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『チェンソーマン』レゼ編 感想|最も切なく美しい恋と裏切りの物語に脳を焼かれました【レビュー・考察】

チェンソーマンについて

少年ジャンプ読んでないのもあって

リアルタイムではそこまで追っかけられていなかったんですよね

 

アニメも一応ちゃんと見ていましたが

アニメに不満を覚えるほどの原作理解もなく

今回の映画もスルーしようかなぁと思っていたのですが

 

公開直前に配信された 主題歌のIRIS OUTが良すぎて完全に脳を焼かれ

 

 

 

 

公開直前に配信されたアニメ総集編で復習も完ぺきとなり

 

一緒に総集編を見ていた子供たちも見たいとなり

じゃぁ行くかとなった次第

子供見れるんか?という疑問については、一応PG12(12歳以下は保護者同伴)

だったのでクリア

 

ということで見に行きましたが・・・

なんというか、最高でしたね

最高すぎてパンフ買っちゃった

チェンソーマンレゼ編パンフレット



 

 

まずそもそもの段階で、レゼというかボムのヴィジュアルがドストライクすぎたのです

 

チョーカーのピンを抜いて変身するのもセンスぶっ飛んでるし

 

メインの攻撃方法も指パッチンとか

たまりません

たまりませんよね

指パッチンといえば

素晴らしきヒィッツカラルドさん

 

あとはマイナーだけど、ウィザーズブレインのヴァーミリオン・CD・ヘイズ

 

それ以外でも、体の一部を切り離して爆弾化

応用で足を爆発させて飛翔・高速移動

正直見ていて、銃よりも爆弾のほうが全然怖いのでは・・・

と感じるくらい容赦がない

そんな容赦のないボムの悪魔的魅力を余すことなく出し切ろうというスタッフの信念・執念を感じる作画のカロリーの高さにくらくらする

ボムの戦闘シーンそのすべてが格好いい

ボムが格好いいからボムと対峙するチェンソーマンのアクションも冴えわたるし

最後、対峙するマキマさんの底知れなさも際立つ

 

さらに、そんな最高のアクションシーンを際立たせたのは

間違いなく前半の青春パートなんですよね

どこかで見たことのあるようなラブコメ

でもデンジ君はそんなものしらずに生きてきたから

ありきたりなデートコースのすべてが眩しい

夏祭りのシーンは、ルックバックで藤野が京本の手を引きながら街中を駆け抜けるシーンを思い出してグッときたり、と思ったらパンフでルックバックにもかかわったスタッフが日常パートにかかわっていたそうで

 

belphegor729.hatenablog.com

 

そもそも、スタッフ全員が、観客にレゼに惚れてもらおうという意気込みで作っているのがビシビシと感じるんですよね

 

そのうえで、青春パートのクライマックス、これ以上ない頂点のシーンから

凄惨なバトルに叩き落される

この落差よ

そんな後半を予感させる、プールのシーンでのクモと蝶のメタファーも素晴らしい

 

今年一番の映画・・・かどうかはまだわかんないけど

少なくとも今のところ、今年一番のキャラクターはレゼなのは間違いない

それくらい良かった

レゼかボムのTシャツがあったら間違いなく買ってた

ユニクロコラボも3種類は少ないなぁ・・・もうちょっとレゼかボムがちゃんとちゃんと描かれてるのでないですかね

Amazonで見つけたけどこれちゃんと版権ものかな・・・

ネズミの寓話

田舎のネズミが都会のネズミに招待されてご馳走を振舞われるも

危険な目にたくさん合って、這う這うのていで田舎に帰り

田舎の良さを知る

類似の寓話だと幸福の青い鳥とかもそうなんですかね

小さいころ童話のアニメを見た記憶があり

そして、この寓話通り、田舎にあこがれるレゼ、都会がよいデンジの対比

がまずはメインだとは思うのですが

マキマさんの自分語りは、

「そもそもネズミである限り、田舎だろうと都会だろうと安寧の地はない」

という、上位存在の残酷な認識でしかないのかなとも思ったり

田舎のネズミだって、結局は人間が作ったものをくすねて生きているわけで

「私が丹精込めて飼いならしているデンジ君をくすねるのであれば、都会にいようと田舎に逃げようと殺すね」

ということでもあるんでしょうね

童話は読んだ人に教訓を与えるためにこの終わり方なんでしょうけど

そういうきれい事を取っ払ったら、都会のネズミを都会の人間が疎ましく思っているように、田舎の人間も田舎のネズミを疎ましく思っているよ

というのは実際そうなんですよね

実際の寓話をそういう風にアレンジするかぁ・・・というのも結構な衝撃でしたね

最初は生き方に選択肢があるように見せておいて

どっちに逃げてもレゼには逃げ場はない

 

というかソビエトの秘密の部屋で人体実験って

完全にMCUでブラックウィドウがいたレッドルームですね

映画好きの藤本さんだからオマージュなのか、少なくとも意識はしてそう

 

最後に

見終わって思ったのは、

米津玄師さん

IRIS OUTのPV作るのめっちゃ楽しかったろうなぁ

という

こんな素晴らしい作品のおいしいところを詰め合わせちゃうぜいたくさ

劇中で流れたIRIS OUTはサビの「ボン」がなかったので、マジで予告を見てから付け足したんですねっていう

 

 

主題歌に逆輸入されるくらい良い映画だったってことですね

 

そんで、映画見るまでは封印しておこうと思ってみていなかった

公開記念PVみて目が潤んでしまった

レゼの本当はねの中身がつらすぎる・・・

あった時に殺さなかった、殺せなかったのは、完全に自分とデンジを重ねてたんだね

青春パートでしきりに「デンジ君の今の境遇はおかしい」といっていたのは

デンジ君を公安から引き剥がすための事前に用意した定型文なのかと思っていたけど

まぁそういう面もあったのかもしれないけど、自分の境遇を思い返しての本心も結構混ざってたんじゃないかなぁ・・・

 

映画がジェットコースター状態で見終わった後放心状態で

上手く情報処理が出来なかったので

やっとレゼの心境をちゃんと咀嚼できた気分

もう一回見に行きたい・・・

 

今ならあのラストのシーンで号泣できる気がする



入場者特典




そして今割とマジでJINSコラボ眼鏡を買おうかどうか本気で悩んでいる