昨年はデッドプール&ウルヴァリンしかなかったMCUですが
今年はこのキャプテンアメリカにサンダーボルツ、さらにファンタスティックフォー
とためていたものを一気に放出するかのような大盤振る舞い
ただ、先陣を切るキャプテンアメリカ4
ブレイブニューワールド
正直非常に前評判が悪い
試写の評価が低く再撮影が重なっている
ロッテントマトの評価がシリーズ最低
等等
とはいえ、一応シリーズファンとして基本的に全部追っている人間ですし
見ないことには批判もできない、と思い公開初週に時間作って見に行きました

結論としては、まぁ良いとは言えないけれども悪くもない
嫌いではない作品、といった感じでしょうか
まだ見ていない人に特別お勧めしたい、というわけでもないので、ネタバレありで感想を語っていきます
あらすじ
インド洋に突如現れた巨人のような島セレスティアル島の所有権をめぐり
世界各国が暗躍する中、共同利用による平和を目指すサディアス・ロス大統領は
日本と交渉を行っていた
そんな折、セレスティアル島から日本が精製した万能の鉱物アダマンチウムが盗難されるのを大統領の命令で防ぐキャプテンアメリカ=サム・ウィルソン
しかしこれは、これから始まる陰謀劇の序章に過ぎなかった
とかそんな感じ
見た感想は、ざっくりと、誰が敵かわからないキャプテンアメリカ2の要素と
独りの非力なヴィランの暗躍により、同士討ちをさせられるキャプテンアメリカ達
という3の要素をミックスしたような作品
正直新しさは何もない、そんな作品でした
悪いところ
正直良いか悪いかで言えば悪いところのほうが多いので
先に悪いところ全部吐き出してしまいます
敵に魅力がない
本作のアクション上の敵はレッドハルクですが、敵対勢力としては
MCU最初期の作品、インクレディブルハルクに登場した「サミュエル・スターンズ/リーダー」になります
上手く暗躍して仲たがいをさせる、という点で、キャプテンアメリカ3のヘルムート・ジモと同じ立ち回り
が、現状サプライズ扱いでヴィジュアルが出回っていないですが、こいつがまぁビジュアルも立ち回りも全く魅力がない
まずビジュアルが、髪の毛の代わりのように脳みそのように皮膚がぼこぼこしているうえに肌は緑色でカサカサ
言動も、ジモのようなカリスマも悲哀もあるわけでもなく、なんか個人的な恨みでロス大統領の足を引っ張ろうとするだけ
んで、これが一番よくないんだけど、
変異したことにより知能が発達した、その知力をロス大統領に利用された
といいながら、利用した成果が全く出てこないんですよ
いや、暗殺に利用した光による洗脳、サムの友人っぽい兵士を殺した音響兵器というのは確かに成果としてありますよ?
でもそれはリーダーというヴィランとしてのものであって、ロスを将軍から大統領にのし上げた助力としての成果が全くない
んで、光洗脳については、トリガーとなる音楽が、ホワイトハウスで流れだしたのはギリ許せても、セレスティアル島に向かう戦闘機の中で流れたのは駄目。擁護不能
そんな場所に音楽流せるわけないじゃん。そこのロジックはちゃんと考えないとだめだし、何よりも、音楽がトリガーとなって洗脳者が暴走し始めるのはわかっていたはずだから
いやマジで対策撮れよ。マジで
そんでもって音響兵器はもっとダメ
あれは最強すぎるアイアンマン1でオバディアがテンリングスに仕掛けたのの発展版かもだけど体調を強制的に悪化させて最悪死に至るは応用力がありすぎるし
ならもっといろんなところで使えよ案件でもある
ヴィランとしての能力、超天才的頭脳の表現の仕方が未来を確立で予測する
というのも、手垢が付きすぎて正直ダサいししょぼい
大きいことを言うけど、大きなことを言いすぎて演出上外さざるを得ないんですよね
そんな天才的頭脳で予言したのに外すんですか???みたいな
結果弱く見えちゃう。天才のはずなのに、外しちゃうんじゃ天才じゃないじゃん
そのあたり、結局本懐を遂げたジモのほうが全然強者だったし
しかも、インクレディブルハルクの事件に巻き込まれた、って言ってるけど、あボミネーション生み出す原因になっていたのであれば、別に完全な被害者でもないよねっていう
なのでジモほど同情もできない
最後投降するけれど、なんで投降したかも意味不明
普通に一家虐殺してるから処刑でよくない?
ずっとジモの2番煎じだし、ジモほどの事も成し遂げられていないので
うん。まあ、ダメダメでしたね
ロス大統領周りもわりとズタズタ
ロス、ふわっふわしてたな・・・
私は変わりたい。変わった
というものの、具体的にどう?
というのが言葉でも態度でも全く描かれないので、受け取る私もずっとうまく彼が投げているボールをキャッチできない
何を反省しているの?
反省したからどうするの?
ハルクにしたことを後悔しているの?
娘は何に怒っていて、それを解消するために何をしてきたの?
具体的に自分の何が問題で、どう変えようとしているのか
というのがないので
いいことを言ったかと思えば急に切れだし
参謀もつけずに単身日本に乗り込んで説得するどころか逆上する
グダグダもグダグダ
セレスティアル島に向かうロス大統領をリーダーが挑発して怒らせようとしていたけど
天才(失笑)の計算を超える忍耐力を見せたロス大統領の忍耐(ペイシェント)の原点が何かぜーんぜんわかんない
そういえば冒頭の事件は確かCIAが暗躍していたってことになっていたと思うけど
結局うやむやになって終わったな
セレスティアル島での武力衝突回避もなんか雰囲気って感じだったし
そんで、どう変わろうとしたのかが全然わかんないから、ペティがなんで急にロス大統領を許そうとしたのかも全然わからない
ついでに言うと、結局サムの説得でレッドハルクから正気に戻ったのも
ちょっとご都合主義すぎて乗れない部分があったかな
まぁ諸所のダメージで暴走がほころんだところでのサクラと説得の合わせ技
ということではあるんだろうけどね
ポストクレジットはほんっっとうにいらんかった
今更マルチバースの話されても全く心が動かないんですよ
なんどポストクレジットでマルチバースをこすりましたか?
