令和最初の仮面ライダーということで始まった
仮面ライダーゼロワン
とうとう終わっちゃいましたね。
コロナ禍の中で撮影が中断し、肝心なところで話を進められなかったのが非常に残念ではありましたが無事結末を迎えられたことにほっとしています。
キャストもスタッフもきっとものすごいプレッシャーの中本作を作られていたのでしょうね。
1年間本当にお疲れさまでした。
【一年間ありがとうございました!】
— 仮面ライダーゼロワン (@toei_zero_one) 2020年8月30日
最終話いかがでしたでしょうか。
製作陣からのメッセージ、そして、一年間役を生き抜いたキャストたちの想いがつまったHPをチェック!!https://t.co/N9Iz8ML5BD
劇場版仮面ライダーゼロワンは12/18(金)公開!!!#仮面ライダーゼロワン #ゼロワン
私にとってもブログを始めてから初めての仮面ライダーだったので、割と思い入れはありますね
仮面ライダーゼロワンは、おおよそ4つのフェーズに分かれていたのかなぁと思っていて、それぞれのフェイズに言及しながら振り返ってみたいと思います。
世界観説明期(VS滅亡迅雷.net期)
序盤も序盤ですねぇ。
ヒューマギアが人々の仕事を代替するさまを2話1シナリオで見せながら
そこに暗躍する滅亡迅雷.netとの戦いを描いたフェイズですね。
暗殺ちゃんが私の奥さんの押しの舞台俳優だったようで楽しんでみていた時期でもありました。
このフェイズで、印象的だったのは、すし職人の回と、大和田伸也の回だったかなぁ
大和田伸也については以下のページで語りましたが
すし職人の回は、ヒューマギア(AI)の
「ラーニング」
が、
「技を見て盗め」
というスパルタ教育に対して非常に有効である
というアプローチが個人的にはなかなか面白いなぁと思ったんですよね。
ただまぁ、このころはまだ世界観の広げ方は手探りというか、まだジャブなイメージもあったりして
もう少し踏み込んでもええんやよ?
という気持ちもあったりなんだったり。
滅亡迅雷.net
についても謎が謎のままいったんは退場していったなぁという感じでした
お仕事五番勝負期(VSZAIA期)
イヤーつらかったですね。
視聴がつらかった時期でした
奥さんは暗殺ちゃんが退場したので早々と視聴をやめました💦
お仕事5番勝負の抱える問題点はここである程度語っているのですが
もう一つ、ちょっとなぁと思っているのが
最初のフェーズでヒューマギアの光の部分
もっと言うと、AIの光の部分を描いていたので
こちらのフェーズでは、AIの闇の部分にメスを入れてほしかったなと思うんですよね。
それは、AIよって仕事を奪われる人たち。
そこについての言及は確かにあったのですが
結局のところ、AIではなくヒューマギアに資する問題である「暴走(マギア化)」
について多くの時間が割かれ、仕事を奪われる人たちは
ヒューマギアの暴走を促す道具でしかなかったなと。
そこがちょっと残念でしたね。
個人的にはスパイス程度にしか触れないのであれば全くノータッチのほうが良かったかなーと思ったり。
このフェイズでメタルクラスタホッパーが登場したりしていますが
【動画情報】
— 仮面ライダーおもちゃウェブ公式 (@bandai_ridertoy) 2020年2月2日
2/15(土)発売「DXメタルクラスタホッパープログライズキー」のCMが公開中!
