Let Life Loose

映画と革製品についての紹介がメインのブログです!特に革靴についてはディープな情報をあげていきたいと思ってます

喉がからからになるほど悲痛なラブストーリー【#青春のアフター】

ワタシは、なんでまた年の差恋愛物を読んでいるのか

 

しかも板場ヒロシに続き二人目の成人漫画家の一般向け

 

 

ただ、これもめちゃめちゃ刺さりましたね

全4巻(+1巻)と勧めやすいボリュームなのもあるんだけど

4人の登場人物を、いじめていじめていじめ抜いて

満身創痍、ボロボロになった末の結末なのが物凄くメンタルに訴えかけてきたんですよね。

 

コンパクトにまとまった名作だと思う

 

 

ストーリー

学校に馴染めず、友達もいない主人公 まこと は

同じようにクラスから浮いているように見えた女のコ さくら と仲良くなっていった。

さくらに恋心を抱いていたまことは

さくらとケンカばかりしていた、仲が悪いとおもっていた倉橋にさくらが告白する場面に遭遇してしまう

嫉妬心からその場に割っているまこと


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心がグシャグシャになって思いの丈をぶつけるまことに

しかし邪魔をされたさくらは拒絶の言葉をぶつける


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次の瞬間、さくらはその場から姿を消すのだった

そのままその場を立ち去ったと思うまこと

しかし、その後さくらが現れることはなかった

 

そして、さくらの失踪から16年後

16年かけてさくらへの恋慕から抜け出し

婚約者 みい子 もできたまことのもとに

16年前そのままの姿のさくらが現れた

 

彼女はまことを拒絶したあの日からタイムスリップしてきたのだ

 

身よりもないさくらを保護するまこと

 

まことの昔の想い人、今の恋人との危うい同居生活が始まるのだった

 

とにかくドロドロとした感情の描写が素晴らしい

今回は16歳差

どんどん短くなってるけど一番年の差の意味はなくなってるかも

さくらも戸籍上は32歳だし

作者の緑のルーペさん

例にもれず昔使わせてもらった成人漫画家さんなんだけど

その作品が、主人公の周りの女性たちが心の闇を付かれ、人としての尊厳を失いながら爛れた生活に浸っていくというかなり退廃的な作品なんだけど

(実用的ではあったけどメンタルゴリゴリ削ってくるんよ)

2巻9、10話はそんな、緑のルーペさんの真骨頂だった

 

初恋の人の、拒絶からの失踪で完全に人生が狂い、人生をやり直す中で出会った未来を約束した彼女をえたまことの

狂気と正気の間でもがき苦しむ描き方が完璧に近いくらいにエグいです

 

板場ひろしさんもそうだったけど、恋愛関係の闇の感情を描くのが本当にうまい。こっちの畑の人は

 

 

いっそ嫌ってくれていればよかったのに

諦めもついたのに

 

とっさのことで拒絶したけれども、さくらもまことのことを仲良く遊ぶくらいには憎からず思っていて

次の日また会ったら謝ろう、そして友達に戻ろう

そう思っていたら、もう16年も立っていて

すべてをうしなったさくらを優しく迎えてくれたはずのまことには将来を誓いあった彼女がいる

 

自分の体と心だけがおいていかれたさくらの心情を考えると吐きそうになるし

気持ちにケリをつけたはずの未練が目の前に現れたまことのことを考えると胃が空になる

これ読んだ日まじで晩飯が喉をとおらんかった

 

 

タイムトラベラーという設定が秀逸

やり直し王女はそもそもジャンルが違うと思っているんで除外するけど

 

本作は、社畜と少女〜とも、私の少年ともかなり性格が違う

 

この2作は本来であれば交わることのない年齢差の二人が、事件によって結びついたので

そもそも付き合わないのが普通

付き合わない、という選択肢が”正常”で、だからこそ東根も聡子も最初は優里と真修に明確な好意を示すことをためらう

 

でも今作は、本来であれば同じ時を歩むはずの二人が

さくらのタイムトラベルで無理やり引き離された

設定だけ見るとちょっとだけラーゼフォンを思い出しますね

 

 

なので、まことがさくらに好意を示すのは至って自然

また、さくらも自分がいなくなってからのまことの16年間を知ってしまうことで、彼のあまりの愛の深さを知ってしまい好きにならないわけがないんだよね

さくらとみい子のどちらを選んでもどちらも正しいし、どちらも間違っている。

その結末については、本当にたくさんの人に読んでほしいし、知ってほしい

最後の展開はなんかもう凄すぎてずっと震えてた

片方のヒロインの全身全霊の愛をこれでもかと描いた上で、更にもう片方のヒロインの思いをぶつけてくる

お互い手加減はなし、持ち金全ベットで負けた方は何も残らないほどの強い思いが紙面上からビシビシと伝わってきて

息もできないとはこの事かと

 

キャラのタッチも、2作品は割とリアルよりなイラストなのに対して緑のルーペさんはゴリゴリのオタクの文脈で磨き上げられたデザインなんよね

とくにさくらが


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可愛いキャラがドロドロの倦怠感の中でもがいているのがまたギャップで刺さる

 

なによりも、タイムトラベルものであるがゆえに

一度読み切ったらもう一度や見返さないといけなくなる

とある人物の発言一つ一つが、結末を知ったあとに読み返すと、おぞましくも物悲しい

あまりにも悲痛な本音の吐露だったと知り胸が締め付けられます

この時点でもうすでに結末を決めていたのかと

作者のストーリー構成能力にも脱帽です。

 

誰も彼もがあまりに多くのものを失いすぎている

ある意味で本作は依存がテーマでもあると思っていて

失踪したさくら という存在に依存したまこと

そんなまことに依存しているさくら

みい子にとってもまことは初めて愛した人であり

その思いの強さは作中でも感じられると思う

そして何よりも、一番過去から抜け出せてない人がいるんよね

作中でも多くは語られないけれども

そこに気づくとまた辛いんよなぁ

 

最後に

ということで、まさかの年の差恋愛モノ4段目でした

本当はもう2作品レビュー書くつもりだったんだけど、あまりにも衝撃的な作品だったので勢いで書ききってしまいました💦

ここ最近読んだ漫画の中では一番引きずっている

私のメンタルに深い傷跡を残していきやがりました

最終話誰も彼もが涙で顔をグシャグシャにしていてこんな引き裂かれるようなハッピーエンドは久しぶり

いや、バッドエンドのその先か

 

 

 

絶対後悔させないです

でもちょっと、ほんとうにしんどいので誰かめちゃめちゃハッピーなエンディングの漫画を教えてください・・・