LetLifeLoose

映画、漫画、革のブログです

【映画フロントライン】映画感想|この映画を作ってくれてありがとう

映画化の情報を聞いたときはとても不安に感じていたのですが

ただ、公式SNSでキャストインタビュー等々を読んでいくにつれ

これはもしかして・・・と不安が期待に変わり

見に行ってきました

映画 フロントライン

f:id:belphegor729:20250614203808j:image

いやぁ、めちゃめちゃいい映画でしたね

コロナ禍を経験した全ての人に見てほしい、そんな映画でした

 

 

 

あらすじ

2020年、日本で初めて、新型コロナウイルスの集団感染が発生した

ダイヤモンドプリンセス号で感染を必死に抑えるために戦った

DMATと厚生労働省、そのほか大勢の、名も無き人の奮闘を描いた映画

 

 

当時を思い出して涙腺崩壊号泣不可避

なんかね

もうね

見ている間いろんな感情がこみあげてずっと泣いていましたよ

 

私、今までちゃんと書いたことはないと思うんだけど

コロナ禍ど真ん中の2020年4月から2022年3月の2年間

出向という形で、某省庁で働いていたんですよ

なので、コロナ対策、ステイホーム、ソーシャルディスタンス

そういった、最善ではないけれども今とれる一番の対策を探して必死に戦っていた中央省庁の役人の姿を見ているので

 

本当に、本当にね

松坂桃李君が演じていた立松さん

予告だと結構嫌な奴っぽかったし、頭固そうなムーブを一瞬していたのに

結城医師の軽口を流さずに検討し、実際に実行に移してしまう柔軟さ

そして、より良いことのために、平気でうそをつく清濁併せ持つ感じ

最高に好きです

お役所さん頭固いねってよくディスる人いるけどさ

守るべきラインを理解したうえでどこまで泳げるか、泳いでいいか

そういった戦いをしている人が少なからずいるんですよ

あの業界

そういうのを見せられた上での立松さんのこのセリフに

しらず涙がすぅっと流れて、

涙が流れたことに気づいたら、泣いてしまったことにがツーンと衝撃受けて

そのあと嗚咽が止まらなくなってしまったんですよ

今までで一度も受けたことのない衝撃でした

もうここでこの映画に心をがっしりと捕まってしまって

後はそのままゴールまで一直線でした

 

こんなに、こんなにも彼らを肯定してくれる映画が、

これだけの豪華キャストで制作され、公開されるのか

キャストインタビューを聞いても

皆様並々ならぬ覚悟と熱意をもって参加してくださっている

何より、プロデューサーのかたの熱意が凄い

取材はダイヤモンドプリンセス号事件直後から始まり

映画制作にあたり、モデルとなった関係者全員に監修を依頼

ここまでがちがちに考証を重ねたからこそのリアリティがここにはありましたし

作品の中には、嘘のない賞賛と敬意を感じることが出来て

私なんて末端も末端で、何をすることもできず、ただただ振り回されただけの2年間でしたが、メディアに踊らされ、糞みたいなインフルエンサーもどきに踊らされた集団に、罵声を浴びせられることもあった、抗議デモの中恐怖を感じながら帰宅することもあった

そんな辛いあの時の自分の仕事を肯定された、感謝してくれた

そう思わせてくれて、本当に劇中何度も泣いてしまいました

 

映画としても純粋に面白い

こう、ドキュメンタリー系って当然面白いものは面白いんだけど

メッセージ先行で映画としては・・・

ということも多いと思うのですが

映画として本当に面白い

映画冒頭5分を配給のワーナーが公開しているのですが

薄暗い線内の廊下から始まり

緊迫感のあるシーンが続き

患者を船外に出すためにハッチをあけ

フロント役の森七菜さんがマスクを外してようやく一息をつく

カメラは船内から船外へ・・・

 

このオープニングシークエンスの重厚感にまず圧倒されました

そんで、小栗旬さん演じる結城医師に突然かかってくる電話

冷静なようで、名乗ることを忘れている

冷静なのではなく、冷静であろうと努めているだけで本心必死なのが

この小さなやり取りだけで伝わってくる

※横浜市からは断られました、っていうのは、まぁ政令市とはいえ市町村の手に負える案件ではないと思うというか、保健所は本来県の管轄で、政令市だから降りてきているだけなので、間違いなくキャパオーバー

