お題「#買って良かった2020 」
正月セールなんですかね。
kindleで金額分ポイント還元の実質無料セールやってるみたいで、ガンガン積読を増やしています。
Kindleの良くないところはものがないから何買ったかわかんなるところですね。
買って満足してしまうというか。
そういうのちょっと良くないなぁと思ってとりあえず今回買った漫画をいくつか読んでみたのですが
その中でも一番のあたりが今回紹介する
紛争なら八田まで
そもそも興味ないやつを買うのもどうかという話ではあるのですが、自分の趣味とちがうところに意外な発見があったりするんだよなぁ
その点ではまさに紛争なら八田まではそのたぐいの漫画でしたね。
正直絵はとてもきれいだと思うのですが、そこまで好みのイラストではないんですよね。
好みという点では、こちらのほうが好み。
これもすごく面白かったです。
ただ、最初に手に取るきっかけにならないっていうだけで、内容が面白かったらつられて絵も好きになっていくんですよね。
前にパリピ公明を紹介したときにも言ったのですが登場人物の表情が豊かでコロコロと変わる漫画がすきで
本作の主人公の八田百合は喜怒哀楽がはっきりしていて大好きです。
プロレス好きなのとちょっとドライなのもいいですね。
クールと言うよりもドライ。
内容としては、警備保障会社に仕事を斡旋してもらって世界中の紛争を解決していくフリーランスのエージェント八田百合が、”今””現在”の国際状況を取り入れながら、それとその土地の風習・因習がぶつかり合ってできたトラブルを
その知性と、ちょっとの腕力で解決していくストーリーです。
世界中で、ローカルすぎて日本まで伝わらないお国柄、またはその国の暗部にスポットライトを当てる感じは、BLACK LAGOONをちょっと思い出します。
まぁ向こうはマフィアでこちらは一般企業なのでもう少しばかり現実よりですけどね。
主人公が日本人なので、どちらの作品にも日本編があるのですがその内容の重さが全然違います。
また、タイトルに入れたように、地域の紛争・トラブルの原因として本作は地政学を非常に重要視しています。
地政学とは正に国境の地形・国同士の位置関係等によって国家間の関係が決まっていくという考え方で、特に最初のミャンマー編でとても丁寧に絡めています。
現在の国家間の状況を反映して、今そこで起きている事件として描いているのでフィクションですけどとてもリアリティがあるんですよね。
特に八田の拠点がイギリスなのもありブレグジットは重要なキーワード。
トランプ政権による世界各国での米軍基地縮小も世界情勢の悪化に間接的に絡んでいることも教えてくれます。
また安倍前首相が提言し、アメリカがクアッド構想として進めている「セキュリティ・ダイアモンド構想」についても地政学的観点からの解説あり。
各章ごとに専門家のコメントが付いているのもおもしろい。
世界情勢に興味があったり、現在がまたいつか未来の歴史になるという観点で言えば、歴史好きな人にも刺さるんじゃないかな?
個人的には漫画の刊行スピードが早いのも嬉しい。
結局先が気になりすぎて有料の2巻以降も全部買ってしまったのですが、
1巻の発売が今年の1月で12月には4巻が出ているのでかなりの刊行スピード。しかもその間リアルタイムな世界情勢を取り入れていく。
これからはコロナによってぐちゃぐちゃになった世界でその混乱に乗じて起きるトラブルについても扱っていくんだろうなと思うととても楽しみです。
ついでに、八田は食べるのが趣味みたいで、ガイドブックに乗るようなものから初見で食べるには抵抗があるようなゲテモノまで色々と紹介してくれるのも面白い
多分1月半ばには実質無料セールは終わってしまうと思うのですが
こちらで1話無料で読めるのでセール終了後にこの記事をみた人もちょっとチェックしてみてください。
ちなみに、他のセール品だとここらへんを購入しました