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映画、漫画、革のブログです

ステイサムが最高に格好いい悪即斬な映画【#ビーキーパー】

実はステイサム映画って初めて見るんですよね

ステイサム”と”誰かが暴れる映画なら

エクスペンダブルズと

エクスペンダブルズ (吹替版)

エクスペンダブルズ (吹替版)

  • シルヴェスター・スタローン
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ワイルドスピードスーパーコンボ

 

見てるんですけど

エクスペンダブルズでスタローンの相方に選ばれる実績を何も見てなくて

 

今回も、ちょっと気になる程度で見に行く予定はなかったのですが

あまりにも評判が良いのと、本来見ようと思っていたジャワーンが

新宿23:30終了で終電に間に合わず

ほかにこっちではやってない映画・・・ということで見に行った次第

東京でこれくらいの規模の映画は大体TOHOシネマズ錦糸町で見ている気がします

ベイビーわるきゅーれも錦糸町だったな・・・

 

belphegor729.hatenablog.com

 

ということで

感想ですが

 

めっちゃ楽しかった!

 

スカッとする快作でしたが、欲を言えばもうちょっとこうしてほしかったなぁというのもあったので

そのあたり含めて全部ぶちまけちゃいます

ということでネタバレありです

 

 

 

あらすじ

田舎で子供も家を出て独り身の女性から納屋を借りて、養蜂業を営んでいる主人公

アダム・クレイ

しかし、恩人である女性は、ある日フィッシング詐欺で全財産を奪われ失意の中自殺してしまう

クレイはFBI捜査官になっていた女性の娘ヴェローナに拘束されるも、嫌疑不十分で釈放

逆に、ヴェローナから女性の死亡の原因を知り

恩人を罠にはめた詐欺集団、そしてそのバックにいる巨悪に復讐を誓う・・・

 

といった感じ

 

意外とちゃんと、養蜂家である意味がある

ただの養蜂家(BeeKeeper)だと思ったら、BeeKeeperがコードネームの秘密組織の元処刑人だった

とかまぁ設定が最高ですよね

養蜂家が無双する

というよりは

秘密組織の隠喩として養蜂家が選ばれた

という感じで思った以上に、養蜂家というワードがストーリーに絡んでくるのが面白い

最終的に、堕落した女王を働きバチは殺害する

という所までもっていくのが痺れますね

なので、そういった意味で本作の大統領が女性なのも、最近ありがちなDEIによるものではなく、ちゃんと意味がある

よくできているなぁ

 

あとは、黒幕、というにはしょぼいですが、大統領の息子が、部下ですら直接ちょっかいをかけたわけではないのに逆鱗に触れたので

なんで襲われているのか、おそらく最後まで分かっていないのも滑稽で面白かった

 

復讐物は危なげないくらいがちょうどいい

今回本当にステイサムが一方的に敵を虐殺するので

見ていて本当に気持ちがいい

なめていた相手が(今回は直接かかわってすらいないのだが)

裏社会の元処刑人だった

というフォーマットで言うとジョンウィックが思い出されますが

 

belphegor729.hatenablog.com

あっちは同じ処刑人相手だと結構苦戦するし、多対一でも結構苦戦する

なんやかんやリタイヤしてるので、ブランクがリアルで

そのギリギリ感が楽しいのですが

そういうのはジョンウィックに任せればいい

こっちは誰であろうと瞬殺するよ!

といわんばかりに、現役ビーキーパーすら瞬殺という気持ちよさ

(まぁさすがに雑&雑魚すぎんかとは思うけど)

ここが本作が一番評価されているところですよね

 

 

恩人の娘との対比も良い

もちろんステイサムが無双するだけの映画でもよかったのですが

ここで、FBIの職員である恩人の娘

という視点を追加することで

物語が多層化して、複雑になっている

ステイサムはある意味で舞台装置なので

彼視点で物語を進行することはできず、傍観者たる第3者の視点が必要なのですが

(よくよく思い返すと、ステイサム演じるアダムはほとんど心情を吐露しない。復讐以外に何考えているのかわかんないんですよね)

一般人よりは復讐する能力も手段もあるFBIだからこそ

法と復讐の葛藤がそこに生まれるので、そのあたりの仕掛けも良かったです

 

 

 

殺すのは悪人だけにしたほしかったってのはある

ただまぁ冒頭でも言った通り

贅沢ではあるんだけど不満もあって

 

バックに権力者を出してしまったせいで

アダムは州警察とかFBIとかとも戦うことになるんだけど

彼らは別に悪人ではなく、忠実に職務を遂行しているだけなので

彼らをアダムが虐殺するのは復讐という趣旨からずれるんだよなぁ・・・

とちょっともやもやしたり

悪人だからむごたらしく殺してよい

という論理で、見る側の罪悪感を取り去り爽快感だけに酔わせるロジックなので

やられる側が善人、となると灰汁のようなエぐみが出てくる

気絶させてるだけーと思いたかったんだけど、必殺仕事人みたいに

首つられてプランプランしているSWATとか、エレベーターが落下して下半身プレスされたFBIとか、そもそも階段から落下したやつらもみんな目を開けたまま倒れてるから

絶対にしんどるんよな・・・

 

諸悪の根源は逆に一番むごたらしく殺してほしかった

なんかなー

ここまでしっかりと憎たらしい悪役に仕立て上げたのだから

もっとなぶるように、いたぶるように殺してくれても良かったのに

あんな、流れで即殺とかつまらない殺し方しないでよー

もっとじっくり楽しませてよー

というのは凄く思ったり

一番楽しかったのは最初の三下だったかなぁ

あれくらいじっくりじわじわ殺してほしかったんだけど

 

そもそも大統領、世界をよくしたかった

とか、汚い金で選挙をしていたことを説明する

とか、

善人っぽいこと言ってるけど

でも息子が自分の会社をアメリカ最大の詐欺組織に変貌させていることを

恐らくわかっていて、黙認するどころか、CIA元長官を招聘してまで握りつぶそうとしている時点で、全然善人ではないのよねぇ・・・

 

まぁ、復讐に振り切りすぎず

法でさばけぬ悪に対を如何とす

というテーマを、存在を消された男と、法の番人の女の視点で追っていく

というサブテーマも盛り込んだのが本作のいいところではあると思うので

ちょっと尺不足だったのかもなぁ

 

最後に

個人的には、FBI副長官を大統領の息子が射殺した

そもそも大統領の選挙資金も息子の詐欺事業の資金が使われていた

という状況でこの世界線のアメリカがどうなるのか

というその後の話もちょっと見てみたかったかな・・・

という気はするんですが、

これくらいの余韻で終わるのが正解かもですね

 

後で知りましたが、監督のデビッド・エアーはDCEU暗黒期にスーサイド・スクワッドをワーナーにぐちゃぐちゃにされてきれてたひとで

脚本のカート・ウィマーはクリスチャンベイル主演の伝説的カルト映画、リベリオンを手がけてた人か

リベリオン

リベリオン

  • ドミニク パーセル
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スースクは本当にかわいそうだったし

リベリオンは最高だった

いい座組じゃないですか

 

 

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