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野田靴屋さんでスニーカーをオーダーしました

母が

 

昨日の記事を仕上げた段階では今回は見送りで母の心は固まっていたはずなのですが

 

 

belphegor729.hatenablog.com

 

急な展開でちょっとびっくりしております

 

 

 

経緯

翌日の朝の時点では

「足の傷もなおってきたし、そんなに高い靴はいらない」

と賢者モードだったのですよ

「普通は4万の靴は躊躇する」

と言っていて

 

…そう言えばはじめてWFGで買ったコードウェイナーの紳士靴も4万で、買うかどうか2ヶ月悩んだなぁ…

 

たぶんこれのブラックスエードを買った

 

あの頃の自分は何処に行ったんじゃろうか🥺

 

と、私も一瞬精神と時の部屋に飛ばされそうになりました

 

で、うーんこれは押しても無理かなぁと思っていたのですが

 

祖父の遺品整理(帰省の目的)の為に合流したオールデンラバーの叔父に

「○〇に連れていかれた店で凄い惹かれる靴があったのよね」

と話をしたところ急に叔父の中で火がついたらしく

元々子供3人15000円カンパする予定だったのですが

残りを叔父が全部出すから今から行こうと言い出し

あれよあれよという間に野田靴屋さんに

 

靴好きは布教のタイミングを逃さない

 

「また来ちゃいました…」

と照れ笑いをしながら再度来訪しました

 

そしてそのままデザインの話へ

 

デザイン決め

そもそもの発端は母が他の人の納品待ちの靴に一目惚れした事から始まるので

デザイン選びはノータイムでした


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昨日お店から帰る間ずっと

「赤がもう少し濃かったらなぁ」

「変えられるのがオーダーの醍醐味やで」

という会話を繰り返していたので、希望の色のイメージを伝えて

野田靴屋さんの革の在庫を見させていただきました。

そのなかでひときわ存在感を放つ革がありまして…

この子なんですけどね。


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すごく見覚えがある…

 

おまえ、福岡の職人さんとこで作ったブーツと同じ革なのでは?

 

店主さんも

「この革はカーフですごく良いですよー」

とお話しされていたのですが、

もし同じ革ならなかなかのヴィンテージもの

実はRENDOの吉見さんに10年くらい前に浅草で見た革と同じではないか?

という情報もいただいてて

まぁそうではなくても落ち着いた濃い赤という母の希望に完全に合致したので、他にも色々見せていただきましたが迷わずチョイス!

 

ネイビーグレーとワインレッドのコンビで作成していただくことになりました
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採寸

 白い紙の上に立って、足の輪郭をなぞっていきます


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 甲周りの長さなど一通り測った後で


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触診

外反母趾ほどではないが小指の付け根が出ていること

片足人差し指がくの字に曲がっていること等

色々と調べられていました


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触診してわかったことを書きこんでいく店主さん


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出来上がった足型がこちら

これをもとに、まずは仮靴、そして本番と進んでいくそうです。
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 仮靴までおおよそひと月4月の半ばにいちど合わせをして

大きな問題がなければ1週間程度で底付をして完成。

このままお渡しはできないかな?となると、再度木型修正をして仮靴合わせをするそう。

これくらいでいいかな?と妥協しちゃうといい靴にはならないのでそこはしっかりと見ていくとのことでした。

母もこれを楽しみに1月頑張れると喜んでくれたので良かった。

 

工房見学

 

その後ちょっと店主さんにお誘いいただいて、工房の方も見させてくださいました。


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デザインは本当に何でもできるそうです。

ウィングチップのローファーが置かれていました


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 野田靴屋さんは、プラの木型も使っているけど、気の木型が多いそう

昔から靴屋を営まれているんですね。


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 こちらが底付スペースで昨日見たブーツが仮靴から本靴になる途中でした。


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木型、入ってます。


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最後に

 

店主さんのお話で印象的だったのが

「うちは、製法がどうとこだわってこられる方よりりも、足にトラブルがあって来られる方がとても多いいです」

とのことで、なんで自分が革靴にはまっていったのか、またもや初心を思い出しました。

 

初心、忘れてるなぁ。。。

 

店主さんのお母さまに教えていただいたのですが、

昨日の記事にもあげたパンプス、じつはヒールの高さが違うそうで

事故で足にトラブルができた方のために作られたそうです。

 

 

 

 


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「靴は修理すれば長く使えるのよ」

と店主のお母さま

セメント製法の靴でも、ゴムを2層にすることで底がが削れたときに修理しやすい構造にされていて、

削れたところをつぎはぎしながらずっと使えるのよとのこと

 

お母さまの靴も自身のお店で作られたものだそうで

大事に手入れをしながら10年弱も履かれているそうです

 

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このブーツもかっこいい

「上がしっかり残っていれば靴はずっと使える。このブーツもそう」

「つま先に傷がついても、その時は革をかぶせてしまえばいいのよ」

チャールズパッチとおなじ考え方ですね。

プレーントゥがキャップトゥに変わっちゃうということかしら

二度おいしい発想

 

店主さんもお母さまもとても素敵な方で。

母はすっかりファンになったようです。

私もそうですね。

靴好きの叔父もかなり興味津々でした。

 

流石に福岡なので仮靴、納品と立ち会えないですが、

次に福岡に帰ったときにはできているはずなのでその時じっくりと見させてもらおうと思います。

 

また、福岡お住まいで足に困りごとがある方は、一度お話を聞きに行かれるとよいと思いますよ!

 

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