ギラギラに輝く巨大なメタルバッタのプログライズキーで仮面ライダーゼロワン メタルクラスタホッパーに変身!https://t.co/j03GJ5HJOt#仮面ライダーゼロワン pic.twitter.com/78QTkAyqcQ
今思うとなぜ天津垓がメタルクラスタホッパープログライズキーを作ったのか
よくわかんないな。
飛電インテリジェンスから或人を追い出すことだけがこのフェイズのミッションで
いまいち次のフェイズにつながっていかなかったなぁという印象ですね。
飛電製作所設立期
しがらみが多かった或人がそれから解き放たれて非常にのびのびと活躍していたのが印象的でした
ただ、その分天津垓の落ちぶれ方もひどく、敵とはいえちょっとひどすぎるのではないかと感じたり。
下げられたのは彼の活躍度だけではなく、彼の能力値までもが下がっているんですよね。
用意周到だった前フェーズとは大きく異なり、力押し、力押で
ううむといった感じ。
落とされた能力値は次のフェーズで味方になってからも元に戻らなかったのが残念。
やはり同じ見味方に寝返った社長として、エグゼイドの壇黒斗がライバルキャラとしての格を落とさず、かといって禊を行わずともよい絶妙なポジションに落とし込んでいたので、禊も中途半端、敵ではやられ役、味方では驚き要因と
いくら何でも雑すぎたなぁという印象。
私のゼロワンに対する不満の半分は天津垓に関することなんですよね。
若手俳優が45歳の若作り社長をばっちり演じられていたので、役者さんは素晴らしいと思うのですが、正直こういう役どころであればいないほうが良かったなぁと思ってしまうんですよね・・・
或人に関してもね。生き生きとしていたのはすごくよかったんだけど、その分話の本筋から離れて言った感じもして。
まぁそこは不破さんとの役割分担なんですかね。
不破さんはもうビルドの時の万丈みたいなダブル主人公ということでいいんですかね。
デイブレイクにまつわる事件の真相は映画で語られたこともあるのか
そこに関する因縁はほぼ不破さんが担っていましたね。
ランペイジバルカンも良い進化フォームでした。
VS衛星アーク期
前フェイズで暗躍していた滅亡迅雷.net
というよりも衛星アークが本格的に表舞台に出てきた感じですね
ここからコロナの影響をもろに食らったんだよなぁ。
振り返りの回でうまいこと赤いイズ「アズ」を紹介することはできましたが
特に天津垓の禊は大幅カットされたのではないか、という気がします。
そこからイズの退場、或人の闇落ち
滅びと或人の対決・・・
というのは正直不満でしたね。それは後で話そうと思います。
初期からのボス格がさらに上位存在に翻弄させられながら
ラストバトルを飾る相手として対峙する。
という点でいうと、鎧武だったりドライブだったりが思い出されて
ドライブの影響は強いのかなと思ったり
ゼロワンの良かったところ
仮面ライダーのデザインがかっこいい!
前年の「仮面ライダージオウ」がかなりの変化球だったこともあって
ゼロワンはかなりすっきりしたデザインでしたね。
ライダーごとのデザインの統一性も図られていて非常に見やすかった。
そして、シンプルとはいえカラーリングは奇抜
その中に元祖仮面ライダーである1号の意匠を盛り込んでいく貪欲さ
映画限定の仮面ライダー1型もめちゃくちゃかっこよかったですし
満を持しての登場となった、最強フォームであるゼロツーも
平成ライダー2期の最強フォームの傾向だった、全部のせ(ジオウ・ビルド・フォーゼ・ダブル)
ピカピカゴージャス系(エグゼイド・ゴースト・鎧武・ウィザード)
から外れた初期フォームの正当進化。
似たような最強フォームだとドライブがそんな感じですかね。オーズに最強フォームはない(派)
ともすれば物足りなさすら感じそうなところに、うまく仮面ライダー2号のインスピレーションを混ぜ込んだりしてとてもクオリティの高いデザインだったと思います。
実質のW主人公ポジションだった仮面ライダーバルカンもアサルトウルフあたりからグッと渋いデザインになってすごく好みでしたねぇ。
ガンメタリックを基調としたカラーリングも凄く好み
そのほかのライダーも全体的にデザインのクオリティが高かったと思います。
ラストのイズについて
私実はこの件に関しては割と好意的。
初期設定でイズそっくりの性格とかにしていたらうーん・・・ってなったと思うんだけど
あくまで初期値のイズを再生産して、1からラーニングしていく
この方式では全く同じイズにはならないであろうことを恐らく分かったうえで
イズを育てていく或人
というフレームが
イズに導かれた或人が
初期化されたイズを導く
という関係性の逆転にエモさを感じるんですよね。
なので、映画版でイズの記憶が戻ったりとかしないでほしいなぁ
と思ったり。
ついでに言うと最終話であまりにも簡単に復活した迅にはむむっとしてたり。
復活させるなら復活したことをもっと滅の改心に繋げてほしかったし、とは言え、「僕は生きているから大丈夫だよ!」という使い方だと興ざめなので、復活させること自体が個人的には蛇足感かなぁ
