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映画、漫画、革のブログです

今更「#RRR」見たけど確かに面白かった

話題になったころには家の近くではもう上映が終わっていて

かといって東京まで出て見に行く余裕もなく、

結局見ることなく劇場での公開が終わってしまった

ボリウッドの超大作 RRR

RRR

RRR

  • NTR Jr.
Amazon

アマプラでプライム対象になったら見ようかなぁと悠長に構えていたのですが

ちょっと諸事情で履修の必要が出てきまして

アマプラでレンタルしてみてみました。

 

家庭のテレビの小さい画面で楽しめるかとちょっと不安でしたが

杞憂でしたね

 

わかりやすくもしっかりとした骨太の作品でした

 

ざっくりベースのあらすじで言うと

大英帝国統治下のインド

インド総督に連れ去られた少女を助けるために名前を偽りデリーに潜入する少女の部族の守護者、ビーム

秘めたる目的のために同胞を取り締まる警察官として働き、総督にあだ名す反乱分子を逮捕するために身分を偽り潜入する、ラーマ

の2人の友情がテーマ

 

偶然出会った二人が、お互いの正義感、信念の強さに感嘆し、友情をはぐくむ姿にまずグッとくるんだけど、

そのそもそもの二人の正義感の強さが熱いんだよね

そしてそれを補完するアクションシーンの切れの良さ、さらにそれを引き立てるカメラワークと伴奏

どれをとっても一級品で、3時間という長丁場にもかかわらず常に目を離せない

話題となり、アカデミー賞でも賞を受賞した劇中歌「ナートゥ、ナートゥ」も素晴らしいんだけど、

実はこのちょっと前のシーンもムネアツで

ダンスバトルを挑まれる髭のイギリス人に

ビームは「フラメンコもサルサも踊れない野蛮人が!」

と罵倒されるんだけど、同胞が辱められていることに義憤を感じたラーマが

給仕が落としたお盆を蹴り上げてブラスバンドのドラムにお盆をセット

お盆とドラムをラーマが激しくたたくというシーンがあってですね。

ここがめっちゃ格好いいんですよ

(序盤静かになっている音はなのでシンバルではなくてお盆ですw)

 

そんな二人が、捕まえたりつかまったりしながらなんやかんやあってイギリス総督を打破する

というのがざっくりストーリーではあるんだけど

 

物語のきっかけはビーム周りではあるものの

物語を動かすのはラーマの秘めたる目的、バックボーンであったりして

それゆえに、ビームはあまりキャラクターの背景は語られず、ただ強いおっさんなんだけど

ラーマは、悲しい過去があり、それにより任務を託され今に至る

ダブル主人公でぶっちゃけ顔も似ていてどっちがどっちかよくわからなくなるんだけど

結構渡された役割は違うんですよね

 

とにかくラーマは設定が重い

同胞のためにインド総督に与するも、その秘めたる目的のために同胞を弾圧する自己矛盾にだんだん耐えられなくなってく

作中、ビームを水に、ラーマを炎に例える描写が多く出てくるんだけど

はじめは「逆じゃね?」と思ったんですね

ラーマって自分を律しているからすごく落ち着いているんですよ

だからこいつのほうが水なんじゃないかな?と最初は感じるんだけど

話が進むにつれて彼の心のうちの激情があらわになってくるので

ああ、こいつ炎だわって納得する

案外ビームのほうがしがらみがない分水のようにしなやかなんですよね

そこらへんも面白くて

 

また、あくまで名前を拝借した程度ではあるものの、この主役2人が実在の人物であること、そしてこの二人の名前がインド神話からとられていることをうまく攫って行った中盤のやり取りとかも結構よくできているなぁと感心しました

 

総じて非常に出来が良い、アクションは見得を切っているような型の美しさがあり

伴奏も要所要所で効果的に演出されて

これは確かに大作でした

 

劇場で見たかったですね

 

どうでもいいけど、ビームとちょっといい感じだったインド総督の姪ちゃんが中盤から完全にいなくなって、最終的にインド人しか出てこなくなったのは、いかにもインド人のための映画だなとちょっと笑ってしまいました

 

んで、急いで履修する必要になったのが、本作を強く勧めていた弟と一緒にこれに行くことになりまして

 

行ったら感想かきますんでそちらもよろしゅうお願いします