8月21日にzinryuさんという方のオリジナルブランド
「M_Futamoto」のオーダー会がありましたので参加してきました
#M_Futamoto
— M.Futamoto/Zin_Ryu/靴師 (@Zin_Ryu) 2020年8月21日
フィッティング&オーダー会
即席だけど準備整いました😊 pic.twitter.com/7HuA3EyAbu
zinryuさんについて
zinryuさんは、私が革靴の沼に誘われるきっかけとなった方で
zinryuさんも、足に会う靴に巡り会えず、自分で木型を削りはじめて10年以上になる凄い方で
靴作りの木型に自身の専門分野である工学的アプローチでもって日々研鑽をつまれている努力家な人です。
また、行動力もある方で、自身の専門は木型であると割りきって、自身の木型で靴を作ってくださる工房を探し出したり、無名ながら良い革を作っている海外のタンナーを探したり、最終的にはオリジナルの革作りをしたり、更にはタンナーのアドバイザーになったりと
とても別に副業が別にあるとは思えないくらい精力的に活動されている方です。
靴のビスポークも1年ほど前まで受けていらっしゃったのですが、バックオーダーがたまってしまったこと、今回の既成靴の展開に専念したいとのことでオーダー停止中。
私もご厚意で一足譲っていただいたりしています。
そんなzinryuさんの既成靴ブランド、もともとは12月のオーダー開始との話だったのですが
8月に試験的にオーダーの受注を受けるとのことで現金握りしめて行って来ました!
イベント会場
会場は浅草と蔵前の丁度中間辺りにある
ホテルのイベントスペースで、シンプルな会議室といった感じ。
感染症対策のため、1時間に5人までという形でのオーダーとなっていました。
当日はSiroeno Yosuiさんのオーダーにお邪魔させていただいたbabooconさんと一緒に参戦。
#M_Futamoto 行ってきました。 pic.twitter.com/kMaLT56bzA
— baboocon (@baboocon) 2020年8月21日
会場のテーブルにはデザインサンプルとフィッティングサンプルがズラット並んでいました。
壮観ですねぇ
ラストの特徴
zinryuさん曰く、今回のオーダーは見送るデータ収集の目的もあるそう。
2年ほど前にもデータ収集の為のオンラインフィッティング相談サービスをやったりしていましたが
実際にはいてみてもらうところまできたんですねぇ。
ただ、今回は踵が小さかったり、甲が低かったりして既成靴が合わない方をターゲットにかなり細部を絞り混んでいるようなので、足に合うかどうかという不安はあります
#M_Futamoto のラストは試着した瞬間に、合う足、合わない足の場合がはっきりするように、あえて攻めすぎた設計にしています。
— M.Futamoto/Zin_Ryu/靴師 (@Zin_Ryu) 2020年7月11日
まずは、履いていただくことで、私としてもデータが取れますので、購入意思関係なく気軽に試着していただきたいです。
#M_Futamoto のパターンオーダー靴は、255mmの足長で踵幅が53mm。
— M.Futamoto/Zin_Ryu/靴師 (@Zin_Ryu) 2020年6月26日
これは、かつてないほど細く、かかとが大きい人によっては、履き口が笑うかもしれないリスクをあえて引き受けています。
でも、世の中に特に女子の小さい踵に対応できる靴がなかった以上、自分が設計するしかない。 pic.twitter.com/bYacZsiTuN
フィルシューズさんについて
M_Futamotoは
ラストデザインをzinryuさん
実際の製靴を新進気鋭のシューメイカーFil shoesさんが担当しています。
Fil shoesさんはアッパーを時間をかけて木型に馴染ませているそうで
履きこんでもアッパーの延びが少ないそうです。
試着時と同じ履き心地が維持されるのであればあえてきついチョイスをしなくてよくなるので安心感がありますね。
オーダーデザイン
フルブローグ
そのなかでもひときわ目を惹いたのがこちらのフルブローグ
まだ底付けがと中なのですが
イギリスのベイカーというブライドルレザーで有名なタンナーが、幻の革と言われる「ロシアンカーフ」を再現した革を使用しています。
同じくロシアンカーフを誓言した会社にコードバンで有名なホーウィン社製のものもありますが
あちらはかなりマイルドな仕上がりだったんだなと思い知らされます。
樹の幹のような非常に強いランダムな凹凸感と、フルブローグのデザインがマッチしていて
めちゃくちゃオーラがある。
そして臭いw
爪先と甲で120°くらいの傾斜が見えますね。
ここに角度を出すのは結構大変なのでは?と思ったり。
こちらの革、前に私が企画した革の共同購入でzinryuさんか購入したものなのですが、そう言えばイギリスの問屋でもラス1という貴重な革でした。
自分の企画で日本にきた革なので、
是非この革でオーダーしたい!
