キングスマンのタロン・エガートンが主演ということで結構CMが打たれていた気がする
こちら フッド・ザ・ビギニング
公開時期に台風対応で忙殺されていて見ていなかったんですよね。。。
ちょっと機会があったのでアマプラに入っていたころに見てみたのです
まぁ、劇場での視聴を見送ったのは評判がいまいちだったというのもあるのですが・・・
残念ながらその通りだった。
ちょっと、これは酷い
こっから先酷いことしか書いていないので、この映画が好きな人は回れ右してくださいな
ストーリー
十字軍遠征に参加したとあるイギリスの領主ロビン・ロクスリー(タロン・エガートン)は
捕虜を容赦なく殺害する仲間に憤り捕虜たちの脱走を手助けしたため半殺しに合いイギリスに送還された
帰ったイギリスでは戦死したことになっており、その領地も財産も没収され、婚約者は別の人のもとにいた。
全てを奪われたロビンは、戦地で助けたイスラム教徒のヤキヤ(ジェイミー・フォックス)にすべてを奪ったノッティンガム州長官(ベン・メンデルスゾーン)や教会に復讐するよう諭され、フードを被った義賊「フッド」として活動を始めるのだった
異教徒にほだされて盗みを働くってどうなの???
正直ようこんな設定通ったなって思うんですが、
善なるイスラム人ヤキヤの導きで、ロビンは教会の悪行を暴くために義賊を始めるんすよ。
やばくね?
十字軍ってさ。そりゃ腐敗もあったろうけど建前上は聖地奪還なわけじゃん
奪われたから取り返すわけじゃん
でもこの物語上はさ、イスラム教徒たるヤキヤは善であり、協会と州長官はまごうことなき悪なわけよ
十字軍を隠れ蓑に悪逆非道の限りを尽くそうとしているわけよ
実際そういう面もあったろうけどよくまぁここまではっきりと善悪を持ち込んだな、と思うんですわ
そして、腐敗しているにせよ教会は教会なわけで
イスラム教徒と協力して教会に反逆するロビンの背負う罪は相当なものだと思うんだよね。
ロビン、キリスト教徒なんだからさ。躊躇、しようや
教会に盗みを働くこともそう、イスラム教徒と組むのもそう
お前を足掛かりに敵を内部から崩壊させようとする異教徒かもしれないんだよ???
いや、異教徒なんだけどさ
実際問題、戦地で彼が捕虜たちを逃がしたせいで陣地は混乱を極めたわけだし、
逃げ帰った捕虜は自軍に敵軍の情報を報告しただろう
彼の軽率な行動で自軍に犠牲が出た可能性があるわけで
こういう、主人公の善性、ヒロイックな面を表現するために必要以上にまわりを悪く描くの好きじゃないんですよね。
どう弁明しても味方に被害が出ている反逆行為なので、
まさに現場の将軍(?)が言う通りその場で処刑されてもおかしくない反逆行為だと思うのよさ。
んでヤキヤとタッグを組んでの義賊行為も顔隠して金は混んでる馬車を襲うっていう(なんで誰もやらなかったん?って感じの)雑なもんだし
それを可能にするスキルも
「訓練しました」
だけだと説得力無いでさぁ
敵の描き方が下手
前の項でも言ったけど、敵の描きかたが雑
ロビンの行為をひいき目なしに見ればただ単純に犯罪行為であることを紛らわせたいのか
とにかく悪いやつです。あくどいです。
最終的には敵であるイスラムと通じていました、というところまで持ってきていて
でも特に伏線もないんですよね。
ちゃんと見ていなかったのかもしれませんが、繋がっているならつながっているでもうちょっとあとから見返してみれば確かにこのシーンそうなっていないとおかしいよな
って思わせるような描写がない。
ロビンが従軍した十字軍遠征では少なくとも画面からわかる情報では十字軍が圧勝しているんだけど、手を組んでいるのであればこんな一方的な虐殺にはならんと思うのよね。
まぁ見返す気が起きないというのも正直あるんだけど
主人公の罪を軽くするために必要以上に悪逆にしているように見えて逆に冷めた目で見てしまった。
そもそも義賊っていう設定がダメ
やっぱりさ、どんなにきれいごとを並べてもやっていることは強盗だからね。
あんまり美化するものでもないと思うんですよね。
というか、美化するには強奪する金の出どころも寄付金だし
それを民に還元するまでが義賊だと思うんだけど、ばらまいているシーンはそんなにないし、
”フッド”が強奪したお金を”ロビン”として寄付して、さらに”フッド”が強奪して回収する
自作自演じゃんww
なんか負のサイクルが出来上がっているの正直醜悪
どんなにきれいごとを言っても強盗は強盗だからさ
ゴリゴリに勧善懲悪に寄せるのその矛盾で見てられなくなるからやめたほうがいいと思うんだよね・・・
アクションもホークアイの二番煎じ
まぁさ、ストーリーが雑でもアクションが良ければ万事良し!
