結構発想の勝利だなーと思うこの漫画
27歳の地味な英語教師ジミセンこと 本田紫織 が
あるとき27歳で死んだ伝説のギタリスト、ジミ・ヘンドリクスの霊に取りつかれ
27歳までに音楽で伝説を残さないと死ぬ
と宣告される
学生時代軽音部に所属していたものの、ある事件により10年音楽から離れていたシオリは、学校でくすぶっていた生徒を集めてバンドグループ「SHIORI EXPERIENCE」を結成
幽霊のジミヘンの力も借りながら、死亡エンド回避のため、音楽の歴史に残るため
バンドコンテスト「Bridge To Legend」に参加していく
一方、ロックの本場アメリカでは、シオリと同様に27歳で死んだ伝説のミュージシャンを若手アーティストに憑依させ、彼らを集めたグループ「The 27 Club」の結成を目論む謎の老人が、シオリに、シオリに憑依するジミヘンに食指を伸ばしていた
とそんな感じで
引っ込み思案で自分の意見を言うのが苦手ないわゆる陰キャの女性が
ぐいぐい引っ張っていくメンターの手を借りてなりたい自分を追いかけていく
遅くやってきた青春物として
或いは、シオリと同じようにやりたいこととできること、やれることやれないことのはざまでくすぶっていた学生たちが、シオリの勧誘の元軽音部を結成し
隠れていた才能を開花させていく真っ当な青春物として非常に面白い
絵に勢いがあるのもいいですね
女性がスーツでギターっていうのが意外と格好よくてですね
#ロックの日#シオリエクスペリエンス#SHIORIEXPERIENCE pic.twitter.com/Aj5HhdFdWz
— シオリエクスペリエンス(ジミ&ヘン) (@shiorijimi) 2020年6月9日
内気なシオリをぐいぐいと引っ張っていくジミヘンのコンビもかなり仕上がっていて良き
またシオリエクスペリエンスの他のメンバーである学生たちも
それぞれにキャラが濃く、キャラが薄いと思っていた子でさへも、キャラが薄いことをフックにした個別ストーリーで魅せてくるのは流石
あくまで音楽がメインなので、シオリ先生の思い人が途中から完全にフェードアウトしていって、恋敵で完全に悪役令嬢ポジションの吹奏楽部の先生のほうが出番が増えていくのはちょっと思い人が可愛そうだなというか、話を進めていくうちに扱いづらくなってきたんだろうなという気がする
特にライバル先生は音楽に対する姿勢についてシオリと好対照なキャラとして露出が増えていき、彼女自身もストーリーの中で一皮むけてだれが主役かわからなくなるのもご一驚
個人的には
この漫画のそもそもの元ネタとして「The27Club」があり、
クライマックスとしてどうしても必要な絵になるだろうから仕方がないとは思うんだけど
青春音楽漫画として読んでいたところがあって、The27Club関係の話にあまり乗れていないところがあるんですよね
現状既刊分では「Bridge To Legend」イベントが終わり
ジミ・ヘンドリクスがThe 27 Clubに合流すし
それをシオエクのメンバーが追いかけるところで終わっているので
この後The 27 Clubとシオエクの対バンとかが目玉になっていくのかな?
シオエクをクライマックスにするのか、The 27 Clubをそれにするのか
既刊17巻で18巻も来月発売見たいですが
まだまだ続きそうな感じ
個人的にはやはりしっかりとメンバーの成長を描いていった分シオエクに回帰して終わってほしいですね
ただ、絶対動いてもかっこいいんだろうなとは思うんだけど
作中で憑依したジミ・ヘンドリクスが作曲した曲がシオエクの持ち歌になるので
まぁタイトルの通りですがアニメ化は無理だろうなぁ・・・
ライブシーン無音、とか、シーン飛ばしとか
やりようはあるのかもしれないけど、うーん
憑依状態とはいえ、ジミ・ヘンドリクスのギター演奏ですっていうのも正直かなりハードルが高いのでは?そのほかThe 27 Clubのメンバーの演奏、歌唱
The 27 Clubとしての楽曲もあるから
それを全部無音にしてしまうとちょっとね、作品としてしんどいよね