というのも今回の受注会に参加する動機のひとつでした。
が
私が参加したのは最後の会だったのですが、この靴のオーラにやられた人が多かったみたいで、既に一枚からとれる量を越えてしまっていました😢
ストレートチップ
革靴の定番と言えばフルブローグとストレーチップかな?
という事でストレートチップも用意されていました。
ヒールカウンターなし、スワンネックもなしととてもシンプルなデザイン。
個人的にはスワンネックあまり得意ではないのでこの子もいいなぁ
ロングヴァンプ
ロングヴァンプは甲の革(ヴァンプ)がそのまま踵まで延びているデザインで
結構珍しい印象で、3種類しかないデザインでこれをラインナップされていたのはびっくり
これにするか、フルブローグにするかで悩見ました。
採寸
オーダーの流れは
ひとりずつzinryuさんが採寸
チェックシューズで履き心地を確認し
問題なければ実際に製靴を担当するフィルシューズの方と仕様を詰めていく、という感じでした。
私の前に採寸していたbabooconさんが終わったので、次は私の番
ゲージで採寸をし…
首を捻るzinryuさん
提示されたのはサイズ26のシューズ(私は普段25.5)
左は悪くないが、相変わらず右がいろんな所と喧嘩をしています😣
特に踵が痛い!
しかし、zinryuさんが一番気にされていたのが甲のライン
前にも他のシューフィッターさんに言われたことがあるのですが、結構甲高らしいことzinryuさんにも指摘され
今回のオーダーは見送る形に。
アッパーの延びが少なく、底付けの仕様上中底の沈み込みもあまりありませんので、今合わないということは今後も合わない可能性が高いとの判断でした。
譲っていただいたzinryuさんのローファーもそうでしたが、踏まずに添うかのごときアッパーのフィッティングはやはり気持ちが良いです。
本当に残念
ですがまぁベイカーロシアンも品切だったしな。
すっぱりと諦めることにしました。
うーぬ。ロングヴァンプめっちゃかっこいいなぁ欲しかったなぁ
という事でM_Futamotoのオーダー会でした
今回はご縁がなかったですが、本来のデビューであった冬の本格的なオーダー会に向けてよりレンジの広いラストの開発もされているそう。
その頃には別の靴を買ってお財布の中身が空になってはいそうですが、機会があればまたお伺いしたいところです。
#M_Futamoto のオーダー会にご参加下さりありがとうございました
— M.Futamoto/Zin_Ryu/靴師 (@Zin_Ryu) 2020年8月21日
ラストが合う足がかなり限定されるため、4時間でオーダー数は4-5足と思っていましたが、9足のオーダー確定となり驚気一杯
同時に市販で対応できない足への適合が切に求められていることを再実感できました
…気力尽き雑な挨拶です… https://t.co/E7avWouXXy
最後に
zinryuさんも独特な雰囲気のある方ではありますから
その点でもって宗教のようだと揶揄する声もありました。
発端については私もどうかなと思う所もありましたが、最早発端がなにかわからない荒れ模様でしたね
好き嫌いはあるでしょうけれど、彼の言う頭でっかちな理論に救われている人もいるので、そういう人たちを不快にしたいと言う考えでツイートしているなら別ですが
気に入らないのであればブロックなりミュートなりするのが一番平和だと思いますよ
別にカルト宗教やkutooみたいに既存の概念を侵食したり、否定したりするつもりはありませんので
どんな靴でもある程度足に合うのはとても素敵なことです。靴を履くのに理屈が不要なのは幸せなことです。
幸せ自慢でとどめていただいて、悪意までぶつけてくるのはやめていただきたいところ
私もその場合はミュートいたします