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『時かけ』を見返して。なぜ私は果てしなきスカーレットをスルーしたのか|『時をかける少女』感想

3か月前に何げなく投稿したリポストが人生初の万バズになりまして

160万インプレッションで、いいねは1.7万件、とわけわからんことになったんですよね。

 

なんだったら引用元よりも見られていて申し訳ないやらなんやら。

それ以上に、過去の細田守作品を懐かしがり、今の細田守作品に違和感を感じているんだなと思ったのです。

 

正直、この投稿の原因となった、現在公開中の「果てしなきスカーレット」

予告を見た限り、CGを多用した絵作りが細田監督の良さを完全に殺していると感じ、また細田監督の脚本を全く信じれなかったのでスルー確定。

であれば、私が細田守監督を好きになった最初の作品

「時をかける少女」

がプライムビデオで無料配信していましたので、こちらを改めてみようかなと思った次第です。

 

 

 

 

細田守監督作品のイメージについて

最初に、そもそも細田守作品をどう思っているかについて話したい。

私も、「時をかける少女」で細田守を知り、ファンになり

昔見たおジャ魔女どれみが細田守演出だったことを知ってさらに好きになり。

ただ、その次の「サマーウォーズ」まではよかったものの、

続く「おおかみこどもの雨と雪」は、オオカミになれる男性が

女子大学生を孕ませた挙句、人として働いて稼げばいいものの

なぜかオオカミ姿で街中をほっつき歩いて駆除されるという導入に拒絶反応が出てしまい

その次の「バケモノの子」。

世界観設定に甘さを感じ、話の結び方も雑に感じて、時かけの貯金は底をつきました。

未来のミライは予告の時点でもう無理だなと思いスルー

竜とそばかすの姫も同様ですね。

細田守版時をかける少女について

時をかける少女は、1967年に刊行された筒井康隆さん原作の同名の小説をもとに、2006年に作られたオリジナルアニメ作品です。

 

 

ただ、同小説をもとに大林宣彦監督によって作られた1983年の同名実写映画で主演を演じられた原田知世さんが、本作とのつながりをにおわせる重要な役柄で声を当てられています。

 

 

原作が1960年代、実写は1980年代、アニメ映画は2000年代と、ちょうど20年おきにヒット作が出ているのが面白いですね。

そして、今年がアニメ版の約20年後と、振り返るのにちょうどよいタイミングでもあります。

 

あらすじ

舞台は、夏の光がにじむように差し込む小さな町。

主人公・紺野真琴は、どこにでもいる少しお調子者の高校三年生。

ある日、理科室で不思議な出来事に巻き込まれたことをきっかけに、彼女は「時間を跳ぶ力」を手に入れてしまう。

最初は遅刻をなかったことにしたり、嫌な出来事をやり直したり。
軽い気持ちで使い始めたその力は、やがて彼女の周囲の人間関係を少しずつ歪ませていく。

何気ない選択が誰かの未来を変えてしまうという現実に直面しながら、真琴は「たった一度きりのジャンプ」を残して、大切な決断を迫られていく――。

 

青春のパッションと、前に向かうポジティブさがまぶしい

久しぶりに見ましたが、やっぱりすごく面白い。

娘ちゃんと一緒に見ていたのですが、娘ちゃんもくぎ付けでした。

今でも「まことちゃんみる。まことちゃんみよう!」といってくるくらいなので、かなりはまったご様子です。

もちろん、20年前の作品ですし、決して大きな予算をかけられて作られた作品ではないので、作画等々、粗はあります。キャストも割と棒読みが多いですね。

ただ、棒読みが多いのも、1980年代に公開された実写版を彷彿とさせて、悪くない味付けに感じたりもできます。

それに何より、主役を演じた仲里依紗さん。彼女の演技が抜群によい。

役者としての活動が2006年からのようなので、完全に未経験者。なのにうますぎて浮いているという謎状態で、この女優は化けるぞ、と思いましたが実際トップ俳優の一人といっても過言ではありません。

明るく行動的で、悩むより動く、そんな主人公・紺野真琴を完璧に演じられていたと思います。

 

ストーリーテリングも無駄がなく美しい

突然手に入れたタイムスリップ能力を調子に乗って使いまくる序盤。

良いことのために使おうと心を入れ替えるもうまくいかず、誰かにとって良いことは、誰かにとって悪いことなのだと、痛い目を見る中盤。

そして、後先考えずに能力を使いまくった結果、最後の1回をどう使うかをクライマックスに持ってくる構成は、奇をてらってはいないものの、非常に堅実で、だからこそ安定感のある、これからの細田守監督の土台を作るような作品になっていたと思います。

ここは脚本を担当された奥寺さんの手腕もあると思います。

監督のアイデアをうまく脚本に落とし込む作業をされていたと聞いています。

良い関係性だったのだろうなと感じますね。

 

投稿に対してあったコメントの反論

「一番売れた=全盛期」本当にそう?

