8月28日金曜日 靴博2020というイベントに行ってきました。
#靴博2020 pic.twitter.com/4BQEwVjnSe
— べる (@bel729) 2020年8月28日
全体的なお話はまた別途記事にしたためようと思っていますが、
企画が終わるまでに行ってみてほしいブースがあるのでそちらの紹介です。
それは「KOTOKA」さん
「KOTOKA」とは
私もあまり詳しく存じてはいなかったのですが
奈良は日本有数の革靴の産地なのだそうで
その奈良で革靴製造を営む会社が集まって立ちあげた新しいブランドが
KOTOKA
なのだそうです。
【楽天市場】奈良発靴 / Nara Hakkutu | コトカ / kotoka
その中には、最近人気急上昇中で、靴博にも個別でブースを設けていた
「Oriental Shoe Maker」さんもあります
KOTOKAさんのことはTwitterで拝見していて、カジュアルな革靴を作っていらっしゃるなぁと思っていたのですが
今回靴博でフィッティングサンプルを用意して参加されていましたので、お伺いして試着させていただきました。
ブースはこんな感じ
KOTOKAさんの靴は面白いデザインのものが多いです。それをいくつか試着させていただきました
靴の製法
KOTOKAさんの靴は、踵に芯材が入っている以外はライニング(裏地)を使用していない「アンライニング」という仕様になっています。
つま先にも芯材を入れていません。
これによって床面の柔らかい履き心地を得られるのと、革1枚で構成されるため伸びやすく、履き始めは当たっていたいところがあっても、だんだんなじんでくることが期待できるんですね。
紳士靴でもローファーなんかでアンライニング仕様のものを見かけることがあります
ちなみに、靴の製法は
マッケイ製法と
ステッチダウン製法と
セメント製法の3種類です
いざ試着
まずはホールカットシングルモンク
写真がぼけていてすみません。
一目見て可愛いデザインだなぁと思ったんですよね
普段は25.5を履いていますが、渡されたのは24.5
しかしジャストでした。
ゆったり目の作りとのことでしたが、私が履いてきた靴のフィット具合を見て、あえて小さめのゲージサンプルをチョイスしたのかもしれません。
なかなかにワイルドなシボが入っている個体です。
木型はどことなくぼってりとしていますね。そこがかわいいなぁと思います
踵はちょっと緩いかな?といった感じ
次はサイドゴアブーツ
かなり履くのにてこずりましたが、これまでの経験上、履きならしてない靴はこれくらい硬くないと後からゆるゆるになってしまうんですよね。
丸いトゥがかわいい。
実はこのブーツが一番踵のおさまりが良かった
お次がこちら、ホールカット風でギリーシューズというかなり変わり種なデザイン。
こちらは確か25.0
踵の感じもがっつりホールドされれているわけではないけどそんなに嫌いなフィット感でもなかったですね。
履きならしてくとまた違うのかもしれないけど、カジュアルに履くにはちょうどいい感じだと思います
最後にはいたのが、KOTOKAさんの代表的なデザインの1枚革ダービー
外羽根のようなデザインですが1枚のパーツでできており、縫い目は踵だけです。
こちらは紐でしっかりホールドできるので履き心地もいい感じです。
使用している革について
KOTOKAさんで使用している革は国産の100%タンニン鞣し
一つはブランドとしても確立している栃木レザー
もう一つは栃木と並ぶ革の産地
兵庫のたつのレザー(兵庫のタンナーとしては姫路が有名ですがその隣のたつの市も一大産地です)
栃木レザーのものはヌメ革で柔らかく
たつのレザーはオイリーな仕上げで固くしっかりとしています。
天然素仕上げの革は、部位によってその表情もまちまちです。
普通の紳士靴だと不適として弾かれてしまうような部位も、そこも楽しんでもらいたいとのことであえて使っていってるみたい
生産している工房は通常の紳士靴も生産しているので(ORIENTALさんもその一つだそう)
なかなか心理的な抵抗も合ったそうですが
それも味、というのは個人的にも賛成ですね!
作りも雰囲気も紳士靴ではないので、であれば革の模様も個性として楽しんでいくのが良いと思います。
何よりも、私がレザークラフトで使っているプエプロも
また、人気が急上昇しているミュージアムカーフも、ひとつとして同じ模様の無い革です。
一様同じ表情の革だけが求められているわけではないと思うんです。
最後に
KOTOKAさんは国産のレザーを、奈良の靴工房で作る純国産のブランドです
当日接客していただいたおじさまは
レザーサンダルの延長線上にKOTOKAのブランドをおいているそうです。最近レザーサンダルを作った人間としては、面白い考え方だなぁと思いましたね
デザインもかわいらしいものが多く、女性にも試してもらいたいなぁと思いました
カジュアルユースの新しい選択肢として、目が離せないブランドだと思います!