前々から気になっていたんですよ。この漫画
死んだ奥さんが10年後、10歳の女の子の姿になって
がたがたになった父娘の前にやってくるっていう
失礼を承知で言うと
いわゆる「ロリババア」の流れを組む一発ネタを膨らませた作品ではあると思うのだけれども
タイトルの通り、現状本作は3段階のタームに分かれていて
小学生に説教される40代(父)と20代(娘)という絵面の面白さをとっかかりに
日常を取り戻していく父娘の姿を描いた序盤から
はたから見たら、小学生が自由に他人の家に出入りしている異常性を物語の都合で片付けず、今度は転生した家庭の問題として中盤扱っていく
中盤は、父親がかなり危うい考えの持ち主でイライラしたり、ハラハラしたりもするのですが
なんやかんやうまく着地できてよかったなと思ったり
小学生の母親が、第2タームのキーパーソンになるのだけれども
なんというか、この母親の気持ちすごくよくわかるんだよなぁ
理想を求めてあがけばあがくほど理想から遠ざかってしまって
どうしてこうなってしまったのだろうと、絶望して、でももう自分の意志では修正が聞かなくなってしまって
私は幸いにも良き伴侶を得られ、遠ざかる私を引きずり戻してくれていますが
それでも、理想の家庭とそれを持つ権利について不安を持つ気持ちはよくわかる
危うい綱渡りの中で、結果として、主人公家族がこの母親を絶望の底から引き揚げ、救われていくのは本作の一つのクライマックスだと思うんですよね
ただ、ここで終わらずにさらにもう一歩、コミックス既刊の先に続いていくストーリーがかなり踏み込んでいて、もう正直引き込まれてたまらんのですよ
それは、私も転生もので感じていた
全是の記憶がよみがえったとして、それまでのそのこの精神はどうなったのか
というテーマ
少女の母親は、少女に主人公の奥さんの記憶がよみがえったことで、主人公家族とのつながりができ、その中で間違いなく救われた
それは素晴らしいことだと思う
でも、じゃぁ少女自体はその間どうなっていたのか
例えばはめフラ
主人公のカタリナ・クラエスは頭を打って前世の記憶がよみがえったわけだけれども
それまでの悪役令嬢としての性格が一変するわけで
頭を打つまでの記憶を持っていたとしてもうそれは別人なわけで
悪人だから上書きされても問題ないのか
そんなことはないでしょう?
悪人ではないのに上書きされたら・・・
まさに異世界転生もののフォーマットのタブーに切り込んできたんですよ
主人公たちは妻であり母である人格を求めている
でも、少女の母親は・・・、クラスメイトは・・・
ここにきて、
最終的にこの少女の人格の結末について
善意で舗装された道の先にある地獄が見えた気がして
行くも地獄、戻るも地獄
たどり着く地獄がどうなっているのか
どういう結末を迎えるのか
父娘、特に危ういくらい奥さんを愛していた父にはかなり厳しい展開が待っていそうなので
胃をきりきりさせながら続きを楽しみにしています
ちなみにコミックの先はピッコマで読めますよ
妻、小学生になる。|無料漫画(まんが)ならピッコマ|村田椰融
てかドラマ化するんだ・・・
父親役が堤真一なのは解釈が一致すぎる・・・
どこまでやるんだろうな、第2タームも少し先取りしそう
少女役が誰かがかなりの肝だけど
久しぶりにドラマ見ようかな・・・