本当はもう少し早く見る予定だったのですが
子供の体調不良で予定が崩れ延期になっていたのですが
子供の看病をやったおかげで、金曜日のレイトショーを家庭内稟議でもぎ取ることが出来たので見に行きました
岸辺露伴は動かない
ずれたことによって2週目来場者特典のポスターカードももらえたのでまぁ禍福は糾える縄の如しってやつですね

最近は初動からいかに下落させないかで2週目以降に特典つけていることが多いイメージありますね
んで、映画そのものですが
流石小林靖子さんといった感じのパズルのように要素がはまっていくストーリー展開はいつもながらお見事
本作は、間接的に浮浪者を殺し、呪われた男の話で
呪いの内容が、幸せの絶頂に至った時に絶望を味合わせる
逆説的に、絶望を味合わせられるレベルまで、幸運のほうが男に向かってやってくる
そして、その呪いは男の記憶をヘブンズドアで読み取った露伴にまで及び
という感じで、幸運が襲ってくる
と表現される幸運の連続
偶然を積み上げていって、必然を作っていくストーリーの組み立て方は見事でした
また、他の作品だと、「そうはならんやろ」っていうシナリオ圧縮のための偶然が
呪いによって因果がゆがめられているために「なら仕方がない」
となるのも面白い
また、露伴にまで呪いの影響下になった結果
呪いによって無理やり漫画の売り上げが伸びたことに憤慨していたことが
オープニングシークエンスでスリに適当に漫画を褒められ、「芸術だ」
と持ち上げられたことに憤慨したことともつながっていて
露伴が自身の職業に対して「ターゲットを明確にし、努力と観察によって、運が入りこむ要素がない」という信念を持っていることが浮かび上がってくるのも良いですねぇ
ただ、よくできているがゆえに、作風と相まってより淡々とストーリーが進んでいった印象も強く
また、丁寧であるがゆえに、「絶望」とは何か、という本作のトリックが割と簡単に推測できてしまうのも物足りなさはありましたね
ルーヴルと比べてどちらが好き?といわれると多分懺悔室のほうが好きかなぁという感じなのですが、
ただ、作品の中にある情動、情熱みたいなものは
ルーヴルのほうがあったな
と思ったり、やっぱり、得体のしれないものに狼狽する露伴が非常に良かったんですよね
んで、これは言いがかりに近いので共感はされないと思うんだけど
主要キャラを演じていた大東駿介さんが
髪型と衣装と相まってペコパの松陰寺にしか見えなかったのも結構ノイズだった・・・
https://x.com/shoinjitaiyu/status/1842860922353905954/photo/1
ただまぁ本当に
ヴェネチアロケは美しく、
街角ですら美しい
ポストカードにも出ている教会とか
今回のヒロイン「マリア」が住む家とか
とにかく荘厳で
ある意味それだけでも眼福だったな
こう、大絶賛、というにはちょっと物足りないのだけど
でも十分楽しめた作品でした
岸辺露伴と泉ちゃんの夫婦漫才が、本物になった初めての作品でもあるよなぁ
そういった意味でも良かったですね