ゼロワンの悪かったところ
残念だなーと思うことは2点ですね。
ゼロツーの活躍がほとんどなかったこと。
いいところで語りましたけど、個人的にゼロツーのデザインは結構衝撃だったんです。
活躍を見るのがとても楽しみだったのですが
肝心の活躍は2話程度
或人君は闇落ちした結果アークワンに
別にアークワンになることについては物語上の必然性があるからいいと思うんです。
たぶんコロナの影響でゼロツーの活躍も減ったとは思うし
とはいえ物語を〆るときは、ゼロツーであってほしかった。せめて出してほしかった
急に出てきた初期フォームと全く同じデザイン仮面ライダーを急にリアライジングゼロワンです。
といわれてもおじさんぴんと来なくて
罪と罰の不在
天津垓の罪
私が一番不満に思っているところはここ
天津垓の急な飛電インテリジェンス愛の告白でうやむやになった感があるけど
仮面ライダーゼロワンというストーリーが動き出す最初の一押しをしたのは間違いなく天津垓なんですよ。
飛電インテリジェンスが好きとか嫌いとか、
そんな飛電インテリジェンスを引き継いだのが創業者の孫以外に特に理由のない或人だったことへのいらだちとか
そういった以前に、なぜ衛星アークに悪意をラーニングしたのか
ここがうやむやになっている気がするんですよね。
飛電インテリジェンスをいじめた。
刃 唯阿をいじめた
不破 勇にひどいことをした
そこについての懺悔はあったと思うのだけど、そもそもの根本はそこだと思うんですよね。
彼のその行動がなければ、
・ヒューマギアはマギア化しないし
・滅亡迅雷.netも発生していないし
・デイブレイクも起きなかった
はずだと思うんですよ。
そこについての言及と断罪がないのでとてももやもやしています
飛電インテリジェンスを愛していたのであれば、なぜその飛電インテリジェンスに害を与えようとしたのか
或人社長時代ではなく、本来敬愛している飛電是之助時代に
刃へのいじめとか、或人へのいじめとかとは次元が違って
不破の人生を狂わせたことも、もとをただせばそこにつながっていく話なんですよね。
だから、そこについての総括がなされないまま、AIBO大好きおじさんに無理やりキャラチェンして
「はい、味方になりましたー」
というのは飲み込めないんですよね。。。
エグゼイドの黒斗が「罪を償わないが、味方側にいる」というとんでもないポジションで作品に大きな爪痕を残していた後なので、
諸悪の根源が味方側に来る同じシチュエーションのキャラクターとして、
もうちょっと丁寧な描写をしてほしかったな。
そこらへんは小説で補完されると信じています
滅の罪
イズが破壊されたこと、それによる或人の闇落ちについては
まぁ思うところはあれど意欲的なストーリーラインだなと思うんです。
或人のどん底の感情を経て、様々な人の支えによってライトサイドに戻ってくる。
その中に飛電其雄がいたのも感動的でした。
ただ、そのストーリーラインが良かった分、その導入であるイズの破壊について
もうちょっといろいろあってほしかったな。と個人的に思ってしまうんですよね。
なぜ滅がイズを破壊したのか。
イズはよけられなかったのか、迅は助けられたのではないか。
実際イズはこういう危機的状況で助かってきたというのもあるので、唐突感は否めず
滅によるイズの破壊に論理だてた何かがあるわけでもないことをほかの滅亡迅雷.netもあまり強く指摘できていない。
実際のところ八つ当たりだったんだろうな。とは思うんですけどね。
滅もまたシンギュラリティに目覚め、初めて手にした感情というものに戸惑い、
不条理な行動に出た。
ということなんだろうなぁと私も解釈してはいるのですが
ここもあれですね。やっぱりストーリーのターニングポイントなので、丁寧にやってほしかったなと。
そして、イズを破壊するという罪に対して、
或人は”許す”というリアクションを取った。
しかし、行為にする懺悔はもう少し欲しいんですよね
まぁここら辺は私の好みですね。
信賞必罰を求めすぎるきらいはあるので、未来志向の滅を祝福すべきなのかもしれません。
とはいえデイブレイクを起こした滅亡迅雷.netに対する世間の風当たりも本来もっと強くあるべきだよなとも思うんですけどね。
そこら辺の前からあった設定とか、感情とかが、新しい情報によって流されがちなイメージがあります。
総評
ということで、令和最初の仮面ライダーとしてかなりの重圧の中始まったであろうゼロワンの感想でした。
ブログを始めてから見だしたことで、ちょっと批評する目線で見てしまっている自覚もあるのですが
それにしても惜しい作品だったなという感じ。
決して悪くなかったし、意欲的な作品でもあったと思うのですけど
いまいち振り切れてなかったりコロナで製作時間が減らされたりと
あと一歩が惜しかったなぁ
来週から始まる仮面ライダーセイバーは主人公の見た目もだいぶ大人びた感じで
また、テーマもテクノロジーからファンタジーにグッと変わっておりますので
また新しい令和の仮面ライダーがどう展開されるのか楽しみにしたいと思います。