本当に今更でびっくりするくらい何も新情報がなかった
しいて言うなら、マルチバースサーガの敵は、別バースのヴィランではなく
別バースのヒーローかもしれない
ということぐらい
それを、ただ頭がいいだけのおっさんに語らせるの本当に劣悪
しかも少なくとも作中で2回高確率の予測をはずしているような輩の妄言ですよ
もっと言えば、ポスクレでこするだけで微動だにしていないマルチバースサーガのメインストーリーを動かす作品をいい加減に出せって話なんですよ
きっとファンタスティックフォーがそうなるんだろうとは思いますが
ほとんどの作品が絡まないのであれば、マルチバースサーガというネーミングが失敗だった、といわざるを得ないですよ
良いところ
とはいえロス大統領良かった
さんざん罵倒したロス大統領ですが
それはキャラクターの描き方であって
キャラクターそのものは非常に共感できるものでした
これはきっと、俳優の他界によってリキャストされたことで、
変りたい、というロス将軍の願望がビジュアル的に補強されたという副次的なメリットもあったかもしれないし
(とはいえ、あの憎たらしいウィリアム・ハートが積み重ねてきたからこその切実な変身願望に苦しむ姿を見たかった、という気持ちもある。本当にキャップ3の彼は嫌いだったので。”彼”が変わるところを見たかった・・・)
ハリソン・フォードのニヒルだけど、ちょっと憎めないチャーミングさに結構救われている気がします
それだけに、現実のトランプ大統領と絡めて政権批判をするような批評が映画評論家の一部で見られるのは非常に残念
そういう文脈で語っておけば知識人ぶれると思っているのか知らないけれども
そういう意図があるのでは?という風にレッテルを張ることによって、作品の価値を毀損する可能性があることに自覚的になったほうがいい
そんな意図はないと信じたいし、意図を持っていたら幻滅する
新キャラのルース・バセット・セラフは結構好き
ナターシャと同じ元レッドルームのウィドウで、イスラエル出身
今は米大統領のセキュリティ

原作ではミュータントなのかな?ロシアののスパイ組織がロシア人だけではなく多種多様な人種を拉致してスパイに仕立て上げていた、という設定のためにイスラエル出身という原作設定を残していただけだと思うので、ただそこの身をもってパレスチナ団体からボイコットの対象にされるのは、ちょっと違うんじゃないかなと個人的には思うんですが
それはさておき、不遜なれど公明正大
敵側に見せかけて普通にいいやつ、というのはアントマンの元奥さんの今旦那も含めて、アメコミ映画では結構多い設定ではあるもののかなり好きになりました
アベンジャーズに入るかどうかは・・・たぶんはいらないだろうなとは思いますが
今後の活躍が期待されますねーエージェント17みたいに使いつぶされないといいのだけれども
キャップを引き継ぐ、という苦悩は良く描かれていたと思う
この作品が、いろいろと不満だらけだけど、あまり嫌いになれず
見終わった後の気分も結構よかったのはここが一番大きかったのかも
バッキー&翼は引き受けるまでの苦悩だったけれども
本作は、スティーブ・ロジャース(クリス・エヴァンス)という偉大な先人とのギャップに苦しみながらの自分なりのキャプテンアメリカを、キャプテンアメリカという映画を積み上げていこうといういしを、作中でも作品としても感じられたところかな
予告でロス大統領が言う「君はスティーブロジャースじゃない」
も、本編では思ったほどネガティブな意味ではなく、超人かそうではないか
という、サム自身も悩んでいることだった(と思う、確か)
最初期の予告は結構ニュアンスが違うところ多いから再撮影前の影響かも?
個人的には、アンドリューしたセバスタ演じるバッキーが彼を表した
スティーブはあこがれだったが、サムは目標になれ
というのは、新しいキャップを方向づけた良いコピーだったと思う
誰に書かせたんでしょうねw
New World Order からBrave New Worldへ
nWoといえばプロレス、BNWといえばビワハヤヒデ・ナリタタイシン・ウイニングチケット
というくだらない話はさておき
最後まで見終わって思ったのは、New World Orderで始まりBrave New Worldで終わったなということ
セレスティアル島から採取されるアダマンチウムにより、世界のルールが書き換わるかもしれない
新しい世界の秩序(New World Order)を模索し苦悩するロス大統領の姿に、その描き方に不満はあれど、非常に共感したし
苦難の中苦しみながらも尾崎=ロス協定を成立させた
勇気ある未来への行動(Brave New World)により明るい未来の展望が見えた
そういった意味では、ラストのサプライズも含め、本作の主人公はサム・ウィルソンではなく、サディアス・”サンダーボルト”・ロス大統領だったのだな
と思うのですよね
名優、ハリソン・フォードの説得力がだいぶ本作を救ったのかな?という気はしますね
最後に
本作が欠点を多く抱えつつもまぁそれなりに良かったので
次のサンダーボルツもかなり楽しみ
ゴールデンウィークかぁ
遠いようで、あっという間なんだろうな・・・
ブレイブニューワールドのおかげでシヴィルウォーの感想が結構読まれています
ありがとうございます
当ブログを引き続きよろしきお願いします