っていうことも多々あるのは事実だと思いますよ。
プロメアとか割とざっくりだけど、勢いと斬新なカメラワークで惹き込んでくれたし
華麗なアクションで魅せてもらえればそれはそれで満足できたんだろうけど
アッと驚くボウアクションって既にMCUのホークアイがいるのよね
しかもそのホークアイは脇役で、彼のボウアクションは決してメインじゃないのよ。
ボウアクション”も”面白い映画がすでにあるんだから
ボウアクション”が”見どころの本作は、もっと上を目指さないと無理よ
特訓シーンもひたすらに地味だし。
そもそもなんでヤキヤが指導しているのかもわかんないし。
お前そんな強いんだったらなんで十字軍の遠征で捕まってたん???
標的を見ずに射貫けるくらいの異能をロビンに伝授するには強さの設定が微妙過ぎる
ちぐはぐですよ
中世であのコスチュームはダメでしょ
なぜイスラムを絡めてしまったのか。なぜ州長官がレザージャケットを着ているのか
なぜフッドがキルティングジャケットを着ているのか
衣装のジュリアン・デイは、嬉々として規則破りのノッティンガム・ファッションを作り上げ、“モダン・メディーヴァル(現代的中世)”と名付けた。近未来的なエッジが効いているものの、しっかりと現実に根差した衣装だ。デイとスタッフは、衣装の95%近くを手作りした。ロビンの衣装と頭巾に関してデイは、「マーロン・ブランドが着ていたようなバイクジャケットと、侍が戦のときに着る装束とを合わせたようなものを作った」と解説する。
その他、サラセン軍兵士たちのブルーの軍服は、北アフリカのトゥアレグ民族の衣装を元にした。ノッティンガムの炭鉱夫たちの作業服は英国空軍1945年モデルの飛行服を、代官の兵士たちには台湾特殊警察の制服を参考にした。
バサーストがこう締めくくる。「僕らはできる限り現代的でリアルで、観客が自分と作品との繋がりを感じられる映画を作った。歴史的に正確なもの、これまでのバージョンに忠実なものでは全くない。このロビン・フッドは、金ぴかの額に入れた過去を見せたりしない。これは今の時代のストーリーだ」
なんやねんノッティンガム・ファッションって
そういう奇抜なことは、ベースとなるシナリオや設定がしっかりしたうえでやることでしょう。
現代的にしたいなら、ドラマの「シャーロック」のように舞台を現代にすべき。せめて時代不詳にしておかないと気持ち悪いよ。
十字軍なんて現実の出来事を絡めるべきではなかったと思う。
まぁでもデザイナーには罪はないか。
あくまでそういう発注が来て答えただけだし
デザイン自体は確かに格好いい
ただ、世界観に絶望的に会っていないとおもう
最後に
なんというか、ひどい作品だなぁと思ったらラジー賞ノミネートされていましたか
まぁ残念でもないし当然といった感じ。
ロビンフッドをアレンジするにしてももっとやりようあったでしょ?と思わずにはいられない。
HPのキャッチコピーも嘘つきすぎ
表の顔は世渡り上手で傲慢な《領主》
裏の顔は正義を貫く情熱的な《盗賊》
らしいけど、別に表の顔は世渡り上手というほどでもないし、傲慢でもない。世渡り出来ているのは強盗した金の力で彼自身のスキルじゃないし
何よりももう領主じゃない
裏の顔も別にイスラム教徒にそそのかされて復讐しているだけで正義を貫いているというほどでもないし情熱的でもない
フッド・ザ・ライジングとかやりたそうな終わり方だったけど、多分無理だろうねぇ
次回作の敵となりそうな元友人も
彼女寝取られたところを権力ちらつかされての闇落ちだからねぇ
締まらないよねぇ
で、そんなフッドがラジー賞取り損ねたときに実際に受賞した作品は「俺たちホームズ&ワトソン」???
た、確かにフッド見たときのおすすめ作品に出ていたが、、、そういうつながりなのか・・・