万バズするといろんなコメントが付くんだなぁと身をもって体験したんですが、

細田守の全盛期は時かけ、サマーウォーズじゃなくて竜とそばかすの姫だ

だって竜とそばかすの姫が一番興行収入が高いんだから

という擁護コメント。多かったです。

ただ、正直そりゃそうでしょ。としか言いようがないんですよね。

制作にかけたお金。宣伝にかけたお金が段違いに多いのだから、

作品の見た目のクオリティは上がります。

時をかける少女は、引きの絵はとことん簡略化する。影はつけないなど、少ない予算でどうやって観客に映画を届けるか、苦心の跡が非常によくわかります。

また、広くマスに宣伝することで、多くの人に認知されます。

細田守監督は、途中からポスト宮崎駿を探していた日テレがバックにつきますから、

映画公開前なんて局を挙げて宣伝するでしょう。

その結果が興行収入の差なのであって、作品の出来、評価とはまた別ベクトルです。

何よりも、時かけ、サマーウォーズが公開規模と比べて十分以上のヒットとなったからこその、日本テレビのバックアップでしょう。

果てしなきスカーレットも興行的に大苦戦を強いられていますが、それでもすでに時かけよりも稼いでいます。それでも、時をかける少女よりも果てしなきスカーレットのほうが良いという人はおそらく少ない。そもそも時かけが刺さらなかった人がほとんどでしょう。

サマーウォーズの半分よりも稼げず終わりそうなのは流石にやばいとは思いますが。。。

 

 

アニメと実写を同じ興行収入で語る違和感

また、奥寺佐渡子さんが脚本をされた国宝が100億を超えたという話にも、アニメでは100億越えの映画なんてざらで誇る話ではない、という批判コメントもついていましたが、土俵が違うのだから、アニメの100億と実写の100億を比べるのはナンセンスなのは当たり前でしょう。

踊る大捜査線ザムービー2を超え、実写映画興行収入1位を獲得した。この事実は大きい。

それに、アニメ映画だって100億超えるようになったのは最近ですし、そもそも細田守監督は最高で66億なわけで、現状ほぼトリプルスコアなんですよ。

もちろん、奥寺さん以外の人が脚本を書いていても、同様のヒットがあったかもしれない。どこまで奥寺さんの影響かというのは、たらればの話でしかないですから、現実としてこう、という話でいいと思っています。

 

支えるプロデューサーの不在が大きいのかも

結果として現在、細田守監督アンチになってしまっている私ですが

それでも、好きの反対は無関心。

細田守監督作品が好きだった過去があるからこその不満なので

CGの多用は控えて、ちゃんと脚本家を入れるか、脚本に指摘を入れられるスタッフを入れるべきなんじゃないかなと思います。

宮崎駿なら鈴木敏夫

新海誠なら川村元気

と、クリエイターをハンドリングする名プロデューサーがいた。

それに対して、細田守監督は、才能を発見し、育て上げたプロデューサーの影が見えない。

もしかしたら時かけの製作総指揮を務めた角川歴彦氏がそうだったのかもしれませんが、2000年代はとうの昔に経営者。プロデュース業を本腰入れてできる状況ではなかったでしょう。そのあたりの導く人の不在が、同じポストジブリといわれた(私はそうは思わないですが・・・)新海誠監督との明暗を分けた気がしないでもないですね・・・

 

関連記事

おジャ魔女どれみがプライムビデオで無料配信していた時に、細田守演出回を劇押ししていた記事です。

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果てしなきスカーレットを見に行くか若干悩み、選んだのが「TOKYOタクシー」でしたが、非常に良い映画でした。

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アニメ映画監督ツートップのような紹介のされ方をしていますが

新海誠監督は、川村元気プロデューサーと組んでからの3作はすべて100億超えているんですよね。興行収入を比較すると結構差がついているんだなと

そんな新海監督作品の感想記事です。

 

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見る前からこれはやばいな、というにおいがプンプンしていた白雪姫の感想記事

果てスカは、白雪姫とどちらがやばいか、と語られているの本当にダメだと思う・・・

 

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