップデートされたオープニングシークエンスで始まるのは本当にセンスがあると思うし

 

次の極秘プロジェクトに参加するマーヴェリックで、前作未見の人でも

「あぁ、こいつは求められた以上のことをやりたくなっちゃうやつなんだな」

というのが理解できる

あ、あと不死身なところね。ここも結構後半で大事だったなと

 

その後のミッションに向けた訓練のシークエンスでも

イキった若者相手に無双するマーヴェリックも、ほかの作品だといやらしく見えるところ、トム・クルーズの作品見に行く人間はそれこそが見たいんだ、というのをよくわかっているし

とはいえパイロット一筋過ぎて、友人の忘れ形見相手にうまく接することができないのもすれ違い物の王道

 

ミッション候補生間でのいざこざも詰め込むものが多すぎる中でうまく取捨選択しているなと思いますね。

個人的には本当にルースターのライバル役の”ハングマン”がいい味出していた

こいつ本当に憎らしいw

若さによる万能感で(といってもいい年齢ではあるはずだが・・・)

天狗になっている感じと、その鼻をマーヴェリックおられてなお傲慢な態度を崩さないところがヒールとして強いインパクトを残していましたね

殴りたいこの笑顔

 

ハングマン役のグレン・パウエルはルースター役のオーディションを受けたけれども勝ち取ることができず、代わりにキャスティングされたハングマンの役に納得できず一度降りることを考えたそう

theriver.jp

それを、トムの説得により映画への参加を決意したとのことで

実際のところ、ルースターに勝るとも劣らない足跡を本作の中で残していったと思いますね。

 

これでもかと見せてくるドッグファイトに興奮が収まらない!

映画の後半は人間関係の清算も終わり、あとはただひたすら戦闘機による華麗なアクションを見せることに注力しており

 

核製造施設の爆破ミッションは、

シミュレーションで何度も見た動きのはずなのに、

開けた平地での飛行と、実際の渓谷での飛行は臨場感が大きく違い

奇跡が起こるとわかっていても手に汗握り興奮冷めやらず

 

ミッションの成否についてもまぁ正直予定調和ではあるんだけど

むしろ心で予想を裏切られても困るというか

予定調和であることが求められているので問題もなく

 

何よりも、ミッションが完遂されて

「あぁ、ここで終わりかぁ。さみしい終わり方だけどいい映画だったなぁ」

と思ったらさらに用意される山場!

むしろここからが本番!

 

それこそ前述のバトルシップでもハイライトだった旧型機で新型機を撃墜する下克上のカタルシスだったり、ピンチの中で改善される人間関係だったり

絶体絶命からの、あえて待機し続けていた”彼”の活躍だったり

 

特に彼の活躍は、ピンチになった時点で、

あーこれは来るなー絶対来るなーと

予想がついてなお、いや、予想がついていたからこそ、予想通りだったことによる興奮が半端なくて

奇をてらわない良さがここにも出ていたなと思うんですよね

 

 

 

 

気になるところもちょっとはあるけど、まぁ誤差です

ぶっちゃけ見ている間は気にならないですが、勢いのためにはしょったなぁと感じたところはなくもないです

1点目が、ミッション候補のメンバーとマーヴェリックの物語といいつつ

候補生のメインキャラクター”ルースター”とそのライバル”ハングマン”

紅一点の”フェニックス”以外のキャラがとても薄い

特に、まぁボブは唯一のギーグという強い個性はあるのだけれども

残りの二人、”ペイバック”と”ファンボーイ”は与えられた役割がふわっとしていてどっちがどっちかわからなくなるのが残念。

もう1点が、ルースターとハングマン、ルースターとマーヴェリックの二人のわだかまり

正確には一方的にハングマンが突っかかっているだけなんだろうけど

ビーチラグビー1回やるだけで和解すんのかよw

みたいな。

いやまぁわかるんですよ。ピリピリしたムードから一度開放して、ゲームの中でチームワークを醸成するっていうのは。わかるからこそまぁ些末かなと納得はできるんだけど

 

まぁ「ちょろいなこいつらw」とは思うわけです

 

でもまぁ本当にそんくらい

あ、あとマーヴェリックがリーダーに選ばれたときに

「結局お前が前に出るんかいwww」

とも思いましたw

それも後半の流れを考えたらまぁ仕方がないですよね

マーヴェリックが前線に出ないとドラマが動かない。

出さないで動かすドラマもあったとは思うけど

やっぱりマーヴェリックとルースターの疑似親子関係が本作のストーリーの柱なのだとしたら、一緒の戦場に送り出さないとだよね

 

と、うーんと思うところはあるけれど、まぁとはいえ納得できる最低限のラインは用意されているように感じましたし

そこまで含めて取捨選択の妙、本当に丁寧に作っているなと感心するばかりです。

 

 

最後に

ということで、トップガン・マーヴェリックの感想でした

いやー、見た勢いで書かないとどんどん記憶と感動が風化していくからやばいね

 

次は時間があればククルスドアン見たいけど、たぶんソー・ラブ&サンダーかなぁ