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ディズニーピクサー作品『星つなぎのエリオ』は本当に“ダメ”だったのか? 劇場スルーした私が観て感じた、良かった部分と惜しい部分をレビュー

今年の夏公開のディズニー映画『星つなぎのエリオ』。

劇場公開時はスルーしていて、正直ディズニープラスで配信開始しても見ることはないかなと思っていたのです。

ただ、4歳の娘が少し興味を持ち、私もネタになるかなと思って一緒に視聴してみたところ、思ったほど悪くない。

今回は、良かった点・悪かった点を含めて、作品の実際の印象を率直にまとめてみました。

 

『星つなぎのエリオ』は本当にそんなに悪くない?──映画をスルーした理由と実際の印象

 

劇場公開した頃の『星つなぎのエリオ』は、とにかく“話題にならなかった”印象が強い。その理由の多くはキャラクターデザインやマーケティングの弱さにあると感じていました。

興行収入も芳しくなく、正直「わざわざ観るほどではないのかな…」と思っていたのが本音です。

しかし、配信で実際に作品と向き合うと、当時抱いていた印象とは違う部分が見えてきました。
「すごく良い」とまでは行かずとも、「思ったほど悪くない」なかなか評価に困る作品でした。

 

良かった点

少年エリオの“孤独からの成長”がしっかり胸に残る

家族との関係に悩む少年が少しずつ心を開いていく過程は、本作の中でも特に分かりやすくまとまった魅力として感じられました。

両親を失い、叔母に預けられた少年エリオ。自分は愛されていない──そう思い込んだまま殻に閉じこもるエリオが、さまざまな出会いのなかで少しずつ変化していきます。

序盤で物語のゴールが予測でき、それに向かって着実に進むので、見終わった後の気分はさわやかでした。

“孤独のままでは終わらない物語”として、最低限まとまっていたと感じます。

 

悪かった点

エリオへの共感が持ちづらい

主人公エリオの性格に寄り添うまでの“ハードルの高さ”は否定できません。第三者の視点では叔母の愛情は明確なのに、頑なにそれを否定する姿は共感しづらい。

また、思い込みで叔母を否定するだけでなく、ビーチの一部を占拠する程度ならまだかわいいもので、最終的に街全体を停電させる行動は流石にやりすぎ感が強い。

そして停電させたことに対する罪悪感も反省もないので、「あ、こいつ嫌い」

となってしまったんですよね。娘と一緒に見ていなかったらここで別の作品に切り替えていました。

 

悪役グライゴンの“動機の薄さ”が物語の芯を弱めている

ハイラーグ星人の王・グライゴンは物語上の“敵役”として配置されていますが、彼の動機が十分に描かれていません。

その結果、グライゴンの行動はストーリーの必然ではなく、「敵が必要だから置かれた存在」に見えてしまう瞬間が多いのです。

乱暴な種族だからコミュニバースに入れてもらえなかった(という風に理解しましたが)、という理由だけでは説得力が弱く、物語上の対立の必然性が薄い。

また、父親として息子グラーゴンを大切にしている描写も、悪役としての強度を弱めており、結果として物語全体の緊張感が下がっています。

悪役が悪役になり切れていなくて、話の軸がぶれてしまっているのは、前年の映画「Wish」のマグニフィコ王もそうでしたね。

 

親世代に刺さらないデザインとマーケの弱さが致命的

最大の問題はやはりキャラクターデザインです。

エリオと叔母

人間キャラは“全員モブ”のような没個性で、見始めれば多少は気にならなくなるものの、事前のビジュアル段階で「観たい!」と思わせる力が弱い。

 

夏休み映画商戦で、ほかの作品を押しのけてこれを見たいと思わせる力が不足していました。

同じディズニー3D映画で『アナと雪の女王』や『ベイマックス』のような魅力的なキャラクターを作れることを知っているだけに、今回の方向性は残念だったと感じます。

子どもウケは抜群?4歳児が選んだ推しキャラはまさかのグロードン

ただ、一緒に観た4歳の娘は、この作品をかなり気に入ったご様子。

特に、私がどうしてもデザインを受け入れられなかったグロードンが「いちばん好き!」だそうで。

エリオとグロードン

大人にとって“クセの強さ”に見えるデザインも、子どもにとっては“かわいい”や“面白い”になるのだなと実感しました。

ラストの展開は娘的には感動的だったようで、目がウルウル。どこが良かったか言語化できずにいましたが、その気持ちは大事にしてほしいなと思います。

ただし、映画館に足を運ぶのは主に親世代。デザイン的訴求が弱いのは、興行面で厳しかった理由のひとつでしょう。

 

総評|期待値ゼロで見たら“意外とアリ”。子ども向け作品

良い点も悪い点もありましたが、見終わった後の印象は思ったほど悪くありませんでした。

『星つなぎのエリオ』は「劇場で観たい」と思わせる要素は少なかったものの、配信環境なら十分に楽しめます。子ども視点ではよりポジティブに受け止められる要素も多く、ファミリーでの“配信鑑賞”には向いている作品です。

 

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