ちょっと悪者っぽく感じる人もいるかもだけど、多分仕方がないんすよ

 

 

実際の出来事を、分解し、再構成し、要所要所にターニングポイントを設置し

約2時間、飽きさせることも、破綻することもなく

でも伝えたいこと、書きたいことを全部書き切った名作だと思います

 

キャストが全員最高

名優そろい踏み

という感じで、花がある映画でもありました

私の推しは前述の通り立松さんで

ひょうひょうとして柔軟、責任感もある理想の役人といった感じでしたが

最後の最後で弱みを見せるのがずるい・・・

 

ですが、他の全員もうほんと主役級で

私もしかしたら窪塚洋介さんの出演作って初めて見たのかもなのですが

あの抑揚のないしゃべり方で全然棒に感じないのすごいな

 

もちろん小栗旬さん演じる結城さん

結城×仙道 結城×立松

という2種類のバディの中でうまく立ち回り

抑揚を抑えた演技も素晴らしかった

 

池松さんのあの子犬感のある演技も素晴らしいんですよね

隊員の家族のことは誰が考えてくれるんですか・・・

ってベイビーわるきゅーれで狂犬やってたのと同じ人とは思えない

 

belphegor729.hatenablog.com

 

個人的には、一瞬しか出なかったけど

その一瞬が素晴らしすぎた滝藤さんね

無茶言われて切れたい

切れたいけど、自分なんか目じゃないくらいの無茶を乗り切ってきた人に

言えない、言いたい

いう、言うけど、でもそれだけじゃない

複雑な感情を、滝藤さんでしか表現できないユーモアを交えて演じられていて

ここも泣いちゃいましたねぇ・・・

見える子ちゃんに続き週に2回も滝藤さん見てるなw

 

belphegor729.hatenablog.com

 

 

 

最後に

しいて欠点を言うとしたら

「守るべきは”日本”か”命”か」

というキャッチコピーはいただけないなぁ

DMAT,厚生労働省そのほか大勢の、池松さんのいう所の名も無き勇者たちは

そのどちらも守るために戦ったはずなんだから

それこそ、このコピーはダイヤモンドプリンセス号の事件を楽しんでいたメディアと同じいやなにおいを感じる

私が本作を警戒した一番のポイント

 

多分配給が考えたんでしょうね

私は

「そして、今を生きている」

というコピーのほうが好きです

劇中の通り、

ダイヤモンドプリンセス号があり

そしてそれを糧に、コロナ禍を乗り越え

今がある

ラスト、既に仙道さんが次のクラスター現場に向かっているシーンは

それを伝える必須のカット

 

知らないといけない

忘れてはいけない

あの時命を懸けていのちをまもったひとたちがいたことを

 

忘れてはいけない

全世界を覆ったパンデミックを

どこか遠くの事だと甘く見て面白おかしく騒ぎ立て

間違いなく被害拡大と、風評被害の加害者だった

マスメディアのことを

このころから、セクシー田中さん事件を経て今に至るまで

何も変わっていない

 

belphegor729.hatenablog.com

 

そこにもちゃんとスポットライトを当ててくれたの良かった

ダイヤモンドプリンセス号に勝手に乗り込んでかき回した糞医師もしっかり叩かれていましたしね

せっかく劇中偽名だったのにエンドロールでしっかりと参考資料として本名さらされて草

マジでてめぇのやったこと忘れないからな

 

とまぁ話はそれたけど

こんなに素晴らしくて、ためになる映画そうそうない

私の中ではもう、この映画激戦区だった2025年上期ベスト確定です

パンフも買ったしBD出たら買う

恐らく今年のアカデミー総なめにするであろう国宝の翌週公開というタイミングは結構興行収入的に厳しそうではあるけど

私が見に行った上映会では200人強の箱で7割くらい埋まっていたので

ぜひぜひ良い興行収入を得てほしい

そんな応援したくなる映画でした

 

正直時間があればもう一度見たいくらいです

そして来月は、この事件の数カ月後、コロナ禍の学生たちの青春を描いた「この夏の星を見る」も公開

 

凄いタイミング

こちらもキャッチコピーと予告が良すぎるのでめちゃめちゃ楽しみです


www.youtube.com

実際期待以上の名作でした!

 

belphegor729.hatenablog.com